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Saturday, January 09, 2010

Premios Goya 2010: candidatos / 第24回ゴヤ賞ノミネート

2010年ゴヤ賞(=スペインのアカデミー賞といわれている映画賞)のノミネート一覧。

対象は2008年12月1日から2009年12月31日にスペインで公開された作品。(今回は〆の日が例年より一ヶ月遅くなったのでしたっけ? それでノミネートの発表も私の記憶している限りではいつも12月中旬だったけど、今年は年が明けて今日1/9となっていました)


⇒ 発表・授賞式は2010年2月14日(日本時間15日早朝)


Academia de las Artes y las Ciencias Cinematográficas de España

(以下、加筆・修正あり。特に今日明日は情報が錯綜するので)
(公式サイトは「たぶん」)
(公式サイトはかなりの確率で音が出るので注意)
(数字はわたし用メモなので気にしないでください)
(来年おなじことができるかどうかは私にもわからない)


crown 栄誉賞(Goya de Honor)
Antonio Mercero


clip 作品賞(Mejor película)
goya2010 
・ÁGORA
ÁGORA@IMDb
ÁGORA 公式

mini latin beat

2009年12月8日 観ました

mini latin beat
El Baile de la Victoria | Una película de Fernando Trueba
El baile de la victoria (2009)@IMDb
4.4/23  Drama

mini latin beat

2009年12月9日 観ました


clip 監督賞(Mejor dirección)
・Alejandro Amenábar 『Ágora』
・Fernando Trueba 『El baile de la victoria』
・Juan José Campanella 『El secreto de sus ojos』
・Daniel Monzón 『Celda 211』


clip 新人監督賞(Mejor dirección novel)
goya2010
・Mar Coll 『Tres días con la familia』
TRES DÍAS CON LA FAMILIA@IMDb
TRES DÍAS CON LA FAMILIA 公式

goya2010
・Álvaro Pastor, Antonio Naharro 『Yo, también』

2011年5月4日 観ました

goya2010
・David Planell 『La Vergüenza』
LA VERGÜENZA@IMDb
LA VERGÜENZA 公式

goya2010
・Borja Cobeaga 『Pagafantas』
PAGAFANTAS@IMDb
PAGAFANTAS 公式


clip 主演女優賞(Mejor actriz)
・Lola Dueñas 『Yo, también』
・Raquel Weitsz 『Ágora』
goya2010
・Penélope Cruz 『Los abrazos rotos』

2010年1月10日 観ました

goya2010
・Maribel Verdú 『Tetro』
TETRO@IMDb


clip 主演男優賞(Mejor actor)
・Luis Tosar 『Celda 211』
・Ricardo Darín 『El secreto de sus ojos』
mini latin beat
・Antonio de la Torre 『Gordos』

Gordos 公式
Gordos (2009) @IMDb
7.3/93  Comedy

2009年12月8日 観ましたが書けていません

goya2010
・Jordi Mollá 『El Cónsul de Sodoma』
El Cónsul de Sodoma@IMDb
El Cónsul de Sodoma 公式


clip 助演女優賞(Mejor actriz de reparto)
・Pilar Castro 『Gordos』
・Verónica Sánchez 『Gordos』
・Marta Etura 『Celda 211』
・Vicky Peña 『El cónsul de Sodoma』


clip 助演男優賞(Mejor actor de reparto)
・Raúl Arévalo 『Gordos』
・Carlos Bardem 『Celda 211』
・Ricardo Darín 『El baile de la Victoria』
・Antonio Resines 『Celda 211』


clip 新人女優賞(Mejor actriz revelación)
・Leticia Herrero 『Gordos』
・Nausicaa Bonín 『Tres días con la familia』
・Soledad Villamil 『El secreto de sus ojos』
goya2010
・Blanca Romero 『After』
After@IMDb
After 公式


clip 新人男優賞(Mejor actor revelación)
・Alberto Ammann 『Celda 211』
・Fernando Albizu 『Gordos』
・Pablo Pineda 『Yo, también』
・Gorka Otxoa 『Pagafantas』


clip 脚本賞(Mejor guión original)
・Alberto Rodríguez, Rafael Cobos 『After』
・Mateo Gil, Alejandro Amenábar 『Ágora』
・Daniel Sánchez Arévalo 『Gordos』
・Pedro Almodóvar 『Los abrazos rotos』


