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Sunday, February 20, 2011

O Cheiro do Ralo / 下水って、匂う。 / 尻に憑かれた男 [ブラジル映画]

O cheiro do Ralo 2008年のブラジル映画祭で上映、2009年のブラジル映画祭で再上映された作品。

映画祭公式サイトによるストーリー紹介
「いやなにおいがしないか?下水のにおいだ」ロウレンソの営む骨董店では下水のにおいが充満中。金に困り骨董を売りにくる客を冷たくあしらうロウレンソの人生は、ある女性の尻に魅了されてから狂いはじめる。

監督はその突飛な発想で“下水のにおい”に「誰もが隠してきた場所、人間の陰の部分」を描き出す。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


Cheiro do raloリオ在住のウルグアイ人の友人が公開当時からわりと勧めてくれた作品。ブラジル映画祭に行くことができず、モタモタしていたらありがたいことにDVDをプレゼントしてくれた。やっと時間ができたので今週観てみました。

彼は『Estômago / イブクロ ある美食物語 』も勧めてくれた。彼も私もこの2作品は面白かったと思っていますが、2作品とも会う人会う人みんなに薦められる作品だとは思ってないです。

そういった趣の作品です。一応そのようにことわっておこうと思います。私のこのニュアンスを酌み取って、観るか観ないか、好きそうか嫌いそうかなどの判断材料の一つとされるのであれば幸いです。


あと数日で日本でも発売になるようです。

アマゾンより
傲岸不遜な男が“完璧な尻”との出会いをきっかけに変わっていく姿を描いたコメディ。骨董屋を営むロウレンソは客の品を二束三文で買い叩き、屈辱を味わわせることに楽しみを見出していた。そんな折、彼は偶然出会ったウェイトレスの尻に魅了され…。

アマゾンより
倒錯のエロティシズム“尻フェチ”男の頓狂な顛末を描いた異色作。骨董屋を営むロウレンソは、金に困って店に来る客の品を二束三文に買い叩き、屈辱を味わわせることに無上の楽しみを見出していた。だがある日、ランチをとる店のウェイトレスの美しく豊かな完璧な尻に魅了されてから、彼の人生は数奇な道を辿り始める…。


んーーー、どうだったかな……。上記の三つのストーリー紹介文、私がDVDから受け取った印象とはどこかちょっと違っているように感じる。特に三つ目。ミスリードっぽいなと思わないでもない。

dangerでも、ポル語音声+英語字幕で観て、しかも二三日かけて途切れ途切れに観たものだから私の頭の中が整理されてないだけかもしれない。あるいは私の「フェティシズム」に対するビジョンが、この作品を“尻フェチ”男の物語だとするビジョンとはちょっと違っていて、違和感はそこから生じているのかもしれない。

(コメント欄に語句メモなど)

こうやっていろんな人々が物を売りに来ます。
Cheiro
Cheiro

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Comments

O Cheiro do Ralo (2006) - IMDb
直訳: 下水溝のにおい

Cheiro do Ralo - O Filme
ブラジル映画祭2008へようこそ

尻に憑かれた男 DVD - goo 映画
尻に憑かれた男 - DVDレンタル ぽすれん
下水って、匂う @ ぴあ映画生活

監督: Heitor Dhalia エイトール・ダーリア
脚本: Marçal Aquino マルサル・アキーノ  Heitor Dhalia  
原作: Lourenço Mutarelli ロウレンソ・ムタレリ

出演
Selton Mello セルトン・メロ ... Lourenço ロウレンソ
Paula Braun パウラ・ブラウン ... Garconete ウェイトレス

Milhem Cortaz ミリェン・コルタス ...
Encanador 排水溝の修理の人
Sílvia Lourenço シルビア・ロウレンソ ... Viciada ヤク中の女

Martha Meola ... Secretária 受付の女: 「ロウレンソさん、今日こんな風におしゃべりすることができたのでついでに申し上げますわ。こちらで仕事をして8年になりますけど…」

Lourenço Mutarelli ロウレンソ・ムラテリ ... Segurança 警備員
Fabiana Guglielmetti ... Noiva 婚約者

Posted by: Reine | Thursday, February 24, 2011 at 22:17

メモ
・ロウレンソが読んでいるのは、James Ellroy (ジャメス……)、Raymond Chandler (ハイムンヂ……)

・lanche: sm (ingl lunch) Pequena refeição entre o almoço e o jantar; merenda.

・bunda: sf (quimbundo mbunda) ch Nádegas

・viado: 俗語でたぶんHomem homossexual.

・mandar-se: 《ブ,口語》立ち去る,辞する; 逃げる

・xarope: 《ブ,口語》うんざりさせる人(もの),退屈な人(もの),つまらない人(もの)

・vazar:

・sumir: 1 Desaparecer, esconder-se

・caolho: (ô) adj+sm (quimbundo ka, pequeno+olho) V zarolho.

・Leigo é fogo. ←これどういう文脈で出てきたんだったかなあ

・amarelo, la: 3 Descorado, desmaiado, pálido.

