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Sunday, September 23, 2007

Azuloscurocasinegro / 漆黒のような深い青 [スペイン映画]

Azul Oscuro Casi Negroホルヘの父はホルヘが子供の頃からずっとマンションの住み込み管理人をしている。管理人の息子であるホルヘは、上階に住んでいる同い年のナタリアに一途に思いを寄せている。しかし、住む世界が違うという思いをなかなか除き去れずに今日まで来た。

18歳のときホルヘは、管理人の仕事を継ぐのはいやだと父に告げ、家を出たいとぶちまけた。その夜父は昏倒し、以来7年間ホルヘは介護に追われている。通信制大学で経営学を7年かけてやっと修了したが、希望する職にはつけず、送り返されてきた履歴書が引き出しの中で山になっている。

「あなたがお一人で介護をしてこられたの?」と面接で聞かれた。「ご兄弟は?」「……いますが、いっしょに住んでいないもので」。

兄は刑務所に入っている。
その兄、アントニオから妙なものを頼まれた。「アナボリックステロイド……? 兄ちゃん、ムキムキにでもなりたいわけ?」「ちがう。これを打つと妊娠の可能性が高まるらしいんだよ」「妊娠……ッテ、兄チャン、イッタイ何ヲ言ッテンダヨ (゚Д゚ )?」。

アントニオは刑務所内の演劇のワークショップで、女子棟に服役中のパウラと知り合い懇ろになっていた。因縁のあった他の女子受刑者からリンチを受けるパウラは、その一派から逃れるためにも母子棟に移りたいと強く望んでいた。アントニオは薬物を注射してでも、愛するパウラの――初めて愛した女の――願いを叶えたかったのである。

アントニオの代理としてパウラとの面会に訪れた日、ホルヘはパウラから意外な事実を聞かされ突拍子もないことを頼まれた。パウラとホルヘの奇妙で微妙な関係は、次第にホルヘの内面に作用を及ぼす。
____________________________

オフィシャルサイトのsinopsisを和訳:
‘ほとんど黒みたいな深い青’とは、‘精神状態’、先行きの不透明感、そしてその色ズバリ。時として見分けることもできない色、光によってそして視点によってさまざまに変わる色。
 
ホルヘは父親が心筋梗塞で倒れてから彼の仕事を継いだ。彼は避けられそうもない運命に抗っている。この数年間、ホルヘは働き、父の介護をし、学業にも力を注いできた。目下、熱心に就職活動をしている。兄のアントニオを通してパウラと知り合い、奇妙な関係を築くことになる。そしてホルヘは一人で背負い込んできた重荷をいったんおろし、周囲が自分に望む道ではなくて自分自身が望む道をしっかりと見据える。これで何かが変わる……はず。
_________________________


今年1月のゴヤ賞発表以来、気になっていた作品。多くの部門賞を獲ったからというだけでなくてね。(私の好きな色だからな、‘ほとんど黒のような深い青’って。ジャケ写もblogとおんなじじゃん、色使い的に)

良い意味で可もなく不可もない作品ですが――いや、‘可もなく不可もなく’というフレーズに果たして‘良い意味’が存在するのかどうかわからないのですが――、「最近のスペイン映画で面白いのある?」と聞かれたらコレを挙げておけばいいと思います。(親兄弟子供以外なら)たいていの人にとってハズレとならないでしょう。

私の書き方、わかりにくいかもしれませんが、これ、褒めてます。


(←作品に敬意を抱いている人間ならつけるはずのない邦題だわ

監督・脚本: Daniel Sánchez Arévalo ダニエル・サンチェス・アレバロ

出演:
Quim Gutiérrez キム・グティエレス ... Jorge ホルヘ
Marta Etura マルタ・エトゥラ ... Paula パウラ
Antonio de la Torre アントニオ・デ・ラ・トーレ ... Antonio アントニオ(兄)
Héctor Colomé エクトール・コロメー ... Andrés アンドレス(父)
Raúl Arévalo ラウル・アレバロ ... Israel イスラエル(親友; あだ名はショーン)
Eva Pallarés エバ・パジャレス ... Natalia ナタリア
Manuel Morón マヌエル・モロン ... Fernando フェルナンド(イスラエルの父)
Ana Wagener アナ・ワグナー ... Ana アナ(イスラエルの母)
Roberto Enríquez ロベルト・エンリケス ... Roberto ロベルト(マッサージ師)

