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Sunday, July 26, 2009

Los años desnudos / ヌード狂時代 [スペイン映画]

Los años desnudos来たる9月のLatin Beat Film Festival 09 / ラテンビートフィルムフェスティバル2009 / 第6回スペイン・ラテンアメリカ映画祭で上映される作品なので、細かいことはそれが済んだら書きます。


軽~くストーリー紹介
「トランシシオンtransición(移行)」期のスペインでは映画の検閲は廃止され、銀幕には女の裸が登場する。激しい性描写のある作品は「S」という指定を受けて公開されることとなった。

サンドラ、エバ、リナ―――「S」映画で出逢った女たちそれぞれの人生行路。end


昨年(2008年)のラテンビートフィルムフェスティバルのときから候補作品として検討されていたように聞いている。しかし昨年のこの時期はまだPost-productionの段階で間に合わなかったのじゃないかな。晴れて今年のラテンビートで観られることとなりました。

Dunia Ayaso・Felix Sabroso監督作品の前二作(『Perdona, bonita, pero Lucas me queria a mi 』と『チルアウト!』)よりも私はずっとずっとこれが好きだ。観れば観るほど染み入った。

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penいくつか予習メモを 
(以下、引用文中の改行やアラビア数字は私が勝手に):
1) 「トランシシオンtransición(移行)」期@wikipedia
・transición: 《スペイン》【史】【政】(フランコが死亡した1975年から新憲法発布の1978年までの民主主義への)移行期.


2) 『スペイン現代史―模索と挑戦の120年現代史』(第10章 スペインの社会変化)より:
……略……スペインは旧態依然の男尊女卑型法規が最近まで残っていた国である。フランコ時代の民法第57条は、夫の許可なく妻が就業することを禁じていた。妻は夫の許可なく雇用契約を結んだり、自営業を自分名義で始めることができなかった。……略……法律上は妻は夫の許可なく一定以上の期間にわたって自宅を留守にすることさえできなかった。

このような女性蔑視の法律が正式に廃止されたのは実にフランコ独裁体制末期の1975年のことである。

南欧社会では、男性が女性を保護する(だが実際は女性を自立した存在として認めず、女性から自由決定権を奪うものであった)法律が存在したが、スペインの場合、このような時代錯誤の法律が20年ほど前まで存続していた点に問題があった。同様の法律をイタリアはその56年前に、フランスは37年前に廃止していたのである。hairsalon


3) 『スペイン映画史史』(第8章 転換期のスペイン映画 1976年~1982年)より:

検閲の全廃と自由の代償
1976年4月ついに検閲は全廃された。表現の自由が認められたのである。……略……11月になってようやく新たな映画に関する政令が発表されるが、それに拠ると、作品の内容によっては観客の年令に従って入場制限があるが、これは検閲と言うには当たらない。

特に、性描写や暴力シーンの激しいものは「S」という指定が為され、特定の映画館でのみ上映されることになった。またポスターにはヌードなどは使用しないよう定められたが、これも青少年への影響を考えてのことで、表現の自由の制限には当たらない。要するに、社会常識の許す範囲内で多少の制限はあるものの、映画の制作に関してはほぼ完全な自由が保証されたのである。……略……

……略…… 時代の風潮とでも言おうか、それこそ必然性もなくやたらとヌードが出てきた。……略……

……略…… 1976年から77年にかけての二年間は、……略……スペイン映画では、それまでの「必然性」のある、しかも節度あるヌードに代わって、ヌードそのものが売り物の映画や「S」指定の作品がもてはやされた。……略……


4) WikipediaのCine españolの項から「El destape」についてなんとなく訳
※destape: 《話》(映画・ショーなどでの)体の露出;ヌード.

>……略……このジャンルで特に知られた女優としてはマリア・ホセ・カントゥード、ナディウスカ、アガタ・リスやブランカ・エストラダが挙げられるが、80年代に入り、興隆したときと同じくらい急速にこの業界が衰微すると彼女たちの人気も翳った。路線変更に成功した者もいれば消えて行った者もいたhairsalon


5) あとは参考ということで、こんな番組も:
youtube¿Te acuerdas? - 'Transición al desnudo'

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それから音楽notesについてもメモしておこうと思う。
日頃から、画面にかぶせてくる歌の詞に代弁させるというやり方は私は好きではない、歌詞で理解させる・歌詞で情報や感情を補足するのは横着なやり方だと思ってきたのだけど、本作ではところどころでそれをけっこう素直に味わってしまった。

