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Monday, February 25, 2008

Jamón Jamón / ハモンハモン [スペイン映画]

jamonjamon" jamonjamon jamonjamon
出先でスペ科OBの友人(っていうか昔からの遊び仲間っていうか、上司っていうかなんていうか)と雑談。ハビエル・バルデム(のオスカーノミネートの件)はどうなったのかねなどという話から始まって……

私: 「ねぇ、『ハモン・ハモン』さぁ、ペネロペが16歳だったってこと以外に特に私がブログに書いておくこと、なんかあると思う?
彼: まぁ、スペインのあの辺の空気みたいのを描きたかったんじゃないの?ってさ。

私: あたし、あの監督好きじゃないから、どうもね。『ハモン・ハモン』はシンボリズムの多用が鬱陶しくて、ちょっと……。
彼: 牛の看板のあそこんところもぎとっちゃうとか、生ハムで殴りあうとかな。

私: そ。あれがもううるさい。「はい、はい┐(´д`)┌」って。

私: ペネロペが悪夢にうなされるシーンとかあんじゃん?
彼: ああ。

私: あれなんか、もう、なんていうか、ブニュエルをなぞりたかったと解釈してよろしいんですねってね。ほんとメンドクサイ。
彼: そうな。まぁ……あとはさ、スペイン人にはわかるけど俺たちにはわからないかもしれないアレゴリーをいっぱいアレしてんだろ。

私: なんだか、もうね……。やっぱりあたしはビガス・ルナ好きじゃないわけよ。……で、結局何書いとけばいい?
彼: だからアレゴリーだ、シンボリズムだって、その辺でも。

私: じゃそれいただきね。


などとしゃべったところで彼がふとニュースサイトを覗いてみたようで、「おー、獲ったぞ!」と言う。

「ん?」「ハビエル・バルデムが助演を獲った」「えーーー。よかったね!」「おう!」「えーーー、なんか嬉しいね」「よかったな」と喜び合ってしまった。

(※私にとって最初のスペイン映画DVD輸入鑑賞仲間というか先輩のbenitaさんがさぞかし喜んでおいでだろうと、それもなんだか想像されて、余分に嬉しかった)(Ummmm、これはめでたいことだと思う。おめでとう、ハビエル・バルデム)

というわけで、今日はハビエル・バルデムのオスカー受賞記念。書くのがおっくうでしばらく放置してあった『ハモン・ハモン』を。


(スペイン映画)
Jamón, jamón@IMDb
ハモンハモン@CinemaCafe
ハモンハモン デジタル・ニュー・マスター版@ぽすれん
ハモンハモン@goo
ハモンハモン@映画生活

(※レストランのJamon Jamonについては3年前にメモした


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Comments

すっげえ昔に映画館で見たけど、お母さん役のほうが、俺的には良かった(何が?)。

あの巨根で絶倫で最後にあそこを潰される役やってたのはハビエル・バルデムだったのか(合ってる?)。

ベルエポックは次女が好きです。

Posted by: 石井秀明 | Tuesday, February 26, 2008 16:59

エクスタ・シー!
エクスタ・ノー!

なにが、エクスタ・ノー!か。

Posted by: abetchy | Tuesday, February 26, 2008 23:30

石井さん
お久しぶりでうれしいです。

> お母さん役のほうが、俺的には良かった(何が?)

何がよ、何が。

> ベルエポックは次女が好きです。

ほんとうに好きですね、石井さん、ベルエポックの次女(=アリアドナ・ヒル)が。

※過去ログから探し出しました。
このときにも石井さんは「ベルエポックはいいよ。特に次女が」と推してくれましたね。そうか……そうなんだねぇ……。石井さんがアリアドナ・ヒルねφ(`д´)メモメモ...  

伝えておきます(←誰に何をよ)

Posted by: Reine | Wednesday, February 27, 2008 00:30

abetchyさん
エクスタ・シー、エクスタ・ノー。
いや、でもこれ、かっこいいよね……ってのは小声で言ったほうがよかった類の発言なのか? いや、でも、私わりかし気に入っちゃってるんだよね、この曲。

Posted by: Reine | Wednesday, February 27, 2008 00:34

前に同じこと書いてたの忘れてました。
あの女優が好きというより、あの役柄が好きなんだよね。いや、別にあのようなプレイをしたいというわけではないですが。

ところで、5月1日付で帰任することになりましたが、メキシコ映画で欲しいDVDとかありますか?

