Los ojos de Julia / ロスト・アイズ [スペイン映画]
おはなし
フリアは双子の姉サラが死んだことを知らされショックを受ける。このところ数ヶ月連絡をとらずにいたことで後悔の念にさいなまれる。状況に鑑みて自死と考えるのが妥当だという警察の説明にどうしても納得の行かぬフリアは、死に至るまでのサラの身辺を探ろうと動き出す。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
「ギリェルモ・デル・トロ製作!」という触れ込みで、それはこの作品の謳い文句の筆頭でもあると思うけれども、それに対し「Y ¿qué? だからなに?」という一言を漏らしたくなる仕上がり。出来がいいとは思わない。出だしの雰囲気は好きだけど15分辺りで飽き始め、40分辺りからは退屈でため息。終盤で少し緊張感を取り戻したけれどもそれも長くは持たなかった。
この作品が1月にゴヤ賞(主演女優賞)にノミネートされた時、記事を準備するのに公式サイトを覗いた。あの時に覗き見た雰囲気は魅力的だったが、ワクワクしながら鑑賞した結果こんな感想に至ってしまい、私だって残念な気持ちだ。もっともっと期待していました。
ただ、ホラー映画に慣れ親しんでいない私の言うことだから、あまり当てにはなりません。単に私が楽しみ方を間違っているのでしょう。
あともう一つ、私があまりこの作品に好い印象を抱けなかったのはベレン・ルエダへの思いが原因かな。
昨年9月のサンセバスティアン映画祭で『El mal ajeno / 命の相続人』を観たが、途中、ゲンナリした顔でスクリーンから目を逸らしてしまった。ベレン・ルエダの演技で居心地の悪さを覚えたからだった。あれ、この人はこんな厭な演技をする人だったろうか、と。
『Mar Adentro / 海を飛ぶ夢』や『Orfanato, El / 永遠のこどもたち』での彼女とは違って、色気を出しちゃった人の厭らしさをまとっていた。「色気」って言っても、いろけ【色気】の意味 - 国語辞書 - goo辞書でいうところの《「6 社会的地位などに対する興味・関心。「大臣の椅子に―を示す」》の「色気」ね。
『海を飛ぶ夢』への起用を告げようとアメナーバル監督が電話を掛けたというのに、イタズラ電話かドッキリだと思ってサクッと切ってしまったという逸話があるほどいわゆる“遅咲き”のベレン・ルエダだが、その後たちまちサクセスストーリーを成したかと思えば、『El mal ajeno / 命の相続人』ではもうこんな厭らしい演技を見せるようになったのかと、まるで『吉原炎上 [DVD]』で名取裕子に向かって「君はいつから心の底までそんなんなっちゃったんだ」(大意)とつぶやいた若旦那(根津甚八)みたいな気持ちだった。
その違和感を引き摺ったままこの『Los ojos de Julia / ロスト・アイズ』を鑑賞したので、私の彼女を見る目が冷たすぎたのかもしれない。といってもこんなどうでもいい感想は私だけのものかもしれないので、そこは差っ引いてもらいたい。
今回だって"interpretacion de belen rueda" - Buscar con Googleにもうかがえるように、大勢が高い評価をしているのではないかな。じゃあ『El mal ajeno / 命の相続人』と『Los ojos de Julia / ロスト・アイズ』における彼女の演技の何がザラッと来たのか説明しろと言われたところで、私もきっと説明できないだろう。
それでも試みるならば、……黒木瞳かな。うん。それだな。「黒木瞳 演技」の検索結果の中からネガティブなコメントを拾って読んでいった場合、それはきっと私がベレン・ルエダの演技を見て抱いた嫌悪感と似通っているだろう。
The comments to this entry are closed.
Comments
・:: Los Ojos de Julia ::
・Los ojos de Julia (2010) - IMDb
直訳: フリアの目
・映画/ロスト・アイズ 映画作品情報 - cinemacafe.net
・ロスト・アイズ | ウーマンエキサイト シネマ(映画)
・ロスト・アイズ - goo 映画
・ロスト・アイズ : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫
・ロスト・アイズ @ ぴあ映画生活
・映画『ロスト・アイズ』 - シネマトゥデイ
監督・脚本: Guillem Morales ギリェン・モラレス
脚本: Oriol Paulo オリオル・パウロ
出演
Belén Rueda ベレン・ルエダ ... Julia / Sara フリア/サラ: 双子の姉妹(一人二役)
Lluís Homar リュイス・オマール ... Isaac イサック: フリアの夫
Francesc Orella ... Inspector Dimas 刑事
Andrea Hermosa ... Lía リア: 亡くなったサラとつきあいがあったらしい近所の少女
Boris Ruiz ... Blasco ブラスコ: その父
Julia Gutiérrez Caba ... Sra. Soledad ソレダー: 亡くなったサラとつきあいがあったらしい近所の老婦人
Joan Dalmau ... Créspulo クレスプロ: 宿の雑用係の老人
Daniel Grao ... Dr. Román ロマン医師
Dani Codina ... Iván イバン: その病院勤務の介護士
Posted by: Reine | Saturday, May 21, 2011 00:46
・サラ(やフリア)の症状
“sufría de una enfermedad degenerativa”
“una pérdida progresiva de la visión”
“La tensión puede provocarte un ataque de ceguera.”
↑
こういう症状は実際には何という病気なのか?
・視力を失ったというおばあさんはこんな風にも言っていた:
・degeneración macular:
→・Degeneración macular asociada a la edad - Wikipedia, la enciclopedia libre
・ろうそくを探すが見当たらない時に「Nada, ni una triste vela.」
→・triste: 4 (antepuesto al nombre) Se aplica a nombres de cosas o de oficios para expresar su humildad o ※insignificancia:
例) Se conforma con un triste pedazo de pan.
例) Su madre es una triste lavandera.
例) Queda en la cajetilla un triste cigarrillo".
→・Ni un triste: Expresión exhaustiva con que se expresa la ‘falta absoluta’ de la cosa representada por el nombre:
例) No ha escrito ni una triste postal desde que se fue.
・reservado: 2 adj. Aplicado a las personas y, correspondientemente, a su actitud, no inclinado a comunicar a otros lo que sabe o sus ideas o sentimientos. Callado.
・gris: 4 ※Deslucido o ※indiferente: se aplica a las cosas o las personas que no se destacan por nada:
例) Una mentalidad gris. Un concierto gris. Incoloro
・『羊たちの沈黙
Posted by: Reine | Saturday, May 21, 2011 00:56
刑事の言葉で一つ気になったことがあったので、セルバンテスの掲示板に振っておいた。⇒ Duda con el tiempo verbal de esta frase: Cabina
Posted by: Reine | Thursday, May 26, 2011 00:20