・gozar da minha cara: ←これはtomarme el peloみたいなものかな? 「私のことからかってる?」

・壁に立てかけてあるのはたぶん『ゲッタウェイ』のポスター。(Fórum Cinema em Cena: Sam Peckinpah参照)

Posted by: Reine | Thursday, February 24, 2011 at 22:56

英語字幕に気を取られて見落としている事が非情に多いと思うので、ほんとうはもう一度見直したほうがいいと思うのだけど、とりいそぎ漠然としたメモ:

・ロウレンソって、ぶち殺してやりたくなるような憎ったらしいキャラなんだけど、この人は元々どこかが“狂った”人なんだよね? 

・父親不在?
eye性役割と父親不在

・かと言ってこういう感じとも思えない。
book 「したくない症候群」の男たち―濃密な母性が「生きる気力」を壊す (こころライブラリー)
book この子にしてこの父あり―父親の復権
この人がお母さんを好きだとは思えないんだよね…。お母さんのことも嫌いか、百歩譲って「どうでもいい存在」くらいにしかとらえていないような。

(くっきりと二分できるわけがないのでなんとも言えないが、お母さんが好きで好きでってことなら、おっぱいが好きそうな気がしないでもない。んーーーーー、わっかんないなあ、臀部もおんなじか……)

この人みたいな人格ってどういう風にできあがってきたのか、興味がある。他者への無駄に高圧的・挑発的な態度。

買い叩く自由をふりかざすことのできる役割というか立ち位置が彼の人格をこういう風にしていったのかどうか。


こんな人でなしな男でも後ろめたさが僅かに残っていたために、他人(客)が自分に向ける怒りや憎しみのこもった目つきをまともに受け止めるのは正直居心地が悪いのだろう。その客からの敵意が向かっているのは自分の腐った性根ではなくて、そうさ、そうだともflair、彼らのこの不機嫌は別に理由があるに違いない……と、都合良く見つけた“理由”が下水溝の臭いなんだろう。と思う。

他者(客)がみせる不愉快な表情は悪臭のせいであって自分の内面のせいではないとしたいのだろうなあと。

この人、壊れちゃってたよね。前々から。

Posted by: Reine | Saturday, February 26, 2011 at 13:48

「あんたはさっきからフェチと言ってる。あんたにとってはこうやってることが精一杯のフェチかもしれんが、こっちの側からはフェチにとれん。フェチって何かね?」(参考資料: youtube

というわけで、フェティシズムって何なのだろう?

book 2.性的倒錯の一種。異性の衣類・装身具などに対して、異常に愛着を示すこと。[株式会社岩波書店 広辞苑第五版]
book 2 異常性欲の一。異性の髪や衣類・装身具などを性的対象として愛好するもの。[大辞泉]

この二つなんか読むとさあ、尻に魅了されるのって別にフェチでもなんでも無いんじゃん?と思えちゃうんだよな。だって尻なんて、普通に性の矛先たりうるだろ? いや、別にアナルセックスのことを言っているわけじゃなくてさ。

だって……んーーん……私はかつて町で偶然に出逢ったスカーフフェチ青年と近頃また頻繁に連絡をとっておりいろいろ“聞き取り調査”をしているんだが、彼らの話を聞くに、フェチってこんなもん(ロウレンソの尻への思い)どころの衝動じゃないと思うんだよ。その精神性に圧倒されるわ。

女の子が飲み会なんかで男の気を引くために駆使するトーク術の一つに「あたしって指フェチなんですぅ」とかいうのがあるが、あんなの実に無駄な情報な。「あんま簡単にフェチフェチ言うもんじゃないぞ」と苦々しく笑う。

(無駄といえば、「あたしってSなんですよぉ」もそう。「○○フェチなんですぅ」と同程度に意味の無い自己紹介をありがとう。人間、誰も彼もSでもMでも無いんだよ。←と、私は諸先輩方からそう教わってきました)

(ちなみに酒の席なんかで女の子ちゃんが「○○フェチなんですぅ」とか「M(あるいはS)でぇ」と言い出すのって、男にしか向けられてないわけでね。あんまり口にしない方がいいと思うよ)


さて。だけど、下の2つの辞書の定義をみるとまたちょっと視点が変わってくる

book [2] 〔専門〕 心 異常性欲の一。異性の身体・衣類・所持品などの事物に対し、異常に執着・愛好する態度。 [大辞林]

book 3. m. Psicol. Desviación sexual que consiste en fijar alguna parte del cuerpo humano o alguna prenda relacionada con él como objeto de la excitación y el deseo. [DRAE]

これなんか読むと、まあ別に尻もアリっちゃあアリなのかな。現に、上述のフェチ青年にロウレンソのことを説明して「この主人公の尻へのこだわりってさあ、あたしは別にフェチだと思わないんだけど、どう思う?」って質問したら「フェチって言えると思うよ」って答えたからな。

尻もフェチたりうるというのに私はあんまり納得はしてないけど、まあ、じゃあ、フェチってことにするよ。私がフェチ原理主義すぎるのだな。

Posted by: Reine | Saturday, February 26, 2011 at 14:29

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