Posted by: 石井秀明 | Thursday, February 28, 2008 17:30

石井さん
とか言っててやっぱりあのプレイはたまらないでしょう? (参考: あのプレイのたまらなさの説明

5/1で帰国されるとのこと。長かったような気もするし案外と短かったようにも思うし。お疲れ様でした。

DVDの件、ありがとうございます。それがですね、年末に10本ほど買ったり、年明けてから友人からがつんと大量に貸してもらっているところへもってきて、先々週6本ほど更に購入してしまい(※現在はグラナダの友人が預かっていてくれてます)、2003年2月に買ったのにまだ開封していないのさえあったりで、ほんとうにどうしようヽ(д`ヽ)。。オロオロ。。(ノ´д)ノといった感じで、しばらく購買欲は封印しなければいけないと思っていたところなので、せっかくのお話ですが我慢します。

元気で帰ってきてくださいよ。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 11:22

ハビエルバルデムおめでとうということでこの作品を取り上げたのですが、好きでない監督・作品なので、特に熱心に書く気にどうしてもならない。

ただ一点、本作で気に入っていることがある。スタッフロールでの役名が面白い。

ビッチであるマザーと、マザーであるビッチとね。IMDbのキャスト表示もスタッフロールどおりになっている↓

出演:
Stefania Sandrelli ... La madre puta 淫売な母親
Anna Galiena ... La puta madre 母親な淫売
Juan Diego フアン・ディエゴ ... El padre 父
Penélope Cruz ペネロペ・クルス ... La hija de puta 淫売の娘
Javier Bardem ハビエル・バルデム ... El chorizo ごろつき
Jordi Mollà ジョルディ・モリャ ... El niñato ぼんぼん

監督: Bigas Luna ビガス・ルナ
脚本: Cuca Canals クーカ・カナルス  Bigas Luna  Quim Monzó キム・モンソー


しかしこれだとわかりにくいだろうから、役名を書き入れます

Stefania Sandrelli ... La madre puta 淫売な母親; コンチータ
Anna Galiena ... La puta madre 母親な淫売; カルメン
Juan Diego ... El padre 父; マヌエル
Penélope Cruz ... La hija de puta 淫売の娘; シルビア
Javier Bardem ... El chorizo ごろつき; ラウル
Jordi Mollà ... El niñato ぼんぼん; ホセ・ルイス


人物紹介
シルビア: 男性下着製造工場で針子

マヌエル: その男性下着メーカーの何代目かの社長
コンチータ: その妻で、会社の経営においても力を持っている
ホセ・ルイス: その一人息子で、シルビアと交際中。結婚を考えている。

カルメン: シルビアの母。アル中・DV傾向の夫を追い出した(夫が出て行った)後、三人の娘を育てるために売春を生業としていた。現在は売春婦をおいたBARを経営。

ラウル: マヌエルの会社の下着モデルに応募してきた男。息子と売春婦の娘の結婚を阻止すべくコンチータがある仕事を依頼する。

阿呆らしくてあらすじを丁寧に作文する気になれない。そこで、だいぶネタバレですが男女相姦図を描いておきました:
ハモンハモン 人物相関図


※ちなみに、ハビエル・バルデム演ずるラウルは「ラウル・ゴンサレス」。それってレアル・マドリードの、「スペインの至宝」、ラウル・ゴンサレスとたまたまおんなじ名前だよね。今回観ていて気がついた。

※テーマは「父性不足」だろうかな。シルビアとホセ・ルイス、どちらの父親もその役割をまっとうしていない。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:07

語句メモ
・preñado2, da: adj. Dicho de una mujer, o de una hembra de cualquier especie: Que ha concebido y tiene el feto o la criatura en el vientre.

・sombra: 12. f. coloq. Persona que sigue a otra por todas partes.

・puticlub
→ ・prostíbulo: m. Local donde se ejerce la prostitución

・largar: 6. prnl. coloq. Dicho de una persona: Irse o ausentarse con presteza o disimulo.

・marimandona: (De Mari, apóc. de María, y mandona) f. Mujer voluntariosa y autoritaria.