1."Macho a Real One" (Celi Bee
この曲でディスコで踊りまくるまでの音の運び方が、私、なんだか気に入っちゃって。何度もそこばっかり巻き戻したわ。
youtubeCELI BEE - Macho a Real Real One ( Un Super Hit Inolvidable )

2."Soul Dracula" (Hot Blood)
youtubehot blood - soul dracula

3."Yo también necesito amar" (Ana y Johnny)
youtubeAna & Johnny-Yo También Necesito Amar

歌詞はこちらのブログなどから:
Letras y Lyrics del Recuerdo: Yo también necesito amar de Ana y Johnny

4."Lay Love On You" (Luisa Fernández)
youtubeLuisa Fernandez - Lay love on you

5."Acaríciame" (Susana Estrada)

6."Estoy bailando (Stò ballando)" (Daniela Goggi and Loretta Goggi)
youtubelas hermanas goggi - estoy bailando

7."Aún vivo para el amor" (Fernando Fernán Gómez

8."Algo de mí" (Amina Annabi)

9."You Are My Sister" (Antony and the Johnsonssister
youtubeAntony & the Johnsons on Letterman
youtubeAntony and the Johnsons-You Are My Sister


(コメント欄にメモ)

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Saturday, July 25, 2009

El rey de la montaña / NAKED マン・ハンティング [スペイン映画]

rey de la montanadanger わりとサラっと観たので注意点がいくつかありますdanger)(サラっとどころか別の作業の時にBGVとしてつけていただけ、みたいなもの)

amazonのストーリー紹介文
人気スリラー「NAKED」シリーズ第3弾。人里離れた荒野に延びる1本のハイウェイ。恋人の下へ車を走らせていたキムは、謎の人物に狙撃される。からくもその場を逃げ延びた彼だったが…。end

dangerなにがどう「NAKED」シリーズなのか、第一弾と第二弾はなにとなにだったのか、本当に‘人気’なのかどうか、私は知らない

rey de la montana・予想していたよりは面白かった。予想していたほどつまらなくはなかった。

・テレビを見るくらいならこっちの方が90分時間をつぶすにはいい。テレビ、きょうび、くっだらないだろ。テレビは見るものじゃなくて見下げるものだ。

・面白いっちゃあ面白いけど、木村奈保子に「あなたの心には何が残りましたか」ときかれたところで返事に困る作品。ほとんど何も。

・セリフはかなり少なく、あったとしても短くはっきりしているので、耳で聞きながらチラ見鑑賞をしていた私だが、四分の三を過ぎるまで日本語字幕をつけていないことに気づかなかった。

・つまり、この作品はスペイン語の勉強という用途には向きません。

・スバラグリアの半べそ姿が見られる。

・スバラグリアはまた森の中を走らされているのか。
(※「また」⇒『10億分の1の男intacto』; よく知らないのだけど、走らされてるんでしょ?)

・『激突!激突』とあと一作品を思い浮かべたが、後者のタイトルを書いてしまうとネタバレっぽくもなってしまうだろうから伏せておこうと思うのだ

El rey de la montaña (2007) @IMDb
直訳: 山の王
英題: King of the Hill

NAKED マン・ハンティング@ぽすれん
NAKED マン・ハンティング@映画生活

監督: Gonzalo López-Gallego ゴンサロ・ロペス=ガジェーゴ
脚本: Javier Gullón ハビエル・グジョン  Gonzalo López-Gallego

出演:
Leonardo Sbaraglia レオナルド・スバラグリア ... Quim キム
María Valverde マリア・バルベルデ ... Bea ベア

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Sunday, July 19, 2009

Estômago / イブクロ ある美食物語 [ブラジル映画]

estomago先日の『Fuera de carta / シェフズ・スペシャル』で、「Al hombre se le conquista por el estómago. 男を落とすならまず胃袋から(男は胃袋で掴め)」というフレーズがあったので、イブクロつながりで、今日は『Estômago / イブクロ ある美食物語(仮題)』を。

来たる9月のLatin Beat Film Festival 09 / ラテンビートフィルムフェスティバル2009 / 第6回スペイン・ラテンアメリカ映画祭で上映される作品なので、細かいことはそれが済んだら書きます。