Azul Oscuro Casi Negro@IMDb
・DarkBlueAlmostBlack(英題)
・漆黒のような深い青(仮題)
Azul Oscuro Casi Negro スペイン公式
Latin Beat Film Festival '07 / ラテンビートフィルムフェスティバル2007 / 第4回スペイン・ラテンアメリカ映画祭上映作品
・DVDGOで12.92ユーロ

Diario de Daniel Sánchez Arévalo(監督のブログ)

(スペイン映画)(コメント欄にメモ)

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Comments

‘限りなく黒に近い青’という色については映画祭の監督Q&Aで質疑応答があったそうで、それについて興味深かったブログとしては、PINAさんのブログ『Silly notes about...』を挙げておきます。

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 21:23

こういうジャンル(現代/スペイン/若者/セクシャル)だと、語句メモが面白い

calar: 9. tr. coloq. Conocer las cualidades o intenciones de alguien.

rollo: 13. m. coloq. Relación amorosa, generalmente pasajera

casi que: 1. loc. adv. en caso de que

ir: intr. Importar, interesar.

caer: 《人に》(くじ・当番などが)当たる

compaginar: [他][再] Poner en buen orden cosas que tienen alguna conexión o relación mutua.

paja: f. vulg. masturbación

mamada: f. felación

molar: intr. coloq. Gustar, resultar agradable o estupendo

apañar: 10. prnl. coloq. Darse maña para hacer algo

tocar los cojones: molestar

anabolizante: アナボリックステロイド

cuadrado, da: 3. adj. Perfecto, cabal.
→estar cuadrado: estar fuerte y musculoso

machacar: 1. tr. Golpear algo para deformarlo, aplastarlo o reducirlo a fragmentos pequeños sin llegar a triturarlo.

「La tienen machacada.」

La tienen manía.
→tener manía: 4 (no contable) coloquial. Antipatía o aversión
例) La niña ha cogido manía a las lentejas.

「Y con esto (= anabolizante), la dejo preñada fijo.」
→fijo: [副]
1 Con certeza o seguridad
例) Fijo que ella es la culpable.
2 Con fijeza:
例) Miraba fijo hacia el horizonte.

depravado, da: [形][名] Demasiado viciado en las costumbres.

borde: [形][名] coloq. Esquinado, impertinente, antipático.

cargar con: intr. Llevarse, tomar.

cargar con: 3 Soportar <una persona> [una cosa desagradable o un peso]:
例) Al final tendré que cargar con las culpas.
例) Estoy un poco cansado de cargar con todo el trabajo.
例) Cargué con todo el peso.

演劇の先生が二人に「あなたたちvis a visを申請すればいいじゃない」
→vis a vis: 2. loc. sust. m. En las prisiones, encuentro a solas con un visitante, que se autoriza a los presos.

palmarla: morir

emparanoiado, da: preocupado, obsesionado por algo

variz:
→ varice: 静脈瘤

poner: [自] atraer sexualmente

talego: m. vulg. cárcel (= de presos).

razón: 6 (no contable) Explicación o información.
例) La razón de la venta del piso se la darán en la portería.
「お問い合わせは~まで」

bombo: 10. m. coloq. Vientre voluminoso de una mujer embarazada.

fotomontaje: コラ

tartera: 弁当箱

desvivirse: prnl. Mostrar incesante y vivo interés, solicitud o amor por alguien o algo.

encima: Sobre sí, sobre la propia persona.
例) Echarse encima una responsabilidad.

para que me den la condicional:
→ la [         ] condicional
→ la libertad condicional: 仮釈放,保護観察

pijo, ja: 1. [形][名] despect. coloq. Dicho de una persona: Que en su vestuario, modales, lenguaje, etc., manifiesta gustos propios de una clase social acomodada.

estar de coña: bromear

darle a ALGUIEN por ALGO: Entrarle muy vivo interés por ello.

en fechas señaladas: 期間限定の

empalmarse: poner el pene en erección.

「Ya he tenido dos faltas. 生理が二ヶ月来ないの」
→falta: 7. f. Supresión de la regla o menstruo en la mujer, principalmente durante el embarazo.

ser alguien un pedazo de pan: fr. coloq. Ser de condición afable y bondadosa.

intuir: tr. Percibir íntima e instantáneamente una idea o verdad, tal como si se la tuviera a la vista.

jadeo: m. Acción de jadear
→ jadear: intr. Respirar anhelosamente por efecto de algún trabajo o ejercicio impetuoso.

