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Tuesday, January 10, 2012

Premios Goya 2012: candidatos / 第26回ゴヤ賞ノミネート

2012年ゴヤ賞(=スペインのアカデミー賞といわれている映画賞)のノミネート一覧。

⇒ 発表・授賞式は2012年2月19日(日本時間20日早朝)(⇒ Premios Goya 2012: palmareses / 第26回ゴヤ賞発表: Cabina

Página Oficial de los Premios Goya 2012


(以下、加筆・修正あり。特に今日明日は情報が錯綜するので)
(公式サイトは「たぶん」)
(公式サイトはかなりの確率で音が出るので注意)
(来年おなじことができるかどうかは私にもわからない)


栄誉賞(Goya de Honor) Josefina Molina - IMDb


作品賞(Mejor película)
premios goya 2012
'La piel que habito'

La piel que habito (2011) - IMDb

The Skin I Live In

16部門ノミネート

premios goya 2012
'No habrá paz para los malvados'

14部門ノミネート

2012年9月9日 観ました


'Blackthorn'

BLACKTHORN sin destino (2011) - IMDb

11部門ノミネート

premios goya 2012
'La voz dormida'

IMDb - The Sleeping Voice (2011)

La Voz Dormida - Tráiler oficial

9部門ノミネート


監督賞(Mejor dirección)
Pedro Almodóvar / La piel que habito
Enrique Urbizu / No habrá paz para los malvados
Mateo Gil / Blackthorn sin destino
Benito Zambrano / La Voz Dormida


新人監督賞(Mejor dirección novel)
premios goya 2012
Paula Ortiz 'De tu ventana a la mía'

De tu ventana a la mía (2011) - IMDb

De tu ventana a la Mía | Amapola films

premios goya 2012
Kike Maíllo 'EVA'

数週間前に話題になっていた作品ね
あるスペイン映画の冒頭CGがすごい - Yahoo!映像トピックス

2012年9月23日 観ました

premios goya 2012
Paco Arango  MAKTUB

Maktub (2011) - IMDb

¿Crees en el destino? Maktub - Maktub

premios goya 2012
Eduardo Chapero Jackson 'Verbo'

Verbo (2011) - IMDb

Verbo – 4 de noviembre estreno en cines


主演女優賞(Mejor actriz)
Elena Anaya / La piel que habito
Inma Cuesta / La Voz Dormida

premios goya 2012
Verónica Echegui

Katmandú, un espejo en el cielo (2011) - IMDb

Katmandú, un espejo en el cielo - Icíar Bollaín

premios goya 2012
Salma Hayek

La chispa de la vida (2011) - IMDb

La chispa de la vida | Una pelicula de Alex de la Iglesia


主演男優賞(Mejor actor)
Daniel Brühl / Eva
Antonio Banderas / La piel que habito
Jose Coronado / No habrá paz para los malvados

premios goya 2012
Luis Tosar

⇒ 2012年4月5日 観ました


助演女優賞(Mejor actriz de reparto)
Maribel Verdú / De tu ventana a la mía
Ana Wagener / La voz dormida
Goya Toledo / Maktub

premios goya 2012
Pilar López de Ayala

Intruders (2011) - IMDb


助演男優賞(Mejor actor de reparto)
Lluís Homar / Eva
Juanjo Artero / No habrá paz para los malvados


Juan Diego

23-F: la película (2011) - IMDb

23-F La Pelicula

Primos / マルティナの住む街
Raúl Arévalo / マルティナの住む街 PRIMOS

2011年8月11日 観ました


新人女優賞(Mejor actriz revelación)
Blanca Suárez / La piel que habito
María León / La voz dormida
Alba García / Verbo

premios goya 2012
Michelle Jenner

No tengas miedo (2011) - IMDb

No Tengas Miedo, una película de Montxo Armendariz


新人男優賞(Mejor actor revelación)
José Mota / La chispa de la vida
Jan Cornet / La piel que habito
Marc Clotet / La voz dormida
Adrián Lastra / Primos