なにか一つメモするなら、私はけ~~~~~~っこう楽しんだなあということ。ラテンビートでは是非。


estomagoあっさりめにストーリー紹介
小さな鞄一つで都会に流れ着いたノナト。無銭飲食の代償にバルで下働きをするうち、料理人としての天賦の才を発揮する。自身も気づいていなかったその才能が彼に職と住いと出逢いを与える。料理は芸術であり、愛、そして………。end 


(紹介文の最後を「……」で逃げるのは私は好きじゃないんだけどね。んー、面目ない)

Estômago 公式
Estômago@IMDb

監督: Marcos Jorge
脚本:Cláudia da Natividade  Fabrizio Donvito  Marcos Jorge  Lusa Silvestre

出演:
João Miguel ジョアン・ミゲル ... Nonato ノナト
Fabiula Nascimento ファビウラ・ナシメント ... Íria イリア

Babu Santana ... Bujiú ブジウ
Carlo Briani ... Giovanni ジョヴァンニさん
Zeca Cenovicz ... Zulmiro ズミーロさん
Paulo Miklos ... Etectera エトセトラ

リメイクの予定!?
Estomago: A Gastronomic Story (2010)
それについてのブログ記事
Moma abre mostra sobre cinema brasileiro

hairsalon a mostra de Nova York abre oportunidade para que diretores brasileiros encontrem distribuidoras internacionais para suas produções, além de despertar interesse sobre o Festival do Rio. Dos dez filmes brasileiros, um deles já despertou grande curiosidade no mercado americano. "Estômago", de Marcos Jorge, recebeu proposta de adaptação do enredo para um remake nos EUA.end

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Rio de Janeiroにウルグアイ人の友人がいるのだけど、昨年、彼が熱心にこの作品を薦めてくれた。

私は彼の音楽・映画の趣味は、そうねえ、“オルタナティブ”ってやつかなぁとかねてより感じているので、さて、『Estômago』はどんなものだろうかと、考えていたわけです。

たとえば彼が薦めてくれた作品は他に、『O cheiro do Ralo』(2008年のブラジル映画祭で上映)とか、『A festa da Menina Morta』、『Madame Satã 』などです。どれも私は未見なのでなんとも言えないのですが。これらはどういった色合いなのでしょう? それから彼は『Tropa de elite』は大好きね。『Carandiru』も私に観ろ観ろ言ったのは彼。

そういう彼が私に『Estômago / イブクロ ある美食物語(仮題)』を薦めてくれました、というのはなにかの参考になりますか。


それで私はと言うと、ええ、かな~り楽しみましたよ。


(コメント欄に何か加筆するとしても、まともなことは9月の映画祭以降にします)

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Wednesday, July 15, 2009

Aparecidos [アルゼンチン映画]

aparecidosdanger わりとサラっと観たので注意点がいくつかありますdanger

(サラっとどころか別の作業の時にBGVとしてつけていただけ、みたいなもの)(あと、たいへん困ったことにこれはホラー映画なので、なるべく画面を見ないように声を聞かないように努めていたという致命傷もあって……それにやっぱり怖くて巻き戻して確認することなどとてもできなかったので記憶も非常に曖昧で……って、それダメじゃん。ぜんぜん観てないじゃん!)(これでは鑑賞したとはとても言えないのですが……じゃあ書かなきゃいいじゃん! なんで書くの? 何を書くっていうの?)


製作会社Morena Filmsのサイトから、Aparecidosシノプシス
戦慄のロードムービー。
人の心に巣食う闇を辿る旅である。

マレーナとパブロの姉弟はアルゼンチンを車で移動中に、20年前に行われた惨殺事件の様子を詳細に書き綴った日記を発見する。その夜、過去と現在とが入り混じる。ある家族が執拗な追跡を受け、拷問の末に皆殺しにされる過程が、日記に書かれていたのとそっくりそのままに姉弟の目の前で繰り広げられる。追われる一家を救出しようとマレーナとパブロは必死になるが、彼らが生きた人間なのかそれとも20年前の出来事が映し出されているだけなのかすらもわからなくなる。この夜、姉弟の旅は悪夢に変じるのである。end


初めの30分くらいだったかな、もう、んー、なんていうのかな、苦痛でね。
ホラー映画を観て楽しむという習慣の無い私は「なぜこの人たちはラショナルな行動をとらないのか」という根源的な疑問を無視することができず、たいそうイライラしておった。ふつうに考えてどうしたって警察に通報するとか周囲の人の協力を乞うとかするはずの場面で主人公が―――特に弟が―――ぜんぜんそれをしない。しないばかりか、彼は恐怖に見舞われて当然の行動を選択してばかりいる。