clip 脚色賞(Mejor guión adaptado)
・Celda 211
・El baile de la victoria
・El cónsul de Sodoma
・El secreto de su ojos


clip スペイン語外国映画賞(Mejor película extranjera de habla hispana)
・El secreto de su ojos
goya2010
・Dawson isla
Dawson Isla 10@IMDb

goya2010
・Gigante

2010年3月19日 観ました

mini latin beat
・La teta asustada

2009年11月21日 観ました


clip アニメーション賞(Mejor película de animación)
goya2010
・『Animal Channel』 

goya2010
・『Cher ami』
Cher Ami... ¡y yo!@IMDb
Cher ami | The movie 公式

goya2010
・『Planet 51』
Planet 51@IMDb
Planet 51 公式

goya2010
・『Pérez, el ratoncito de tus sueños 2』
El ratón Pérez 2@IMDb
Pérez 2 · El Ratoncito de tus sueños 公式


clip ドキュメンタリー賞(Mejor película documental)
goya2010
・Cómicos
Cómicos@IMDb

goya2010
・Garbo, el hombre que salvó el mundo
Garbo: El espía@IMDb
GARBO. EL ESPÍA. EL HOMBRE QUE SALVÓ EL MUNDO 公式

goya2010
・La mirada de Ouka Leele
La mirada de Ouka Leele@IMDb

goya2010
・Últimos testigos: Fraga Iribarne y Carrillo


他にもカテゴリーはもちろんあるけど、とりあえずこの辺で。

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Comments

ゴヤ賞ノミネートに関して速報
"Celda 211", de Daniel Monzón, favorita a los Goya con 16 candidaturas. eldiariomontanes.es

16ノミネートっていうと、その数だけを言うなら『神経衰弱ぎりぎりの女たち』と一緒らしい。『ベル・エポック』が17ノミネート、『La niña de tus ojos』が18、『Días contados』が19。

Posted by: Reine | Saturday, January 09, 2010 at 20:01

12月のスペイン映画祭 2009のラインナップをあらためて見ると、アルベルトって、ホント、押さえるところきちんと押さえてくれてるのね…。感謝。

Posted by: Reine | Saturday, January 09, 2010 at 21:16

Amenabar, Tesis, Los otros, Mar Adentro に続いて4回目の監督賞、作品賞受賞でしょうか。
Ricardo Darin もダブルノミネート。
Che, El Argentino で昨年受賞したBenicio Del Toro が続編のChe:Guerrillaがいないのが残念。

最有力候補と言われてもそう行かないのがこの賞。
個人的にはEl Secreto de sus ojosを押しています。

Posted by: ちゃたん | Saturday, January 09, 2010 at 22:09

昨晩、気がかりだったマル・コルMar Collの“Tres dies amb la familia”(Tres dias con la familia)が新人監督賞にノミネートされているのを確認して寝てしまいました。

それにしても作品賞・監督賞に『瞳の奥の秘密』がノミネートされてるのは、どうしてなの? 資金はスペインが出しているけど、あれはアルゼンチン映画でしょうが。スペイン語外国映画部門にもノミネートされてるから変な感じだよ。どうせ『第211号監房』が受賞するからダブらないでしょうけど。ブログでも気に入って褒めたけど、それとこれとは別問題。

ICAAの総帥イグナシ・グアルダン氏が、「スペイン映画には“アゴラ”とその他の小粒の作品がある」と発言して、その他の小粒映画の関係者を怒らせたけど、その小粒代表の一つが『第211号監房』ね。この映画こそオスカーに選ぶべきでした。まだスペインで公開されていないことを選ばない理由に挙げていたけど、トゥルエバの『泥棒と踊り子』も公開されていなかったんだよ。モンソン監督は盟友であるアカデミー会長デ・ラ・イグレシアを庇ったけど、製作者たちは怒っていた。

アルモドバルも予想通り嫌われた。アカデミーとの軋轢が生じてメンバーでなくなって数年経つけど、双方が折れ合う気配なし。スペイン映画界の損失、復帰してもらいたいもの。主演女優賞にペネロペをノミネートしたけど、選ばないわけにはいかないもんね。レイチェル・ワイズ、ローラ・ドゥエニョ、マリベル・ベルドゥと競争相手は申し分なし。