脚本賞(Mejor guión original)
Miguel Barros / Blackthorn sin destino
Martí Roca, Sergi Belbel, Cristina Clemente, Aintza Serra / Eva
Enrique Urbizu, Michel Gaztambide / No habrá paz para los malvados

premios goya 2012
Woody Allen

Midnight in Paris (2011) - IMDb

MIDNIGHT IN PARIS | Written and Directed by Woody Allen


脚色賞(Mejor guión adaptado)
Icíar Bollaín / Katmandú, un espejo en el cielo
Pedro Almodóvar / La piel que habito
Benito Zambrano, Ignacio del Moral / La voz dormida

premios goya 2012
Ángel de la Cruz, Ignacio Ferreras, Paco Roca, Rosanna Cecchini /ARRUGAS

Arrugas (2011) - IMDb

Arrugas


イベロアメリカ映画賞 Mejor película Iberoamericana
premios goya 2012
Boleto al paraíso / Gerardo Chijona / Cuba

Boleto al paraíso (2010) - IMDb

Filme Cubano. Boleto al paraíso

premios goya2012
Miss Bala / Gerardo Naranjo / México

Miss Bala (2011) - IMDb

MISS BALA

premios goya 2012
Un cuento chino / Sebastián Borensztein / Argentina

Un cuento chino (2011) - IMDb

Un Cuento Chino, la nueva comedia de Sebastián Borensztein. Con Ricardo Darín, Muriel Santa Ana e Ignacio Huang.

premios goya 2012
Violeta se fue a los cielos / Andrés Wood / Chile

Violeta se fue a los cielos (2011) - IMDb

Violeta se fue a los cielos

以前は“スペイン語外国映画賞(Mejor película extranjera de habla hispana)”という名称だった部門で、昨年は“ヒスパニック映画賞 Mejor película hispanoamericana”だった。そして昨年6月に名称変更のニュース
Portugal y Brasil podrán optar al Goya a la mejor película hispanoamericana - Terra Perú 

twitter その日の私のツイートより:
ゴヤ賞の「イスパノアメリカ映画賞」を「イベロアメリカ映画賞」へと名称・定義変更。この変更は勿論ポルトガルやブラジル製作作品を対象外としないため。前は「スペイン語外国語映画賞」だったけどそれが「イスパノアメリカ~」に変わり、2012年の回からは「イベロアメリカ~」へと。私のブログも対象を「イベロアメリカ映画」としてきたが、実はポは少ない。twitter


アニメーション賞(Mejor película de animación)
Arrugas

premios goya 2012
Carthago Nova

Carthago Nova (2011) - IMDb

Carthago Nova - Largometraje

premios goya 2012
Papá, soy una zombi

Papa, soy una zombi

premios goya 2012
The Little Wizzard. O mago dubidoso

The Little Wizard. O Mago Dubidoso. (2011) - IMDb


ドキュメンタリー賞(Mejor película documental)
premios goya 2012
'30 años de oscuridad'

30 años de oscuridad (Video 2011) - IMDb

www.xn--30aosdeoscuridad-8tb.com

premios goya 2012
'El cuaderno de barro'

El cuaderno de barro (2011) - IMDb

premios goya 2012
'Escuchando al juez Garzón'

Escuchando al juez Garzón (2011) - IMDb

premios goya 2012
'Morente'

Morente (2011) - IMDb


他にもカテゴリーはもちろんあるけど、とりあえずこの辺で。今(20時)現在は掲載されていないけど、追ってノミネートの総リストがアカデミアのサイトに載るから ⇒ Finalistas Premios Goya 2012

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Comments

わたしメモ
アカデミアのノミネート発表をen directoで見終わって1時間後にはこの記事を整え終わったが、それはノミネートされそうな作品に関して公式サイト情報やポスターを集める作業を済ませてあったからね。

ただ、'Blackthorn'はまったくうっかりしていた。Blackthornについてはアカデミアの発表が終わってから大慌てで情報など探しに行ったわ。発表を見ながら、「ああそういえば! なんかあったっけな。数ヶ月前にマテオ・ヒルの次作がどうのこうのという記事を読んだような気がするわ。そうだわ。なんかこんなタイトルだったわ」と、なんだか悔しいような気持ちで思い出していた。

うっかりしてたわ。ノーマークでいました。

Almodóvar gana en candidaturas al favorito Urbizu
Precisamente el western de Mateo Gil, Blackthorn, ha sido la sorpresa (y tampoco enorme) de los premios.