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 21:30

1) un francés: Felación.

この語義に関しては以前『スパニッシュアパートメント』のところで述べた。あの時点では、「francés=フェラチオ」とちゃんと載せているのは――だから、‘ちゃんと’って何がどう――、三省堂 クラウン西和(だけ)と書いたけど、この春に出た小学館もやっと載せてくれた模様。いや、だから、載せて‘くれた’って、何だよ>我


2) イスラエルが傷ついたホルヘにチュッとふざけた感じでキスしながら「sana, sana, culito de rana」
⇒ Sana, sana, culito de rana, si no sana hoy sanará mañana. 「痛いの痛いの飛んでけー」みたいなものか

※ここ、映画祭の字幕では何と書いてあったでしょうか。どなたか教えてください


3) イスラエルが「Lo que me faltaba.」と苦々しげに呟くシーン。直訳すれば「俺にとって足りなかったもの」。日本語にすると……って言っても文脈次第でいろいろだからな。たいていが皮肉っぽく用いるフレーズ。

いろいろ不快なことが続いてて更にダメ押しで何かに見舞われたら「よりによってこう来るか、しかし、今このタイミングで┐(´д`)┌」と思うでしょ。そういう時とか。

この辺の掲示板参照:
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=129665
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=125220


4) 「マンション管理人として働く=trabajar de portero」。前置詞‘de’なのか、‘como’なのか。ちょっとメモ。

DRAEの辞書:
c) Se considera anglicismo rechazable el uso prepositivo de como con el sentido de 'en el papel de'.

サラマンカの辞書から:
1 (precede a nombres que suelen designar profesión u oficio; sigue frecuentemente a verbos de acción o proceso o a nombres de acción, proceso, periodo o estado) Equivale a 'en calidad de', 'en concepto de', 'con carácter de', 'en funciones de', 'en el papel de', 'en el puesto de':
Vengo como embajador.
Trabaja como soldador.
Acéptalo como anticipo.
Como recompensa, le dio un reloj.
Su trabajo como actor.
Su estancia como embajador en Chile.

Como aparece muchas veces en los mismos contextos que de; pero debe advertirse que, frente a de, como no puede preceder a infinitivos:
de desayunar
de desayuno
como desayuno

Semánticamente también hay diferencias, por ejemplo:
"Estoy aquí de médico" supone hallarse en la profesión de médico, mientras que "Estoy aquí como médico" hace referencia a la calidad en que el individuo se encuentra allí y posiblemente también a la causa, 'por mi condición de médico'.

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 21:38

5) ホルヘが修了した大学
Universidad Nacional de Educación a Distancia (U.N.E.D.)

6) お父さんが観ているコメディー(『・Lo verde empieza en los Pirineos@IMDb』)

7) ホルヘの家はここ(C/ Rafael Salazar Alonso, 17)(ナタリアからの絵葉書の宛名にこう書いてあった)(あと、最後のほうでホルヘが自分のマンションから走り出すシーンで、走って行く先の道路にシトロエンの看板が見えるんだけど、やっぱり、そう、Calle del Doctor Esquerdo, 62にシトロエンの店舗がある)

8) イスラエルの父が経営している熱帯魚等水中生物のペットショップは、実在するVida Marinaという店この辺(Glorieta General Alvarez de Castro, 2)


9) ホルヘのマンションの屋上からはTorrespañaが見える


10) 刑務所: CENTRO PENITENCIARIO DE MADRID V
Ctra. Comarcal 611, km. 37,6
28770 Soto del Real (Madrid)
Tlf. Información : 918447757
Tlf. Comunicaciones : 918447757


11) 誕生パーティーでギター弾きながら歌っている歌: Lantanaの『Imaginarte』

Lantanaのサイトでも聴けるし、Youtubeにもあがってた


12) 「15歳のときに『Playgirl』をチラッと見たとき勃ってしまったので持って帰って一週間ヌきまくった」と言っているのは、PLAYGIRLのことか。アメリカの雑誌らしい。知らなんだ。あんまりグッと来ない。

12') 同じシーンで「Vipsで見かけて」と言ってる ⇒ Vips(コンビニみたいな店)