コイシェが弾き飛ばされてしまった真犯人がSigfrid Monleonの“El consul de Sodoma”の急浮上のようです。50年世代を代表する詩人ヒル・デ・ビエドマJaime Gil de Biedmaの伝記映画、ジョルディ・モリャが扮し、公開されたばかり。作家のフアン・マルセも登場するらしく、ラテンビートで見たい作品になるかも。主演男優賞はルイス・トサールにいくから、モリャもアントニオ・デ・ラ・トーレも運が悪かった。とにかく今回ほど男優陣が粒揃いだった年は記憶にないなぁ。『第211号監房』では、主演・助演2人・新人と4人の男優がノミネート、トサールのオーラがみんなを巻き込んでしまった感がある。カルロス・バルデムに1票入れたい。

Posted by: アリ・ババ39 | Sunday, January 10, 2010 at 14:03

ちゃたんさん、アリ・ババ39さん
発表が楽しみですね。私は、蓋開けたときに『Celda 211』がどこまで行くかっていうのを楽しみにしておこうと思います。

>コイシェが弾き飛ばされてしまった真犯人がSigfrid Monleonの“El consul de Sodoma”の急浮上のようです。

毎年、受賞発表の記事よりもノミネート発表の記事を書く方がたいへんなので、11月20日頃から仕事の合間合間にチョコチョコと下ごしらえをしていました。

だから、昨日のノミネート発表の時点ではたいてい何が来ても対応できる状態だったのですけど、そうなの、『El Cónsul de Sodoma』は準備してなかったです。(あと『After』ね)

それらの作品についてだけは昨日の発表を受けて慌てて調べなければなりませんでした。アリ・ババ39さんのおっしゃる「急浮上」というのも納得です。


>ICAAの総帥イグナシ・グアルダン氏が、「スペイン映画には“アゴラ”とその他の小粒の作品がある」と発言して

ヒドいですねえ、それは。

Posted by: Reine | Sunday, January 10, 2010 at 16:28

Posted by: Reine | Sunday, January 10, 2010 at 23:17

さすが仕事早い~。
ほんとスペイン映画祭、きつかったけど行って良かった。アルベルト氏やセルバンテスセンターに感謝。
にしてもコイシェ監督のが無いって事は、スペインでも評価されてないってことなんだろなあ。押尾学関係ないしね。日本人の目で見てるからいまいちに見えたのかなと思ってたのだけれど。

Posted by: KLE4c | Monday, January 11, 2010 at 01:14

KLE4cさん、スペイン映画祭は良かったですね。KLE4cさんが見逃した『瞳の奥の秘密』、また別の機会に上映があるといいですね。

コイシェの『Mapa ~』は私は最初から観る気がなくて観なかったのですが、観てしまったスペイン語映画仲間のみなさんの表情で、なんとなく雰囲気はわかりました。

Posted by: Reine | Monday, January 11, 2010 at 17:51

『第211号監房』(刑務所)がいくつ取るかが楽しみですが、そうそう楽観は許されません。“Agora”(広場)関係者は自身の進退をかけて駆け回っていることでしょうから。刑務所派VS広場派の一騎打ちは揺るぎませんが、ノーベル賞にも言えるように政治力、ロビイストの実力がモノを言うのです。

“Agora”の滑り出しは凄かった。
封切り3日目にして約538万ユーロを叩きだし、1週間もしないうちに700万ユーロを超えた。これは100万人の観客が映画館に足を運んだ計算になる。お祭り騒ぎをして当然だが、だんだんペースが落ち、5週目に「刑務所」が登場するや1位の座を明け渡さざるを得なくなってしまった。

総製作費5000万€のうち80%をテレ5が出資しています。これには473本のコピー代やら宣伝費は含まれていないようで、実際の費用は怖くて明らかにできない。何故かと言うと目下のところ2100万€しか回収できていないから、マル秘ということらしい。どうしてこんな大金をアメナバルに賭けたかと言うと、ひとえに『アザーズ』(2001)の成功があったから。こちらは2000万€をかけスペインだけでも2700万€、アメリカ6700万€と破格、やはりアメリカ頼みなんです。


ところが肝心要のアメリカが今回はどこも首をタテに振らない。つまり回収できないということ。アメリカの映画人口は、圧倒的に10代後半から20代前半の男性、ここに焦点を当てないと売り込めない。スリラーもの、ホラーもの、セックスものね。本作はこれに該当しない。ヨミを間違った。「もともとヨーロッパ型の映画、フランスは既に公開され、2月にはドイツでも」と、テレ5側は苦しい胸の内を吐露しているが、責任問題に発展してもおかしくない。