(ゴヤ賞のノミネートの記事はいつもなら年内にでも準備しておくはずが、今年は年末年始に寝込んでいて身動きがとれなかったので、準備作業は前日の9日というギリギリのタイミングだった。いや、もう、年末年始、まじで七転八倒して大変だった)


さて私が応援したいのはNo habrá paz para los malvados.だな。ホセ・コロナード主演、エンリケ・ウルビス監督といったら『La caja 507 / 貸し金庫507 [スペイン映画]: Cabina』がけーーーっこう面白かったからそのコンビへの期待が高いし、だいいちホセ・コロナードは私の中ではここのところ常に“抱かれたい男”のナンバー幾つかなので。

この作品では髪もじゃもじゃだけど、2002年『Caja 507』、2003年『La vida mancha』の頃なんて短髪でめまいがするほどかっこよかったわ。


Benito Zambranoの『La voz dormida』も、いや、内容まったく知らないけど、ベニート・サンブラーノなら良さそうだという先入観でもって期待してます。『Solas / ローサのぬくもり [スペイン映画]: Cabina』や『Habana Blues [スペイン映画]: Cabina』を撮った人なんだから、という期待。

私は監督名などから推定して自分が観るんじゃないかなってうすうす感じている作品については鑑賞前に情報はまったく欲しくない。何にも知りたくない。何にも。公式サイトもできれば探したくない。だって公式サイトってトップページ見ただけでも作品の印象が伝わって来ちゃうでしょ。できればポスターも目に入れたくない。それすらも私にとっては邪魔な情報。こういう記事を書く準備の時点で公式サイトやポスターが目に入っちゃうのは厄介だ。と言いつつ、自分はこうしてポスターを並べた記事を書いちゃってるわけだけどね)


イベロアメリカ作品賞はアンドレス・ウード監督になったらいいなあと漠然と思っています。以前、『Machuca / マチュカ~僕らと革命~【ワールド・チルドレン・シネマ】[チリ映画]: Cabina』はノミネートされたけど受賞は逃しているので。

(「『マチュカ』が獲らなかったら他に何が獲ろうというのかっ」と意外に思って調べてみたらその年の受賞作は『Whisky / ウィスキー [ウルグアイ映画]: Cabina』で、まあそれじゃあ仕方ないかねえと思った)


ヨーロッパ映画賞では、『Sin Nombre / 闇の列車、光の旅 [メキシコ映画]: Cabina』のフクナガ監督の最新作、『Jane Eyre』が候補となっている。
Jane Eyre (2011) - IMDb

Posted by: Reine | Wednesday, January 11, 2012 13:39

ゴヤ賞授賞式も目前になりました。何が起こるか分からないけど、作品賞はアルモドバルが一番近いところにいるのではないかしら。16部門にノミネートされているが、この数が全く当てにならないのは例年経験することね。

これは昨年のラテンビートで特別上映され、チケットは即日完売だったとか。『私が、生きる肌』という邦題で5月末に公開も決まった。

ゴールデングローブ賞のノミネート5作品には残りました(HFPA - Nominations and Winners)が、受賞はバルリン映画祭金熊賞のイランのアスガル・ファルハーディー監督の『別離』に(Jodaeiye Nader az Simin (2011) - IMDb)。

横道になるけど、ゴヤ賞と同日発表になるイギリスのアカデミー賞といわれるバフタ賞に両方ともノミネートされている(BAFTA Film Awards Nominations in 2012 - Film Awards - Film - The BAFTA site)。このイランの監督の『彼女が消えた浜辺』(2009ベルリン銀熊賞)は公開されている。すごーく良かった映画。

Darbareye Elly (2009) - IMDb
Amazon.co.jp: 彼女が消えた浜辺 [DVD]: アスガー・ファルハディ, ゴルシフテェ・ファラハニー, タラネ・アリシュスティ, シャハブ・ホセイニ, メリッラ・ザレイ: DVD


ベニト・サンブラノとマテオ・ヒルの作品は、個人的には難しいと予想します。しかし以前に「受賞はあり得ない」と思ったハイメ・ロサーレスの『孤独のかけら』が受賞したこともあるからホント分からない。(La Soledad / ソリチュード:孤独のかけら)

受賞と興行成績が一致しないのも経験済みです。今回もスペイン映画界(館かな)の救世主サンティアゴ・セグラの『トレンテ4』(Torrente 4 Lethal Crisis / トレンテ4)(ラテンビート2011上映)は、どこを探しても見つからなかった。ゴヤ賞に観客賞があったら間違いなくコレです。