・estrecho, cha: 7. adj. Dicho de una persona: Que tiene ideas restrictivas sobre las relaciones sexuales.

・pava: 2. f. coloq. Mujer sosa y desgarbada. U. t. c. adj.

・línea innovadora
→ línea: 18. f. Especialmente en el comercio, clase, género, especie. Línea de electrodomésticos.

・ramo: 6. m. Cada una de las partes en que se considera dividida una ciencia, arte, industria, etc. Ramo del saber, de la Administración Pública, de mercería.

・dar abasto: fr. Dar o ser bastante, bastar, proveer suficientemente. U. m. con neg.

・empalmar: prnl.
[5 vulg. Referido a un hombre o a un animal macho, excitarse sexualmente, con erección del pene: Es un obseso que solo piensa en empalmarse.

・hacer lunas: たぶん、ラウルが友達とやっていたように、夜の闇にまぎれて勝手に闘牛をしちゃうこと、とかなんかそんな感じのフレーズ? たぶん闘牛界の隠語?

・trincar: tr. detener, arrestar.

・Me gusta un huevo.
→ un huevo vulg. Mucho

・correr: 30. tr. Echar o tender un velo, una cortina, etc., cuando están levantados o recogidos; y levantarlos o recogerlos, cuando están tendidos o echados.

・estar como una moto: loc. estar nervios, alocado, intranquilo.

・chorizo2, za (De chori): m. y f. vulg. Ratero, descuidero, ladronzuelo.

・「Yo fumo y hago lo que me salga de los cojones.」
→ ・salirle a alguien de los cojones: loc. apetecer, querer.

スペインでスペイン語勉強してたとき、授業でこれを見せられた。どこの国の生徒かわからないが、あとで事務局に訴え出た子がいたらしい。「セクハラだ」と。まぁ、たしかに授業で見せられても困るわけだが、今になって思えばあのときの先生はこれをたぶん「簡単だから」ってことで選んだんだろう。

語彙は簡単。聞き取りも簡単。というか、聞き取るのに苦労するほど長いセリフがないから。というか、ろくなセリフがないから。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:17

タイトルについて
・jamón:
→ estar jamón alguien: col. Ser físicamente atractivo:
例) Esa modelo está jamón.
→ estar jamón [Uso/registro: coloquial]: Ser <una persona> físicamente muy atractiva:
例) Ese chico está jamón.
例) María está jamón.
→ estar jamón: 《話》 魅力的な体つきをしている.

ついでに、
・jamona: [(ser / estar)][Uso/registro: coloquial, vulgar][Pragmática: humorístico]: [Mujer adulta] que está gruesa:
例) Sonia es una mujer muy jamona y su marido parece un cerdito.
例) Estás un poco jamona, a ver si adelgazas.

・jamona: adj./s.f. col. Referido a una mujer, que es gruesa y de edad madura

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:35

マヌエルの会社(サンソン社)はコンチータ主導で新たな広告戦略に取り組んでいる。新たなキャッチコピー、新たなポスター。

そのポスターとは、男性がブリーフを穿いた局部を大写しにしたものである。(そのモデルのオーディションに応募してきた一人がラウルだったわけである。)

コンチータが首脳陣に言っている。「男性に下着を買うのは女性なのよ」と来て、「デザインが勝負」と字幕には書いてあるけど、セリフはもっとえげつないこと言ってると思う。

「Y un buen paquete vende. いいモチモノこそ売れるのよ」
・paquete: 男性の股間の膨らみ
→ この語についてはペネロペ出演の『17歳』で説明済み。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:41

UstedとTúのどちらの言葉遣いを選択するかにまつわるシーンは実に多くのスペイン映画に挿入されているなぁと思う。

ラウルは粗野な無教養な男のように描かれているんだけど、そんなラウルもコンチータと初めて話すシーンでは最初は「Usted」だね。「あなた、こないだのオーディションのときあの場にいらっしゃいましたよね」と。

そして、ustedと三人称でしゃべり続けるラウルに向かってコンチータが、「No me hables de usted. Me haces sentir mayor. (直訳: 私にそういう話し方をしないで。年長者であると感じさせられるわ)」と言う。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:50