片や「刑務所」は、早々とアメリカに売れた。
たったの300万€で、すでに1000万€も売上げて、3倍を超えた。こちらもテレ5の出資だがお釣りが出ている。刑務所派は「広場派の13ノミネートは縁起の悪い数字」といえば、広場派は「7つから11を予想していたから13は期待以上」と。これからの「口撃合戦」が楽しみ。でも一番とばっちりを受けたのは常に冷静沈着なアメナバルね。この人はどこまでいっても年に似合わない紳士、見上げたオトコであります。


“After”は10月下旬に封切られ、話題になっていました。
今回新人女優賞にノミネートされたブランカ・ロメロが特にそうで、「もしかしたら」と思っていました。本作が映画デビューですが、アンテナ3のテレドラ「Fisico o quimica」(2008)のイレーネ役でお馴染み。既に結婚離婚も済ませた1女の母、1976年ヒホン生れ、新人とはいえ昨年1昨々年のお子様たちとは一線を画す33歳。かつてはプロのモデルとしてパリのジヴァンシーや「エル」誌で活躍した人。複数の男性遍歴でマスコミを楽しませてくれている。


『瞳の奥の秘密』ノミネートにちょっと文句書きましたが、昨年のサン・セバスティアンで金貝賞のはずが、“Yo tambien”にさらわれてしまった。カンパネラ監督以下、リカルド・ダリンなど大勢で乗り込んできたのに、ご褒美頂けなかった。その埋め合わせもあるみたい。だからスペイン語外国映画賞は間違いなしね。

ダリンはトサールと重なる主演は無理、トゥルエバの『泥棒と踊り子』の助演は可能性あり、バルデムとレシーネスと重なるけど……。アルゼンチンのベテラン女優ソレダ・ビジャミルが新人というのも変だけど可能性ありか。アメリカ公開も決まっているからお土産なしでは帰せない?


コイシェは撮影賞に絡むと思っていましたが、音響部門一つでした。もともとカンヌ映画祭に焦点を当てている国際派は、時間が経ってしまい不利なことが多い。まあ、スペインでは吹替え版だし、出来もイマイチでしたから、個人的には納得です。


アカデミー会員1200人のうち、どうやら4分の1ぐらいが白紙らしい。匿名会員の情報によると、ほんの一部の関係者しか発表まで投票結果は分からないそうです。「ノミネートの数で予想はできない、『オープン・ユア・アイズ』は10個ノミネートでゼロだった」とアメナバルも答えていました。

Posted by: アリ・ババ39 | Monday, January 11, 2010 at 18:06

アリ・ババ39さん
そうなのですよね。
ノミネートが多いと言っても「えっ?」っていう結果が出たりしますよね。その意外感が面白味でもありますね。

たとえば、これはwikipediaの記述ですが、第22回のゴヤ賞の総評的なものの書き方にもその辺のことが表れていますね。

hairsalon La sorprendente ganadora de la noche fue La soledad de Jaime Rosales que logró el Goya a la mejor película y a la mejor dirección. Las 13 rosas que partía con 14 candidaturas se conformó con 4, mientras El Orfanato, que partía como favorita, ganó 7 Goyas, aunque ninguno fue de los llamados importantes.hairsalon


ビジャミルの新人女優賞ノミネートには私はちょっと困惑というか苦笑いというかでした。1999年作品の『El mismo amor, la misma lluvia』を観てあるだけに。(それで今気づいたけど『No sos vos, soy yo』(2004)でも主要キャラクターだったのかな)

…などなどと考えながらpasionporelcine.esというサイトを初めて訪れてみたら、たまたますぐに目に入ったのがこういう記事でした ⇒ Soledad Villamil, ¿la gran revelación?…

Posted by: Reine | Wednesday, January 13, 2010 at 09:46

スペイン語外国映画賞ノミネート4作品のうち馴染みの薄いのがミゲル・リティン“Dawson Isla 10”(2009・9・11チリ公開)かもしれません。アドリアン・ビニエスの“Gigante”は、ベルリン映画祭を筆頭にあちこちの映画祭に出品され受賞歴を重ねておりますので、ある程度日本にも紹介されました。