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 21:46

あとはちょこちょこメモ

・通新制大学の修了証書授与式で名前を呼んでいたのが監督のお母さん(Carmen Arévalo)かな。やっぱり顔似てるよね。

・刑務所の中が居心地良さそう(?)なんですけど。日本でも独房にアイラインペンシルまで持ち込めるものなの? 自傷の心配とかって無いのかなぁ。

参考記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000905-san-soci
(刑務所でもカレーはスプーンで 刑事施設視察委の提案で ――9月19日10時24分配信 産経新聞)

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 22:00

<メイキングより>

1) 「自分が脚本書くときはどうしてもドラマティックだけで済まず、ユーモラスな部分を書いてしまう。書かずにいられないんだ」(監督)

ほんと、そうね。イスラエル(Raúl Arévalo ラウル・アレバロ)の存在なんてとても良かった。ホルヘって内省的な子でさ、一人で本当によく頑張ってきたわよねって、私がご近所のおばさんだったら心配で仕方ない子だったんだけどさ、ホルヘのそばにイスラエルがいつも登場して緩いことを眠そうな目でしゃべってくれるから、なんかこう救われるんだよね。

1') そして私はイスラエルのお母さんもかなり好きになった。


2) 「que todos los personajes encuentran en sí mismos a su mayor enemigo 登場人物の誰もが、自分自身の中に最大の敵を見出すこととなる」


3) 「Es un triángulo de necesidades. 必要性の三角形」「Es un triángulo maravilloso, porque es un triángulo en el que existen lazos familiares, lazos amorosos y lazos de celos. これは素敵な三角形なの。その三角の中に家族の絆、愛の絆、嫉妬の絆が存在しているから」

いろんなところに三角関係が形成されてるんだよね。それぞれの三角関係がどのように解決されあるいは解消されるのかを観て行くのが楽しいです

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 22:11

ホルヘの部屋の壁にはフィレンツェ、マルタ、リスボン、シシリア、ローマだのなんだの、いろんな観光都市の絵葉書が貼ってある。届いたばかりのレバークーゼンの写真もさっそく貼ってあるところを見ると、これら全て、ナタリアが旅先からよこしたものであろうと想像できる。幾らヨーロッパの人々の行き来が活発だと言ったって、ねぇ? 旅しすぎだろ。これはやっぱりナタリアが裕福であるということを表す図なのでしょう。

ちなみにナタリア(Eva Pallarés)は関根麻里に似てる。関根麻里は嫌いじゃないが、このナタリアは出てきた時から「あ゛。私、きっとコイツ嫌い」って感じた。

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 22:14

20年前、東野圭吾の『放課後』を読んだ。何か賞を受けた作品だったでしょう? あとがきに、その時の選考委員だかなんだかの評が載っていて、「最後のくだりは蛇足。後味が悪い」とかなんとか書いてあったと思う。

この『Azuloscurocasinegro』も、そうだなぁ、最後のほうで「これは要らなかったかもな。こういう展開は待っていたんだけど、もうちょっと違う形で表現してもらいたかったな」と思った箇所があった。

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 22:21

あぁ、そうそう。色の話。

漆黒のような深い青、藍色、紺色の服に注目して見ているとけっこういろいろ意味深長に思えてくるよ。

Posted by: Reine | Sunday, September 23, 2007 at 23:57

この映画も面白そうですネ。
タイトルはやたらと長ったらしいけど...。(笑)
”紺碧の闇”なんてのは、意訳がすぎるのかなー?

un francés:調べたら、(なんで調べたのかは、単なるキマグレ(笑))1987年9刷の白水社の西和辞典では掲載されてませんでしたが、電子辞書の現代スペイン語辞典(白水社)版では載ってました。ご参考までに。(なんの参考になるやら..)

>このナタリアは出てきた時から「あ゛。私、きっとコイツ嫌い」って感じた。
ハハハッ、いかにも女性らしい発言に笑ってしまいました、失敬。でも、80パーセント以上の確率で、女性の直感力は当たっているらしいので、侮れませんネ。(笑)今度この映画を観て、その点も検証してみたいと思いましたヨー。

今のところ、”パンズ・ラビリンス”と当映画はチェックしなくては!と思っています。

Posted by: カルロス | Monday, September 24, 2007 at 01:43

カルロスさん
何故タイトルが全部くっついて一語で表記されてるんですかというスレッドがIMDbにあったのですが、質問の仕方がまずくまともな論議に発展していませんでした。この質問は今回の映画祭では出たんでしょうか、どうなのでしょうか。(検索すればどこかに何かしら書いてあるような気がします。おいおい調べられれば調べてみますかね)

un francés情報、ありがとうございました。参考になりました。(なんの因果か、西和辞書を開いたらその語義が掲載されているかどうかを確認するのが習慣になってしまったフェラチオ番長です)