話は逸れるが:
こないだSNSのスペイン語関連コミュニティで、英語の「(問い合わせなどで用いる) If you have any questions, please let me know.」をスペイン語ではどう書くのかという質問があった。それに対して、「Si tienes alguna pregunta, hazmelo saber ~」と回答を寄せた人がいた。

その回答に対して、いや、「問い合わせ」というコンテクストであるならそこはやはり「usted」であるべきではないかと指摘した人がいた。私はその指摘が正しいと思うよ。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 12:57

・豚を食べることになってバーベキューの準備をしている娼婦(おそらくブラジル人娼婦)が口ずさむのは『Voce abusou』ね。(たとえばMaria Creuzaとかね)


さて。
シルビアの母親カルメンだけどね、彼女も外国人娼婦っていう設定……だよね?

演じているのがイタリア人のAnna Galienaだってことは置いといて、だって、訛ってるじゃん? カルメンのしゃべりには外国訛りがあったろう? ガイジンの私が気づくくらいだから彼女のスペイン語は訛ってたでしょう。(※最初彼女がしゃべったときに、「ん? ナニジン?」と思ってわざわざIMDbのページにキャストを確認しに行ったんだから、彼女のスペイン語は訛っていたのだ)

カルメンが苦労して女手一つで娘三人育ててきたというのは何にも言わなくてもストーリーからわかることなんだけども、彼女が外国人だとするともうちょっと加味されちゃうじゃん。外国出身の女がだめんず(国籍不明; スペイン人と想像)と結婚しちゃって、その後ひとりになってしまい、それで生きていこうとした場合の苦労ってのが、さ。

ああいう訛りの女優を据えたってことにはそれなりの意味があると考えるべきところなんだろうな? そこんとこどーなの、監督。特に意味がないんだったら、外国訛りのほとんど感じられない人を選んでくれた方が観客には親切じゃないかね。観ているときに余計な考察に気をとられたくない。

(※ついでにホセ・ルイスの母親コンチータを演ずるStefania Sandrelliもイタリア人)

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 13:29

さて、私、ハビエル・バルデムファンとしてつとに知られたbenitaさんから、とてもけっこうなinfoをいただきました。benitaさんは公開当時に劇場でパンフレットを購入されたそうで、オリジナル・プレスブックの監督のエッセーが載っているのです。

以下、あらまし:
・イギリス人の友人がスペインでは居酒屋の天井から動物の脚(=生ハム)がぶら下がっていると驚いていた

・自分がシュールレアリズム的現実の中で生きてると気づかされた

・自分の文化の顕れである全てのものに魅了されはじめた

・こんにちスペインではコンピュータ(テクノロジー)とハム(動物崇拝)が完璧に共存している

・スペインのポートレートを作ろう!

・自分の好きなもの、愛するもの、憎むもの、自身の出発点であるものを勢揃いさせよう!


という決心のもとに監督が本作で揃えてみせたのが、「ラブ・ストーリー、はちきれそうな欲情、決闘、愛情の欠乏、ハモンな娘、……略……、ニンニク、……略……」。

そして監督はこう続ける:
「私を魅了するものたちで他の人々を魅了したいと思ったのです」。

街の中心をハイウェイが通っている:
「ハイウェイはここで起こる出来事の無言の目撃者なのです」。

そして全ては「母なるコンチータと娼婦たるカルメンの影響下で起こるのです」。


これはたいへんに参考になるものをいただきました。これを知っているのといないのとでは映画の観方がけっこう違っちゃう。benitaさん、ありがとうございます。

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 14:06

お。さっき気づいたんだけど、今日はハビエルバルデムの誕生日なのですね。今週なかなかこの記事加筆できなくて、たまたま今日になっちゃったんだけど、ちょうどよかった。

おめでとう

Posted by: Reine | Saturday, March 01, 2008 15:25

若くて細いジョルディ・モリャを見るためだけに、その時はもろもろの苦手要素に目をつぶって見ました。
目をつぶっていたがために、気付かなかった事が沢山あったとreineさんの記事&追補を読んで思ってしまいました。

たとえば「IMDbのキャスト表示」
名前なんてどうでも良くて、どんなキャラクターなのかが肝心!
とでも言っているような・・・
どうせなら監督のところは、「おっぱい星人」とでもしてもらった方が(おいおい)