2010年、アカデミー賞チリ代表作品として選ばれたとき、「あれ、“La nana”じゃなかったの」と思ったほど意外でした。やはり‘ミゲル・リティン’監督という知名度はオスカー向きだし捨てがたいのだなぁ、と。リティンの『戒厳令下チリ潜入記』(1986・ ドキュメンタリー)は、ピノチェト軍事政権時代のチリの現在を緊迫感を持って浮き彫りにした名作、それは否定しない。新作はどうだろうか、オスカーはいいとしてゴヤはちょっと違うのではないか。

これはセルヒオ・ビタルSergio Bitarの回想録をベースにして、シナリオは監督と作家の共同執筆。タイトルの‘Dawson’は島の名前、日本の地図ではドーソン島と英語読みで表記されている。マゼラン海峡内にあるフエゴ島の一部にある島。チリの最南端の州都プンタアレナス南方100キロ、その向こうは南極大陸になる。1973年、「もうひとつの9・11」と称されるピノチェト将軍のクーデターの際に逮捕されたアジェンデ派の政治犯を収容する強制収容所があった島。

トータルで400人ぐらいと言われているが、9月29日に国際赤十字が視察したときは99名、そのなかにセルヒオ・ビタールがいた。映画の中にもベンハミン・ビクーニャ扮する本人が登場する。ビクーニャの名前で思い出すのは、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2009で上映された『シェフズ・スペシャル』のイケメン、元サッカー選手のオラシオ、ハビエル・カマラ扮するシェフのマキシのコイビトになった俳優。上手い役者、総じてどの俳優にも言えることだが演技は、10点満点で7点という感じ。

素晴らしいのが撮影監督のミゲル・イオアン・リティン・メンスMiguel Ioann Littin Menzの映像美、名前からご想像の通り監督の息子さん。ラテンビートで上映された『マチュカ』や、『サンティアゴの光』の光と影の美しさをご記憶の方もいることでしょう。その時はミゲル・ジョアン・リティンで紹介いたしました。この人ほど表記がまちまちな例を知りません。イオアンはロシア語、母親がロシア人なんでしょうか(未調査)。チリはアルゼンチン同様、ヨーロッパからの移民が多い国ですから、どう表記するかいつも悩ましい。リティン自身もチリ生れですがアラビアやギリシャからの移民の子孫だそうです。


一応カラー作品になっていますが、クーデターのフラッシュバックやニュースの部分はシロクロです。これについては相当親子で議論した結果、息子の意見を入れてそうした、と監督はインタビューに答えています。それは成功したと思います。じゃあ、いいことづくめじゃないの? うーん、でもシナリオがねぇ。出だしこそ面白いが、ドラマとしては展開が平坦だし、ドキュメンタリーでもないし、エトセトラ。

確かに言えることは、今後のチリ映画は若い世代に引き継がれたということ。軍政時代に窒息させられていた芸術や文化の躍進、将来は明るい。『トニー・マネロ』のレベルの高さを例に出すまでもないか。

Posted by: アリ・ババ39 | Friday, January 15, 2010 at 11:53

先週末、スペイン映画アカデミー主催、ゴヤ賞ノミネート候補者たちを招待しての恒例レセプションがマドリッドで開催されました。当日の主役は勿論『第211号監房』のキャストとスタッフ一同、なかでも「マラ・マドレ」ことルイス・トサール。もう最優秀男優賞を受賞したかのようなモテモテぶり、彼の隠れた才能の発掘者にして育ての親、イシャール・ボジャイン監督の熱いベソを受けておりました。こんなモテモテには慣れてないのか、どうやら戸惑い気味だったようです。

ライバルの“Agoraアゴラ”、『瞳の奥の秘密』、『泥棒と踊り子』のクルーは、どなたも姿を現さなかったとか。アルゼンチン組は分かるとして、アメナバル組、トゥルエバ組は何処に消えちゃったのかしら。本番には出席するでしょうね、そうでないとアルモドバルを批判できない。

今年は男優陣の活躍が目立った1年でした。
そういうわけもあって出席者が黒づくめの男性で占められて、「まるでお通夜の席のよう」とエル・パイスはシニカルに報じておりました。それはちょっと言い過ぎで、ジョルディ・モリャ(“El consul de Sodoma”で主演男優ノミネート)などはベージュのジャケットに大きめのマフラーでいつものダンディーぶり、革ジャンの伊達男も混じっておりました。モリャは映画の宣伝も含めてインタビューに応じていました。