>いかにも女性らしい発言

これ、ほんとそうですよね。私自身も、姑根性的な目線で女の登場人物を眺めているのに気づいて苦笑しました。

『パンズラビリンス』は、なんかエグかったりしますか? それが心配で。

Posted by: Reine | Monday, September 24, 2007 at 13:05

>一人で本当によく頑張ってきたわよねって

最初、悪さしてホルヘが逃げ隠れたところへ父親が駆けつけてきて「お前じゃないって言ってくれ、ホルヘ、お前じゃないよな」と言い、ホルヘが「僕なんだよ、父さん」と答えても「いいや、違う、お前じゃない」って父さんが打ち消すシーン。

あのシーンなんて、妄想していくと切なくなるね。
兄ちゃんのセリフには「お前は我が家の希望だから」ってあったしね。ホルヘってお行儀がよい子だったんだろうなと。

反抗期らしい反抗期も経ずに、ひたすら溜めて矯めて来た子だったんじゃないかな、それが初めて暴発したのが冒頭の悪さのシーンだったんじゃないかななどと考える。あれが初めてでそして最後の反抗だったんじゃないかなって。

自らは主張せずいろんなこと我慢して、自分の周りのこと、一人で責任とってきて…。そう思うと、イスラエルの母さんが「母さん、ホルヘなら信頼してるから」って言うセリフが嬉しいわけ。自分が自分がというタイプでは全くないホルヘのことを、やっぱりちゃんと見てくれてる人がいたんだもんなっていうのが。

Posted by: Reine | Monday, September 24, 2007 at 13:59

どうも私の場合、RSSリーダーで捕捉してたりコメントで行き来したりするブログは、私の好きな文章の書き方で書かれているとか、オチを書かない‘寸止め’具合が私と合ってるとか、その辺が基準になっているようです。

そんなわけで、bordergirlさんの“漆黒のような深い青”の記事も、すらすらと読めてしまいました。すーっと頭の中に入ってくる感じ。‘なるふぉど’情報がいっぱいで楽しいです。

Posted by: Reine | Monday, September 24, 2007 at 18:37

こんばんは。トラバありがとうございます。
またまた単語のチェックに寄らせていただきました(UP楽しみにしてました!)。いつも丁寧に調べてあって、すごいですね! なんと、家やお店の住所まで!
今回のQ&Aで、あの辺は監督のよく知ってるところで、家は実際に母親が住んでるところ…とか言ってたような。住所を映画に出しちゃうのすごいですね(笑)

Posted by: bordergirl | Wednesday, September 26, 2007 at 00:26

bordergirlさん
今回のDVD(DVDGO.COMで購入しました)は久々にスペイン語字幕つきだったので、単語MEMOの量がいつもより何割か増しになりました。

>家やお店の住所まで!

私、最初にこのブログでスペイン映画について書いた時(『サーティーン』の時)から、映画を鑑賞というよりむしろそっち方面をチマチマと見ていくのに専念していますからね。

昔(80年代~90年代初頭くらいか)、土ワイの再放送かなんかを見ていたら、一人の登場人物が殺されたという新聞記事を目にして主人公がわなわな震えるシーンで新聞が大写しになっていましてね。それ、見出しだけはドラマに合ってるんだけど、記事本文の細字の方は全っっ然ちがう実際のニュースの記事だったのがハッキリと読めちゃったんですよ。

「なんだよ、これw」とニヤニヤしました。

日本だともう昨今こういうことは絶対と言っていいほど起こらないですよね。小道具さん(?)が頑張ってる。ロケの電柱の住所表記なんかも映さないようにしてる。

でもスペインの映画ってそこんところ、おおらかというかなんというかで。そういうのを見つけちゃぁ調べるってのが楽しいのです。

イスラエルのお父さんの熱帯魚ショップの件だって、ハッキリと車が映っててクッキリと電話番号がボディに書いてあったんですよ。

Posted by: Reine | Wednesday, September 26, 2007 at 22:27

memo
1) 質疑応答
www.notodofilmfest.com

質問者: あなたの短編作品は『Gol』『Express』『profilaxis』『FISICA II』『Traumalogia』『Pene』と、すべて一語ですね。この長編の場合は「AzulOscuroCasiNegro」という長い一語にまとめましたね。ちょっとケチですよね。あぁ、そうそう。『La culpa del Alpinista』ですが、あのタイトルに関してはあなたが決めたものじゃなかったってことに、私、この首をかけたっていいですよ。