カビナさんが受賞して欲しいというエンリケ・ウルビスの警察物スリラーとアルモドバルが競うのではないか。1週間前の1月22日、ゴヤ賞を占う前哨戦といわれるフォルケ賞の発表授賞式があった。こちらは、アルモドバル、アレックス・デ・ラ・イグレシア、サンブラノ他を下してウルビスに勝利の女神がほほ笑んだ。

本作の主人公ホセ・コロナードが主演男優賞の杯を手に致しましたから(『貸し金庫507』の時の文太刈りではありませんけど)、こうなると作品賞の行方も分からなくなってしまう。

Posted by: アリ・ババ39 | Tuesday, January 31, 2012 10:59

ゴヤ栄誉賞はガラより先に受賞者に渡すことになっており、去る1月28日にゴヤの胸像がホセフィーナ・モリーナに贈られました。この模様は授賞式当日に会場でビデオ放映されることになっている。

栄誉賞は先に決まっていること、高齢者が多くガラに出席できない受賞者がいること、やはり授賞式の時間が掛かり過ぎることが背景にあるからでしょうか。

受賞者モリーナ(1936、コルドバ)は女性監督として初めての栄誉賞とか。初めてにも驚くが女性の受賞者は女優のラファエラ・アパリシオ(1988)、インぺリオ・アルヘンティーナ(1988)に継ぐ3人目にもびっくりする。ずーっと男だったんだ。やはりこの業界も男性有利のマチスモが幅を利かしているということですね。


ホセフィーナ・モリーナといってもスペインでも若い人は知らないのではないかしら。TVの人気ドラマシリーズでサンタ・テレサの伝記「テレサ・デ・ヘスス」(1984)とか(コンチャ・ベラスコがテレサに扮した)、フラメンコ歌手ロラの半生『去っていくロラ』(1993、La Lola se va los puertos、原作マチャード兄弟)が代表作。彼女の当日の謝辞がふるっているから是非ガラをご覧になって下さい。「栄誉賞は私個人というより私と同世代の女性シネアスト全てに与えられた」とモリーナは語っている。

初めて「わたし、映画を撮りたいの」と言ったら、周囲の人がビックリしてシーンと静まり返ってしまったとか。それほど女が映画を撮るなんて考えられない時代だった。故ピラール・ミロー、イシアル・ボジャイン、イサベル・コイシェ、グラシア・ケレヘタなど最近でこそ珍しくなくなりましたが、相変わらず男性が権力を手放さない状態は続いている。

Posted by: アリ・ババ39 | Tuesday, January 31, 2012 22:00

先述したフォルケ賞の製作者に与えられる最高賞「金のメダル」がフェルナンド・トゥルエバに手渡された。しかし実際の製作者は彼の奥さんクリスティナ・ウエテ、受賞にふさわしいのは彼ではなく彼女である。しかし貰うのは男で女じゃない。プロデューサーになるのは男だけなんて変じゃない?

「ガルソン判事にちゃんと聞いてみなくちゃ」とウエテ。コイシェの「Escuchando al juez Garzon」がゴヤ賞ドキュメンタリー部門にノミネートされているのをもじっているようだ。


監督賞は作品賞とダブルからやめて主演男優賞の行方は誰に? フォルケ賞の流れでいくとホセ・コロナードか、または久々にスペインに戻ってきたバンデラスか。ルイス・トサールは貰ったばかりだし、『サルバドールの朝』のダニエル・ブリュールはスペイン人じゃないから外れると思う。なにしろスペイン人はエゴイストでエコヒイキが好きだから(笑)。

主演女優賞は誰の手に渡ってもいいや。
エレナ・アナヤが一番近い? 
ベロニカ・エチェギの評判も高い。
以前「従兄弟たち」(Primos / マルティナの住む街 [スペイン映画]: Cabina)のコメントでインマ・クエスタを褒めた記憶があるが、さっそくノミネートされたのは嬉しい。

サルマ・ハエックが出ているアレックス・デ・ラ・イグレシアの新作「La chispa de la vida」は来年かと思ったけどね。今年のベルリン国際映画祭でコンペ外で上映される予定(⇒ | Berlinale | Presse | Filmstills | Berlinale Special)。このサイネテ風のフィルムノワールは楽しみだし、いずれカビナ・ブログに登場するかな(?)