マラ・マドレの出現がなかったならば、この人が受賞したに違いないのが『デブたち』のアントニオ・デ・ラ・トーレ。34キロも体重を増やして怪演しました。「ぼくは長いあいだ‘別人’でした。この映画をそういう自分を受け入れてくれた妻に捧げたい(泣かせる)。今では元の体形に戻って‘エンリケ’とはオサラバした」とアントニオ。

女優陣の出席が少なかった。
ペネロペ(『抱擁のかけら』)やレイチェル・ワイズ(“Agora”)の出席を期待した人は皆無としても、「もしかしたら」とマリベル・ベルドゥー(“Tetro”)を待っていた人はいたでしょう。でも期待外れに終わりました。主演女優賞ノミネートの出席者はロラ・ドゥエニャス(“Yo、 tambien”)唯一人という寂しさでした。ロラは『海を飛ぶ夢』で既に主演女優賞を獲得しています。「ノミネートは望んでいましたが、期待はしてなかった」と、インタビューにも謙虚でした。

ピラール・カストロとレティシア・エレーロ(『デブたち』助演女優賞、新人女優賞に各ノミネート)の二人、「『第211号監房』が受賞」と口を揃えてきっぱり。新人女優賞ノミネートのブランカ・ロメロと連れだって駆けつけた“After”のアルベルト・ロドリゲス監督も同意見。ブランカ・ロメロも含めて、総じて女優陣の受賞予測は難しい。

ダニエル・モンソンを先頭に唸りとオーラを発しているのが一致団結の「刑務所」組。トサール、アルベルト・アンマン、アントニオ・レシーネス、カルロス・バルデム。「受賞間違いなし」と自信のほどを披歴したのがモンソン監督、他の作品が受賞すると‘暴動’が起きそうな気配です。スペイン映画界としてはまさに画期的なデキゴトに違いないのですが。

アンマンのライバルはパブロ・ピネダ(“Yo, tambien”)、レシーネスとバルデムがノミネートされた助演男優賞は予測が難しい、リカルド・ダリンもいるから。レシーネスは今までの殻を破って新境地を拓いた。バルデムは今回がゴヤ賞初ノミネートだそうで、「まだ信じられないでいる」。この日一番エレガントだったのが‘アパッチ’ことバルデムだった由。

diamond 彼は文学と映画の二足の草鞋を履いてる。
第3作目となる新作“Alacran enamorada”の宣伝も怠ることなく、結構ちゃっかりしている。訳せば「恋するサソリ」になるが、ロミオとジュリエット現代版、ネオナチの男と移民の女の叶わぬ恋とか。作家バルデムについては『第211号監房』本邦公開のみぎりにでも(まだ確定ではありませんが、エル・ムンドによればほぼ確定)。

無念の涙を飲んだ『デブたち』のダニエル・サンチェス・アレバロ監督、「強大な作品がこれほど競合した年も珍しい。ライバル作品をみれば納得しないわけにはいかない」と。すでに第3作目“Primos”と1語のタイトルも決定、お馴染みのキャストで5月クランクイン、ロマンティック・コメディだそうです。


ホスト役のアレックス・デ・ラ・イグレシア(アカデミー会長)の「ビバ・エル・シネ!」に参集者も呼応、ほんとにそうだといいね。

diamond 彼も新作“Balado triste de trompeta”をアナウンスしました。1973年12月の朝、スペインじゅうを仰天させたカレロ・ブランコ首相暗殺事件をめぐるコメディ(!?)。サンチャゴ・セグラ、カルメン・マウラ、テレレ・パベス、アントニオ・デ・ラ・トーレ、ブランコ首相にホセ・ルイス・セグラ……エトセトラ。ロケ地はアリカンテ(マカロニ・ウエスタン『800発の銃弾』2002の臭いがしてくる)、さて、どんな料理が食べられるのでしょうか。 

Posted by: アリ・ババ39 | Thursday, January 28, 2010 at 19:28

アリ・ババ39さん
たいへん面白いお話をありがとうございました。

ルイス・トサールが照れている様子というのはこちらの写真でしょうか ⇒ http://www.rtve.es/imagenes/luis-tosar-recepcion-candidatos-finalistas-xxiv-premios-goya/1264255885080.jpg

そしてこれが言わば“塀の中の懲りない面々” ⇒ http://www.rtve.es/imagenes/recepcion-candidatos-finalistas-xxiv-premios-goya/1264255884481.jpg

ああ、私も『第211号監房』と“囚人”のみなさんに受賞してもらいたいのだけど、ほんと蓋開けるまでは何も考えずに行こうと思います。あと2週間ちょいか。

こんなにそわそわするのは初めてかも。私がこういう興味の持ち方をするなんて、これもひとえにアリ・ババ39さんのガイドのおかげです。ありがとう!

