La habitación del niño / スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム [スペイン映画]
あらすじ
スポーツ新聞記者のフアンが買った家は高級住宅街の一画にありながらリーズナブルな値段であった。古い屋敷で修繕が必要だったが、妻のソニアと赤ん坊の顔を見ていれば自分の手で家を直していくのもローンも苦ではない。ソニアも幸せすぎて怖いくらいだと言う。
姉テレサが出産・引越祝いとしてくれたいろいろなおさがりの一つに「赤ちゃん音声モニター」があった。
夫婦の寝室においた受信機から、子供部屋に一人でいる赤ん坊の笑い声が聞こえてくる。フアンが受信機に耳を近づけたとたん、男の低く太い声が聞こえてきた。
……ベビールームに誰かいる…!
これはスペインのテレビ局テレシンコが放映したテレビ映画シリーズ、『Películas para no dormir (眠らぬための映画)』の全六話中の一作。日本では『スパニッシュ・ホラー・プロジェクト』シリーズとして販売されている。
かつて『Historias para no dormir (眠らぬための物語)』というテレビシリーズがあった。Televisión Española局が1966年から放映していたもので、製作・監督はナルシッソ・イバニェス・セラドール。(=『フー・キャン・キル・ア・チャイルド』の監督ね)
この5月に新しいBOXが発売になったようで、今日現在だと29.95ユーロくらいかな。
ナルシッソ・イバニェス・セラドール製作指揮の同シリーズはその後も間欠的にテレビ放映されたが、いい監督を揃えられないという理由で企画ごとポシャったこともあった。そして2005年にアレックス・デ・ラ・イグレシア、ジャウマ・バラゲロ、マテオ・ヒル…など腕っこきの監督が集められてようやく製作に至ったのが、この『Peliculas para no dormir』であった。
んだってさ。(Historias para no dormir@wikipediaより)
私なんて、ほんと、「怖い話なんて読んでて・聞いてて怖いと思ったことがないわよ」と日ごろ言っているし、だって怖いと思うよりも先にツッコミどころをあげつらう方に気が行ってしまうし、「こわいはなし」好きな年ごろの甥っ子にも「こわーい」ととりあえずいっしょに怖がってみせるのもつかの間、すぐに「だけどこれは科学的に言うとだなあ……略……」「いや、これはウソなんだよ。え? ホントだとか思っちゃってた? ちがうんだな。だって理屈がとおってないだろう、よく考えてごらん」と解説を始めて興を覚ましてやることこそ叔母の務めとばかりクールに接しているのだけれども。
でも、映画は別。こわくてホントにヤだ。だってズルいだろう、音とか。そーゆーの。
ガクガク(((n;‘Д‘))ηナンダカコワイワァ
これも、だから、オープニングのアニメーションだけで早くも止めたくなっていた。そして、始まってすぐに一時停止して、まず携帯の電源を切ったりしてた。(←ブルブルなんつって動き出すとギョッとするからだ)
そして途中、(´Д⊂ モウダメ ほんと観るのやめたいと思って、youtubeにあったタモリ倶楽部のマン盆栽の回をチェーサーにして並べて見て、そうやって気をそらしながらやっと最後まで辿り着きました。
そのせいで肝心のストーリーの方がわけわからなくなってしまい、もう一度観なければいけませんでした。観直してみると、そんなに怖くもなかったような……?
・Películas para no dormir: La habitación del niño (2006) (TV)@IMDb
・直訳: 子供部屋
・ベビールーム@ぽすれん
監督: Álex de la Iglesia アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本: Jorge Guerricaechevarría ホルヘ・ゲリカエチェバリア Álex de la Iglesia
出演:
Javier Gutiérrez ハビエル・グティエレス ... Juan フアン
Leonor Watling レオノール・ワトリング ... Sonia ソニア
Antonio Dechent アントニオ・デチェント ... Fernández フェルナンデス(編集長)
Sancho Gracia サンチョ・ガルシア ... Domingo ドミンゴ(超常現象に詳しいライター)
Terele Pávez テレレ・パベス ... Mujer de Domingo その老妻
Antonio de la Torre アントニオ・デ・ラ・トーレ ... Operario 警報システムの設置にきた
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Comments
>映画は別。こわくてホントにヤだ。だってズルいだろう、音とか。そーゆーの。
哀生龍も同じです。
ホラーは大の苦手なのですが、マテオ・ヒル監督とジャウマ・バラゲロ監督の作品が見たいがために、結局6話とも見ちゃいました。
きっと次にはこんなものが映るはず、こんな結末のはず、と予想して覚悟しながら見ているのにも拘らず、ぞくぞくして怖かったです。
Posted by: 哀生龍 | Monday, July 07, 2008 12:32
哀生龍さん
一昨日・昨日は暑かったのでこういうものを観る気になりました。これからしばらくはがんばってこのテの納涼モノを観ようと思います。……しかし、つらいよねえ……。
この『ベビー・ルーム』は、終盤、アレックス・デ・ラ・イグレシア調がよく出ていましたね。痛テテテテテな感じの暴力シーン。そして暴力の真っ最中に「ごめんねーーーーーっ」って謝ってみせたりする滑稽さと。
どうせシリーズすべて観ようと思うなら、この作品を一番最後にとっておけばよかったかも…と少し後悔してます。たぶん、勘だけど、これが一番私好みなんじゃないかなって思うので。
(※『機械仕掛けのなんたら』は英語だったと思うので、このブログでは扱わないと思います)
Posted by: Reine | Monday, July 07, 2008 12:42
語句メモ
・他人の家を形容するときには「casa vieja」というよりは「casa antigua」と言ったほうがよさそうだな、というメモ。
・cacharro: 4. m. coloq. Aparato viejo, deteriorado o que funciona mal.