>テーマは「父性不足」
“父親”としても“夫”としても、不十分な男ばかり。
「スペインは女性が強い」って事でもないんですよね?
強いのは一部の女性だけだとしても、ベルエポックの「あのプレイ」はたまりません(変なとこにつなげてしまいました 爆)

Posted by: 哀生龍 | Sunday, March 02, 2008 00:27

買っても見てないDVDたくさんあります・・・。

1ヶ月前、アレハンドロ・ホドロフスキーのDVDボックス買ったときに、見てないDVDたくさんあるのに、と嫁さんにぶつぶつ言われました。
ホドロフスキーのDVDは開封もしてない・・・。

でも買っとかないと、今後、手に入らないかもしれないからね。

とりあえず全部日本に持って帰るので、見たいDVDがあったら持ってってください。

Posted by: 石井秀明 | Sunday, March 02, 2008 01:04

哀生龍さん
ジョルディ・モリャは若かったですねぇ。私は哀生龍さんの『ハモンハモン』記事でモリャとバルデムが‘学年は同じ’と知って、意外な気がしました。モリャはちゃんと坊や坊やに見えてたし、バルデムはちゃんとごろつきに見えていましたね。

監督のおっぱい好きにはまったく辟易しましたが、今回「あぁ、この男は足フェチなのだ」と思い直しました。ほーんと、私、だめ。生理的嫌悪感。

「スペインは女性が強い」かどうかは私もわからないのですが、マザコンだなぁとは思います。しかしいくらなんでもホセ・ルイス(モリャ)はマザコン過ぎますよね。なんなんでしょう、あれは。私は『魔の刻』でも始まっちゃうのかと思いましたよ。「けだもの!」なんつって生卵ぶつけちゃうような、そんな展開でも来ちゃうのかよと。

(※スペインで授業時間にこれを―――『ハモンハモン』をね、『魔の刻』をでなく―――見せられた時、「スペインでは母ってのは息子にあんなことまでやってあげちゃうわけ? あれ普通の親子関係なの?」って、いろんな国籍の生徒が疑問を口にしていました)

Posted by: Reine | Sunday, March 02, 2008 09:18

石井さん
楽しみにしております。いろいろ面白いの買って来ちゃってください。リージョンがメキシコだと「4」なのかな? まぁ、そういうのはなんとかなるのでしょう???

開封もしないことってありますよね。私も……い、いや、私は昨年はけっこうがんばって消化したよ、したとも。

正~~~~直、つらい作業なのですが、調べ切って書き切って出し切って、「(´Д`)ハァ… 観終わった。100%もとをとった……」と肩で息をしながら<鑑賞済>の棚にDVDを差し込む時の安堵感・充足感・達成感に釣られるように心身にムチ打って映画見てます。もう、行だ、行。

私はいったい何をしているのかという問いとの葛藤の日々ですが、まぁ、それも込みで行。

しかしホントに私はいったい何をしているのか。

Posted by: Reine | Sunday, March 02, 2008 09:48

>UstedとTúのどちらの言葉遣いを選択するかにまつわるシーンは実に多くのスペイン映画に挿入されているなぁと思う。

そうそう。そして、日本語に訳すのが難しいと思う。

「ハモンハモン」の字幕だと、
ラウル「ご安心を マダム」("Usted. No se preocupe.")
コンチータ「"マダム"だなんて 年寄り扱い?」
って処理だね。


"PIEDRAS(靴に恋して)"の冒頭も同じような処理だったよ。

アデラ「この住所は誰から?("¿Quién traza la dirección?")
ホアキン「奥さんです。先週教えてくれました("Pues...Usted. Usted, si no recuerdo mal, la semana pasada.")」
アデラ「"奥さん"はやめて("No. No. De tú. No. No. Me has tratado de usted. No me gusta.")」
ホアキン「娘さんの件で("Por tu hija. Para cuidarla.")」

※肝心の usted の部分が分かりづらい。聞き取り間違いだったらすいません。

両方とも、usted で話される側が女性なので「マダム」だの「奥さん」だのって方法で処理してるね。

Posted by: abetchy | Monday, March 03, 2008 22:20

Abetchy
前にもどこかで書いたようにも思うけど、なんだろね、あれは。ustedだtúだというやりとりを入れることで、登場人物間の心的距離みたいのとか人となりとか出自とかがパッと示すことができるから、なんだろうか? おもしろいよね。便利ツールだと思う。

『靴恋』の冒頭シーンのホアキンとアデラの会話は、たぶんこう

J: Hola, soy Joaquín.