サルマ・ハエックの相手役ホセ・モタがゴヤ賞新人男優賞にノミネートされている。「従兄弟たち」のアドリアン・ラストラの名前もあるが、このセクションは混線すると思う。新人女優賞はベニト・サンブラノの新作に出ているマリア・レオンに1票入れます。

Posted by: アリ・ババ39 | Tuesday, January 31, 2012 22:08

Elena Anaya
主演女優賞でエレナ・アナヤに触れたとき、例のフォルケ賞が彼女の手に渡ったことを書き洩らしました。( Elena Anaya, mejor actriz en los Premios Forqué 2012 - RTVE.es A la Carta

アルモドバルはペネロペの次のミューズとしてエレナを抜擢したのでしょうね。『トーク・トゥ・ハー』で初めて起用されたのだと思いますが、この時はレオノール・ワトリングだけが注目されてしまった。この時はアルモドバルの採用試験みたいなもので、つまり新作起用は合格したということでしょう。1975年パレンシア生れ、日本にはフェルナンド・レオンの『ファミリア』(スペイン映画祭’98での仮題)( Familia / カット!世にも奇妙な一族 [スペイン映画]: Cabina)が初登場、フリオ・メデムの『ルシアとセックス』、昨年、同監督の「Habitacion en Roma」でゴヤ賞主演女優賞にノミネートされましたが、ライバルが強敵『黒いパン』の主演女優と不運でした。ゴヤ賞連続ノミネートも珍しく、受賞歴はあるが大賞はまだ。ギジェルモ・デル・トロ作品やフランス映画出演もあり成長株。

Posted by: アリ・ババ39 | Friday, February 03, 2012 10:47

オリジナル脚本賞にウディ・アレンの名が出ているのはどうしてだろう。サルコジ大統領夫人カーラ・ブルーニが出演するとかで撮影時から話題をまいた『ミッドナイト・イン・パリ』が対象作品。もしかして主人公がタイムスリップした1920年代のパリで、ピカソ、ダリやブニュエルなどに出会うからかな。あるいは私の情報不足かもしれない。


さて、12部門にもノミネートされたKike Mailloの近未来SF「Eva」が、カビナさんによると日本のネットにも登場しているとか。DVD化しようとしているヒトが画策しているのでは(笑)。公開はおくとしてDVD化は間違いないね、このジャンルにはコアなファンが多いから。しかし興行成績はイマイチだったらしく、映画アカデミーと観客間の乖離はもう仕方ない。

見てないで言うのもなんだけど、『サルバドールの朝』のダニエル・ブリュールと『プリズン211』で鮮烈デビューしたアルベルト・アンマンがロボット・プログラマーの兄弟になる。『プリズン211』でアンマンと夫婦役で出演したマルタ・エトゥラが、今回はブリュールの昔の恋人、アンマンの現妻をやる設定。

ジャケ写にあるように可愛い女の子Evaがカギらしく、人間のアイデンティティーとは何かが問われるなんて言うのは大袈裟な類推かな。ロボット登場というと直ぐ勘ぐってしまう。

・2011年シッチェス国際映画祭で特殊効果賞を受賞している。( この映画祭はファンタジー、SF、アニメに特化しているので有名)。
・カタルーニャ語の映画に贈られる第4回「ガウディ賞」にも16部門ノミネートされている。例年だと1月半ばに授賞式が行われていたのだが、今年は2月6日になった。


Kike Mailloと新人監督賞を争う一人がパオラ・オルティス。1979年サラゴサ生れ、バルセロナ自治大学シナリオ科修士卒、サラゴサ大学の映画脚本理論科で博士号を取得している。アメリカに渡ってニューヨーク大学やUCLAでも学んでおり、作品名など詳細は不明だがソダーバーグとの共同執筆もあるとか。

正真正銘の長編第1作は既にピラール・ミロー賞を受賞、11月に開催されたバジャドリー国際映画祭では新人監督賞に輝いた。マリベル・ベルドゥが助演女優賞にノミネートされているようだ。

Posted by: アリ・ババ39 | Friday, February 03, 2012 11:09

La Academia de Cine elimina de la candidatura de los Goya la película 'The Little Wizard', de Roque Cameselle - 20minutos.es