「ホラー映画的展開にもなるわ、そりゃぁ!」とカリカリして、実を言うとそこで一度は停めてしまっていた。


その辺りからこの映画はいわゆるお化け系ホラーではなくなっていくんだよ。はっきり言ってお化け的には怖くなくなっていく。しかし本当の恐怖が始まるのはそこからなんだ。そこからは怖くて怖くて、早く終わってくれと願うばかりだった。

ティッシュは二枚で一組だよね、あれを一枚に薄~くはがしたものをモニターにかけて鑑賞したりしていた。いろいろと見えてほしくなかったので。


2007年作品でおそらく映画の中の‘現在’はだいたい‘現代’だろう。そこから20数年前のアルゼンチンがどういう国だったかを考えると、この映画のネタはわりと早いうちにわかると思う。

わかってもなお、わかるからこそ、中盤からは慄く。私、具合悪くなっちゃったからな。

(コメント欄で私が書くことは‘答え’みたいなものなので要注意)

2009.07.16 加筆 
最初の方は怖くないのでそこだけ巻き戻してみた。「1980年7月23日に何が起きたか」などと言っている。この映画の‘現在’が何年だかわからないけど、‘過去’はそこら辺)

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Friday, July 03, 2009

Fuera de Carta / シェフズ・スペシャル [スペイン映画]

fuera de cartadanger わりとサラっと観たので注意点がいくつかありますdanger)(サラっとどころか別の作業の時にBGVとしてつけていただけ、みたいなもの)(でも3~4回は回してるから)


2008年の「マラガ スペイン映画祭」のラインアップをまとめてみたとき、ちょっとだけ気になっていた作品。ハビエル・カマラ、ローラ・ドゥエニャス、チュス・ランプレアベ、フェルナンド・テヘーロなどが出演とあれば、興味は湧くよね。

そして今年2月発表のゴヤ賞では、『Fuera de Carta』のハビエル・カマラが主演男優賞に、フェルナンド・テヘーロが助演男優賞にそれぞれノミネートされたりしていた。(受賞には至らない)


公式サイトから ストーリー紹介
マキシは完璧な人生を送ってきたと自負している。名の通ったシェフであり、マドリードのチュエカ地区にたつスタイリッシュなレストランを経営しており、ホモセクシャル・ライフを謳歌しているのだ。

しかし、見せかけの婚姻であった妻との間にできた二人の子供を引き取ったこと、またアルゼンチン出身の元サッカー選手が隣に引っ越してきたことで、彼の生活に変化が生じる。マキシは価値観の転換を図ることとなる。end



来たる7/10から開催される東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2009で『シェフズ・スペシャル』というタイトルで上映されるらしい。


私はスペインでゲイの友人に恵まれ、帰国後十数年経った今でもしょっちゅう(メッセンジャーとかで)話すし、これからもつきあい続けるだろう。そのせいなのか、「gay」がキーワードに来るような作品には評価が甘めだと思う。しかしこの作品はどうだろうか。今回ばっかりは私もあまり褒められないかもしれん。


・こども預かる系=家族増える系の話というと『Cachorro / ベアー・パパ』を思い出すけど、『Fuera de Carta』は及ばない。あまり心に響かない。

・「( ̄ー ̄)クスリ」とするシーンもあまりないしね。

・『Va a ser que nadie es perfecto』のときにも「終盤のハチャメチャ・ドタバタはとってつけた感あり。」と書いたけど、本作でもおんなじことを言おう。

・イケメン元サッカープレーヤーというオラシオ役のBenjamín Vicuñaの体が私には少し物足りない。

・俳優の無駄遣いにも思えた。ハビエル・カマラ、フェルナンド・テヘーロ、ローラ・ドゥエニャス……。私も彼らの作品を多く見てきたわけじゃないけど、「この人たち、演技こんなに下手なんだっけ?」と思えてしまったんだよ。彼らの経歴に傷がついちゃいそうな、そんな作品にすら見えたぞ。

・ただ、ローラ・ドゥエニャスの演ずるアレ(アレックス)のウザさはいいね。イケてない女が勘違いして図に乗ってる姿をうまく演じていると思う。だから素晴らしくウザい。


(取り急ぎ思いつくのはこれくらい)(あとは何か思いつけばコメント欄に足します)(コメント欄で‘上方修正’することもあるから、私は)

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