サンチェス・アレバロ監督: お察しのとおり。あれはメデムさんのタイトルでした。ここだけの話ですがね、僕の次の作品のタイトルも一語ですよ。節約、節約ですよ。

2) インタビュー
labellotaradiactiva.blogspot.com

質問者: 『AzulOscuroCasiNegro』とはいったい?

サンチェス・アレバロ監督: それで一語なんです。光によって変わる色です。主人公ホルヘの人生のメタファーでもあります。彼は自分の人生なんて真っ黒だと思っているけれども、前へ進んでいくうち、人生にはいろんな色合いがあり光や希望が存在するってことに気付くんです。

Posted by: Reine | Friday, September 28, 2007 at 12:27

このブログの記事を読むだけで、どういう映画なのかが非常に詳しく分かった。このぐらいの豊富な情報量で、このぐらいのネタバレ寸止め加減っていうのは、とても親切だね。

最近、この映画について、情報量が少なく、ネタバレな説明をされたもんで、つい・・・(苦笑)

Posted by: abetchy | Tuesday, April 29, 2008 at 09:38

Abetchy
ネタバレをしないギリギリの書き方をするのって、こういうブログを書いていて実は一番の難所だったりするよね。

昨日ポル語の巧みな後輩と話した時に「Reineさん、ブログ、あれすごいエナジー必要ですよね」と言われてね、「心身ともに調子が整ってる時じゃないとできない」と答えたんだけども、セリフを(頭の中で)ディクテーションするとか文法・歴史事項を検索しまくるとかってのももちろん脳みそが疲れちゃう作業であるのは事実だけど、時間と気力をとられるのはいったい何であるかというと、あらすじを書くことなんだな。

あらすじさえ書き終わったら、「あぁ、この山はあとは下るだけ」って思える。その他の語句メモだのなんだのってのは、行き掛けの駄賃。

ネタバレするよ!全部書いちゃうよ!ってことわってから書くのは、たとえ『Aunque tu no lo sepas』のような長文であっても、実はかなり楽だ。どこまで書こうか、どこから先は書いちゃいけないのか、未見の人のために書こうとする作業がほんとは一番キツい。

気力体力の残っている時: あらすじ自分で作文する

気力なく体力ある時: スペイン語で書かれたどこかしらのあらすじを和訳する

気力体力ともに無い時: 映画情報サイトなんかの日本語で書かれたあらすじをコピペする

こういう順番だなぁ。

Posted by: Reine | Saturday, May 03, 2008 at 14:03

本当、そうだね。映画のレビューなんかを文章にするにあたって、あらすじを書くって作業が最も知的な頭脳労働を要求されるのかも知れない。逆に、そこが腕の見せ所ということなんだろう。

外国語の翻訳で、全文を和訳するより「要約」をすることの方が難しいと言うけど(自分もそう思う)、それに近いね。しかも、「あらすじ」は未見の人が興味を持つぐらいの面白さは伝えつつ、その人が実際に見た時の感動やなんか(気持ちの動きというのか)を損なわない程度に抑えておく必要があるから、余計に難しい。単なる「要約」よりも難しいのだね。

だいたい、こういうブログとか、もっときちんとした公式映画サイトなんかで、あらすじを読めば、それを書いた人の知的レベルが分かるね。あと、レビューなんかでもネタバレに一切気を遣ってない人がたまにいるけど、そういう人は飲み屋なんかで他人のボトルのお酒を平気で飲めるんじゃないだろうか。←こいつは一体、何を言ってんだ。

Posted by: abetchy | Wednesday, May 07, 2008 at 23:43

こういうブログをやっていると、ネタバレを寸止めしているねと言ってもらえることが一番うれしいとも言えるかもしれない。

>実際に見た時の感動やなんか(気持ちの動きというのか)

そうだね。
観ている時の「騙され具合」みたいなものを、これから観る人にもちゃんと味わってもらいたいと思うと、書き方、ものすごく苦労するよね。

Posted by: Reine | Sunday, May 25, 2008 at 23:00

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