アニメーション賞から『The Little Wizzard. O mago dubidoso』が失格・除外。

Posted by: Reine | Friday, February 03, 2012 17:16

ラテンビートのファンに特に興味のあるのが、今回から名称変更の「イベロアメリカ映画賞」部門、アルゼンチン、チリ、メキシコ、久しぶりにキューバがノミネートされた。

メキシコの『Miss Bala/銃弾』は、昨年のラテンビートでも上映され、ヒロインのステファニ・シグマン嬢の舞台挨拶もありましたね。実話が題材になったようですが、現実はあんな生易しいものじゃないとか。つまりホントのことを描いたら物凄くて誰にも信じてもらえないということでしょう。

Posted by: アリ・ババ39 | Saturday, February 04, 2012 12:41

キューバの『Boleto al paraíso』(英題: Ticket to Paradise)は、2010年1月のサンダンスFFがワールド・プレミアなのに今年ノミネートというのにはワケがありそう。2011マラガFFのラテンアメリカ映画部門で銀のジャスミン賞受賞、フランスのビアリッツFF上映(9月末)、スペイン公開も11月と遅い。

IMDbを信じると、肝心のキューバが未公開のようだ。なにしろソビエト崩壊後、一切の援助を打ち切られた1993年のナイナイ尽くしのハバナが舞台だから、余計なことを考えてしまう。そんなキューバでもパラダイスがあって、そこがどこか分かると切なくて、トマス・グティエレス・アレアの「グアンタナメラ」(遺作)のお蔵入りに思いを馳せてしまう。

ヘラルド・チホーナの第2作目『ビバ!ビバ!キューバ』(2000、Un paraiso bajo las estrellas)が日本でも公開された。音楽ありダンスありのトロピカーナが軸になっているので、ミュージカルと勘違いした観客もいたと思うが、社会風刺のブラックユーモアを隠し味にチクチク現体制を揶揄っていて、苦い砂糖を味わった。

キューバに留まって頑張っているが、なかなか撮れないらしく本作が4作目。脚本に『苺とチョコレート』のセネル・パスも参加、撮影監督はフェルナンド・ペレスの『口笛高らかに』(1998)や『永遠のハバナ』(2003)、クラウディア・リョサの『マデイヌサ』(2006)のラウル・ペレス・ウレタと文句なし。

Posted by: アリ・ババ39 | Saturday, February 04, 2012 12:46

アルゼンチンのセバスティアン・ボーレンシュタイン(?)(Borensztein)は私は初めての監督。1963年ブエノスアイレス生れ。

Sebastián Borensztein - IMDb

長編3作目が2011年アルゼンチン・アカデミー賞の作品賞と、ムリエル・サンタ・アナが主演女優賞を受賞したコメディードラマ。コメディーといっても一筋縄ではいかない。

お馴染みリカルド・ダリンが現実とうまく折り合えない不機嫌な金物屋の独身男を演じて飽きさせない。中国語が分からないダリンとスペイン語がチンプンカンの中国青年とのやり取りが深刻ながら可笑しい。とても深いメタファーがあり、そう、ジャケ写ではダリンの後ろに大きな牛が写っているが……

……これはカビナさん好みと思うので雑音はここまで。静かな自然のエネルギーをもらえるラストシーンがいいとだけ言っておこう。アルゼンチンは逸材がごろごろしているcanteraだ。

Posted by: アリ・ババ39 | Saturday, February 04, 2012 12:51

最後のチリ映画、カビナさんが受賞して欲しいと書いていたけど、本命はこれじゃないかと思う。なにしろビオレータ・パラを演じたフランシスカ・ガビランの演技が見もの、ビオレータが乗りうつったようです。チリではもう伝説的なヌエバ・カンシオンの女王だから、いずれ誰かが映画にすると思っていたが、『マチュカ』のアンドレス・ウードが撮るとは予想だにしなかった。

同じミュージシャンの息子アンヘル・パラが書いた同名の本を土台にしていて(彼はかつて来日したことがある)、音楽にも参加している。8月11日の封切り初日に6000人、10月末でトータル38万人以上の観客動員数、チリの人口は約1700万というから驚く。

毎年映画祭は1月開催のサンダンスFFから始まると言っていいと思うが、幸先きよくワールド・シネマのドラマ部門で作品賞を射止めた。3月2日から始まるマイアミ国際映画祭イベロ・アメリカ部門にもノミネートされており、この部門にはカビナ・ブログに登場の監督たちが勢揃いする。