Posted by: Reine | Thursday, January 28, 2010 at 19:49

happy01 ハハッハ、ひしとハグしていますね。トサールの成功にボジャイン監督の鋭い眼力が寄与していることは疑えません。

主人公の内面にゆっくりと入りこんでいく内省的な演技から一変、『第211号監房』のトサールは、およそ繊細さとは無縁なマラ・マドレを生き生きと演じました。これこそ長年トサールが探し求めていたものではなかろうか。彼が公開時にガリシアのルゴ市にいる「父親にいちばん見てもらいたい」と語ったことからも想像できます。しかし、トサールの途轍もない恐怖と同時に悲しみを表現できるホンモノの役者であることを、最初に見抜いた監督がボジャインなのでした。


crown 1月28日夜、文化相ゴンサレス・シンデを迎えて、《ホセ・マリア・フォルケ賞》の授賞式がマドリッドで開催されました。サプライズはなかったということは、最優秀作品賞に『第211監房』、最優秀主演男優賞にルイス・トサールが下馬評通り受賞したということです。

司会者は『ヌード狂時代/S指定』のマル・フローレス(モデル出身という180センチの長身を生かしてメタリックな衣裳三着を披露)とテレビにステージに映画にと、八面六臂の大活躍のコメディアンAlex O’Doghertyの二人。アレックスも歌とダンスとユーモアで、来場者を楽しませておりました。

最優秀主演女優賞は、“Yo, tambien”のロラ・ドゥエニャス(昨年の『カミーノ』で作品賞を受賞したハビエル・フェッセルからトロフィーを受けた)、アニメーション部門は“Planet 51”が受賞。

名誉賞に相当する金賞は、製作者でFILMAX会長のフリオ・フェルナンデス氏、“REC”“REC2”などの貢献が認められたのかな。他に『タパス』『ダークネス』『ギサク』“EL lobo”“Cobardes”“Chuecatown”などを製作 している。

最後にゴンサレス・シンデ文化相がロングドレスで登場、昨年のスペイン映画の躍進、すべてのシネアストたちの権利の擁護ならびに関係者の小さな努力の積み重ねを称えるスピーチをして閉幕しました。


crown 今年第15回を迎えるホセ・マリア・フォルケ賞は、監督・製作者・脚本家として活躍し、1995年に鬼籍入りしたホセ・マリア・フォルケの功績を称えて、1996年に設けられた賞。EGEDA(Entidad de Gestion de Derechos de los Productores Audiovisuales)が主宰、つまり製作者が技術的・芸術的な観点から価値の高い作品を選ぶ。候補作品が2週間後のゴヤ賞とほぼ重なるので、ゴヤ賞の前哨戦ともなり、ちょうどアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の関係に似ています。

diamond 不思議な雰囲気を醸しているベロニカ・フォルケはお嬢さん、トゥルエバがベルリン映画祭で監督賞を受賞した『目覚めの年』(1986)でゴヤ最優秀助演女優賞、アルモドバルの『キカ』(1993)で主演女優賞を受賞しています。最近は1981年に結婚したマヌエル・イボラ監督の映画に出演しています。

Posted by: アリ・ババ39 | Sunday, January 31, 2010 at 16:30

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» Premios Goya 2010: palmareses / 第24回ゴヤ賞発表 [Reino de Reine]
2010年ゴヤ賞(=スペインのアカデミー賞といわれている映画賞)の発表。[E:crown]が受賞作・受賞者。  (ノミネートについては1月に書きました。ジャケット写真はあちらに載せてあります) (公式サイトは「たぶん」) (公式サイトはかなりの確率で音が出るので注意) (数字はわたし用メモなので気にしないでください) (来年おなじことができるかどうかは私にもわからない) [E:clip] 栄誉賞(Goya de Honor) [E:crown] Antonio Mercero [E:clip] ... [Read More]

Tracked on Monday, February 15, 2010 at 09:44

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