Rabia / 激情 [メキシコ映画][コロンビア映画][スペイン映画]
TIFF 第22回東京国際映画祭の上映作品
東京国際映画祭 | 激情の作品紹介ページより:
[解説]
肉体労働者と住み込みのメイドの関係は、男の起こした事件で終わったかに見えた。しかし、男は女の側にいることを決意する。想像を超えた方法で…。卓越した映画技法と役者の渾身の演技が光る激情的ラブストーリー。
[あらすじ]
移民の建設作業員ホセ・マリアは……略……建設現場の監督と対立し、暴力を振るったすえに殺害してしまう。
……略……廃墟と化した広い屋根裏部屋に身を隠したホセは、まるで覗き魔か、もしくは幽霊のように……略……
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わりとサラっと観たので注意点がいくつかあります。
)
3回転半くらい再生してチラチラ観た。
だいたいどんな作品も観ているうちに「これを書こう」「これに触れておこう」「この言い回しは説明しよう」などと浮かんでくるもので、一回りまたは二回り見終わる頃にはだいたい文章は頭の中でできあがっているものなのだが、この作品は3回転してもめぼしい思いつきが得られず困った。
十分に悲しいし可哀想だし、ホセ・マリアの憤りに共感もする。破滅的で自滅的で破壊的で、窒息しそうな感覚に襲われもするが少しの希望は残されていて、
・貧困
・南米移民への蔑視
・本国でも移民先の国でも踏みにじられる尊厳
・生殺与奪を握られた移民が曝される苛酷な現実
・移民労働者の悲惨な日常生活
といった事柄が描かれているのだけれども、「それらが描かれていますね」とここで述べるのは、陳腐で凡庸でたまらなく気恥ずかしい。だから書くことがなくなって困ってしまったわけである。
主役のホセ・マリアを演じたGustavo Sánchez Parra グスタボ・サンチェス・パラの半分人間でなくなってしまったような形相に息をのんだ。グスタボ・サンチェス・パラのあの姿がこの作品の収穫の一つ。
一度目の再生をしている間は他の事をしていて、目の隅で画面をとらえていてチラ見をするような格好だったのだが、妖怪みたいなホセ・マリアが姿を見せたとき私は絵に描いたような“二度見”をした。以後何度か再生した時もそのシーンになると「来るぞ、来るぞ」と待ち構えたものである。
グスタボ・サンチェス・パラは14kgの減量をして撮影に臨んだらしい。終盤を撮ってから序盤へと戻ったのだろうなと思ったが、やはりそうだったみたい。まあそうだよね。
Gustavo Sánchez Parra bajó 14 kilos por "Rabia" - Instituto Mexicano de Cinematografía, Imcine
そして下記の記事だと温情の女主人を演じたコンチャ・ベラスコが「彼は40kgも痩せたのよ。31kgのところから撮影を開始したの」と言っているが、40kgはさすがにヤバいだろ???
Videochat de Martina García y Concha Velasco Sur.es
何kgだ、何kg減らしたんだ!?もともと細身だった彼にとっては、これほどの急激な肉体的変化は精神面にも厳しく作用したらしい。
'Rabia' lleva cine del bueno a la sección oficial | Andalucía-Málaga | elmundo.es
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