・psicofonía
1. f. En parapsicología, grabación de sonidos atribuidos a espíritus del más allá.
2. f. En parapsicología, estos mismos sonidos.
・yuyu: m. miedo
・dar [tener] yuyu: loc. dar [tener] pavor, miedo.
・chorrada:
2. f. coloq. necedad (= dicho o hecho necio).
3. f. coloq. tontería (= cosa de poca entidad o importancia).
例) Guarda todas las chorradas en el cajón.
・sacar de quicio algo:1. fr. Violentarlo o sacarlo de su natural curso o estado.
・importar un huevo: loc. no importar nada
・chungo, ga: 1. adj. coloq. De mal aspecto, en mal estado, de mala calidad.
例) El tiempo está chungo; va a llover otra vez. Una película chunga
・carga: 7. Gravamen, obligación, deuda que pesa sobre una propiedad, generalmente un inmueble:
例) Este piso tiene una carga de los inquilinos anteriores.
・carga: 15. f. Der. En el seno de un proceso, necesidad de realizar determinados actos para evitar que se produzcan perjuicios para la parte.
・parapsicología: 1. f. Estudio de los fenómenos y comportamientos psicológicos, como la telepatía, las premoniciones, la levitación, etc., de cuya naturaleza y efectos no ha dado hasta ahora cuenta la psicología científica.
・psicoimágenes
・partido: 6. m. Provecho, ventaja o conveniencia.
例) Sacar partido.
・inmanencia.1. f. Cualidad de inmanente.
→ ・inmanente: 1. adj. Fil. Que es inherente a algún ser o va unido de un modo inseparable a su esencia, aunque racionalmente pueda distinguirse de ella.
・paradoja de Schrödinger:
・borrón y cuenta nueva: 1. expr. coloq. U. para expresar la decisión de olvidar deudas, errores, enfados, etc., y continuar como si nunca hubiesen existido.
・「¿Alguna puerta forzada o alguna ventana?」
→ ・forzar: 1. tr. Hacer fuerza o violencia física para conseguir algo que habitualmente no debe ser conseguido por la fuerza.
例) Forzar una puerta.
・「はい、はい、そーでした、そーでした、おっしゃるとーりでございますよ」とあしらう妻に向かって夫がカチンときた様子で「A mí no me des la razón como a los tontos, ¿eh?」
→ ・darle la razón: (一)が正しいことを認める, (人の意見)に 同意する
・「Dúchate, que hueles a tigre.」
→ ・oler a tigre: 1. fr. coloq. Oler muy mal.
・「Como no lo haga, le voy a montar un pollo que recordará toda su vida. 今あんたがソレをやらないのなら、俺は大騒ぎを引き起こしてやるよ」
→ ・como + 接続法: 9. conj. En frases condicionales y seguida de subjuntivo, tiene como apódosis una amenaza.
例) Como no te enmiendes, dejaremos de ser amigos
→ ・montar el pollo [un pollo]: 1. frs. coloqs. Armar un escándalo.
つづきはのちほど
Posted by: Reine | Monday, July 07, 2008 12:48
7月下旬からは少し楽になるはずだったのですが、毎日新聞 変態問題に関して西訳しておきたい事柄が多すぎて、映画鑑賞と別館 犬猫花ブログは今は何もできません。時間が無いです。あと6月7月、体調悪すぎたので。
で、ずっと忘れていたのですが、この作品で出てきたスパニッシュジョーク(chiste)について。
晴れ晴れとした表情の会社員が、上機嫌で同僚に語るchiste(問答パターン):
「 ¿En que se parece un tomate y una patata? トマトとジャガイモってどこが似てますか。 --- En que los dos son rojos, excepto la patata. 赤いってことですね、ジャガイモ以外は」
このスパニッシュジョークを朝からぶつけられた同僚はキョトンとして考え込んでしまっていた。
そりゃキョトンともするよね。私もキョトンとした。意味がわかんないんだもん。友人に聞いてみたら、「ジョークとしては不出来。最後に『ジャガイモ以外はね』と言ってるんだから、つまり、『どこも似てるところがない』ということなんだけど。ナンセンスなところを笑うっていうか、でも笑えないんだけど、まぁそこがジョーク。酔っぱらってる人とかクスリやってる人なんかが言いそうな」
あともう一人にもけっこう前に聞いてあったんだけど夏休み中につきだいぶ遅くなって忘れた頃にレスをくれた。
曰く、「オチがないところが可笑しい、みたいな。たとえば『だってどちらも野菜だもん』と括ればいいものを『どちらも赤いから』なんていう条件を出しちゃったもんだから、最後に『えっと、ジャガイモ以外は』って付け足さなきゃいけなくなっちゃった、と。そういうオチ」。
わかったようなわからないような。でもわかったと思う。
Posted by: Reine | Sunday, July 27, 2008 10:18