A: ¿Joaquín? Pues, ahora mismo no caigo. ¿Quién te ha dado esta dirección?

J: Pueeees, usted. Usted, si no recuerdo mal, la semana pasada.

A: No, no, de, de tú. No, no me trates de usted, que no me gusta.

J: Por lo de tu hija, para cuidarla.

Posted by: Reine | Monday, March 03, 2008 23:08

まぁ、そういったわけで、バルデム緊急来日だったことはみなさんご存じですね。あのコーエンのあれの件でね(←情報がいいかげんすぎ)、http://mainichi.jp/enta/geinou/graph/200803/11_2/index.html (ハビエル・バルデム:オスカー男優緊急来日 エド・はるみも「グー」 映画「ノーカントリー」)

とあるお友達もこの会見に駆け付けたそうです。喜びの報告メールをいただいています。昨夜私帰りが深夜だったのでまだお返事できてませんが、この場でおめでとうをお伝えしたく。

いや、本当にね、そのお友達の喜びは想像しきれないほどにでっかいだろうと思われます。本当に嬉しかっただろうと思います。メールを読んでいて私まで、大げさな話、ジーンとして胸が熱くなりました。

昨夜私はスペイン大使館とか銀行の日本支社長とかそういうおっさん達の飲み会にお邪魔していたのですが、彼らの間でも「バルデムはもう帰ってしまったのか?」というのが話題になっていました。

大使館への表敬訪問(?)の予定があったけれども強行日程だからムリでどうのこうの、女性職員たちの落胆がどうのこうの、そんな話をしていましたよ。

Posted by: Reine | Friday, March 14, 2008 12:44

これも先日観ました。
なるほど、「そういう」評価ですね、ホッとしました。
全体的に、悲劇なのか喜劇なのか分からないシーンが多くて(「シンボリズムの多用」のせいです、多分)ずっと訳わからん気分で見ました。
ペネロペ16歳の大盤振る舞いが見どころなんでしょうか。
私のお気に入りはお父さん(マヌエル)です。しいて言えば。

Posted by: ane | Friday, February 25, 2011 11:56

aneさん
いや、いや、わかんない、わかんないですよ。
私がこの作品(とこの監督)を好きになれないだけで、それが正当な評価とは私自身あんまり思ってなかったりします。

……でも、どうにもならないんだよね……私、好きになれないんだもん、ビガス・ルナとフリオ・メデム。私には“御託エロ”とか“屁理屈ピンク”と思えて。

それを鬱陶しく思うこの気持ちは変えろ、直せと外から言われて直せるものでもないですしね。まあ、困ったもんです。

ちなみに、このビガス・ルナ監督ですが、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督が急に「俺は辞める!」と言っておりてしまったスペイン映画協会会長の座に立候補したとかしないとか。⇒ Bigas Luna anuncia su candidatura a la Academia del Cine - La Nueva España - Diario Independiente de Asturias


ところで、これですが

> 私のお気に入りはお父さん(マヌエル)です。

これさあ、以前先輩女性と『ダーマアンドグレッグ』の話をしている時に、「ところでReineはどの人が好き?」と聞かれて、「ダーマ&グレッグって、この人が好きとかあの人の方が好みとか、そういう見方をするドラマっすかあっ???」って素っ頓狂な声で聞き返しちゃったことがあるんですが、それとおんなじ感じ?

Posted by: Reine | Friday, February 25, 2011 23:12

なるほど、もうちょっと他の映画評も読んでみることにします。そしてこの監督の他のも観てみて、「御託エロ」「屁理屈ピンク」の意味も考えてみようと思います(そう、いまいちまだピンと来てないです)。

お気に入りについてですが、いやえっとその、何かいっこぐらいイイ話題を、などと思ったので…。乱暴でしたね、すみませんでしたっ

Posted by: ane(まきのあね) | Monday, February 28, 2011 12:34

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Tracked on Tuesday, February 26, 2008 22:53

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