タイトルは彼女の曲名から取られているが、「人生よありがとう」を聴くとね、涙が自然に出てきてしまう。純粋で頑固、繊細で大胆、音楽には貪欲で納得するまでトコトンやるから、巻き込まれる夫や兄姉や子供も大変だ。こういう人は決して長生きできない。

受賞するしないに関係なく今年のラテンビートで上映して欲しいから、こちらもこれ以上の情報の垂れ流しは慎もう。

付録として97歳になる兄の詩人ニカノール・パラが、2011年セルバンテス賞を受賞したのは偶然かしら。

Posted by: アリ・ババ39 | Saturday, February 04, 2012 12:54

一時、ノミネートされても誰も授賞式に来ないからと廃止されていた「ヨーロッパ映画賞」に、キャリー・ジョージ・フクナガの「ジェーン・エア」がノミネートされた。『闇の列車、光の旅』で当ブログにもアップ済みの監督。セルバンテス文化センターで先行上映された折り、フクナガ監督もゲストとしてQ&Aに登板した。会場から次回作予定を聞かれ「シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』です」と応じていた。一瞬聞き間違いと思ったほど驚いたが、それが完成したわけです。

ヒロインに人気上昇中のミア・ワシコウスカ、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』のアリス役、昨年の東京国際映画祭コンペ部門のロドリゴ・ガルシア監督というよりグレン・クローズの『アルバート・ノッブス』、目下上映中のガス・ヴァン・サントの『永遠の僕たち』に出演している。

『ジェーン・エア』はフクナガを含めて6回目の映画化とか、古典は強いね。

Posted by: アリ・ババ39 | Saturday, February 04, 2012 12:55

イギリスのアカデミー賞といわれるバフタBafta外国語映画部門で、アルモドバルの『私が、生きる肌』が受賞。下馬評で優勢に立っていたイランの『別離』を抑えての受賞でした。彼はバフタとの相性が良く、『オール・アバウト・マイ・マザー』、『トーク・トゥ・ハー』も受賞しています。

本人はガラに出席していなかったようで、プレゼンターのボリウッド俳優アニル・カプール(『スラムドッグ$ミリオネア』)がアルモドバルの「感謝の言葉」を代読しました。

セレモニーに姿を見せたのは最優秀男優賞のプレゼンターとしてのペネロペ・クルスでした。

情報筋によるとメラニー・グリフィスが夫バンデラスの援護射撃にロスから駆けつけるとか。貰う貰わないに関係なく授賞式の夜の話題を浚うかも。(ボンドの悪役としてロンドンで撮影中のバルデムは欠席らしい。)


“No habrá paz para los malvados”のDVDが早くも発売になったから、アンチヒーローのホセ・コロナードの援護射撃になりそう。21世紀の聖戦「11-M」を語らずして「11-M」を語ったという映画。日本では3月11日といえば東日本大震災だが、スペインでは2004年3月11日に起こったマドリッド列車爆破テロ事件ですね。


2月6日に授賞式のあったガウディ最優秀男優賞は、ゴヤ賞でもノミネートされているジャウマ・バラゲロの“Mientras duermes”のルイス・トサルの手に。作品賞(カタルーニャ語以外の部門)も受賞しました。『REC』シリーズで日本でもお馴染みの監督作品、DVD化は決まりですね。

“Eva”のダニエル・ブリュールは残念でしたが、作品賞(カタルーニャ語)は勝ち取りました。主演女優賞はイシアル・ボジャインの“Katmandu”のベロニカ・エチェギの手に、ゴヤ賞にもノミネートされている(カトマンズ入りしての過酷な条件下の撮影にはカルチャーショックを受けたようです)。ボジャインの新作も待ち遠しい。

何かと紛糾した授賞式だったようで、「皆さん、この受賞結果をどう思われますか」と。昨年はカタルーニャ映画の『ブラック・ブレッド』にすんなり決まりましたけどね。


少し古いニュースになりますが、2月3日、コルドバ市で授賞式のあったアンダルシア映画祭(Asecan)Asociacion de Escritores Cinematograficos de Andaluciaでは、ベニト・サンブラノの“Las voz dormida”が受賞、セビリャ生れの監督と姉妹を演じたマリア・レオンとインマ・クエスタが揃って出席しました。

ゴヤ賞が近づくと、何やかや外野も騒々しくなります。

Posted by: アリ・ババ39 | Sunday, February 19, 2012 21:06

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