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Saturday, December 16, 2006

La Celestina / 情熱の処女 スペインの宝石 [スペイン映画]

celestinaなんだかんだ言ってフアン・ディエゴ・ボットの顔が大好きな私である。彼の作品はわずか二作(※『Martin (Hache)』、『Historias del Kronen』)しか観てこなかったのだが、ちょうど友人Abetchyが『La Celestina 情熱の処女~スペインの宝石』を貸してくれたので観ることにした。

………日本語吹き替えで

ごめん、ホントごめん ――と、誰にともなく謝っているのだが――、いや、だってさ、あんまり、こう………やる気が起きなかったんだよね。

これって、さちさんもおっしゃるとおりコスプレものだしさ、DVDを貸してくれたAbetchyも「筋を覚えてない」と言ってたし、IMDbでも5.1だし。(※IMDbにおける高すぎる評点は疑ってかかる私ですが、5点台6点台ってのはわりとリアルな評価だと常々感じてる)

どうもスペイン語で見る気が湧かなくてねぇ。この程度の作品(失敬)に根を詰めたくはなかった。だからついつい日本語吹き替えで。こういう手抜きはこれっきりにしますよ。


あらすじ全文
三省堂 スペインハンドブックの『文学・演劇』の章、『ラ・セレスティーナ』の解説より):
15世紀のまさに最後の年に,近代文学の幕開けとなる大変な傑作が発表された.一般に『ラ・セレスティーナ』(1499)という名で知られている,戯曲形式で書かれた小説というぺき『カリストとメリーベアの悲喜劇』である.その成立に関しては謎に包まれた部分が多いが,現在では全21幕のうち,第1幕以外はすべて,ユダヤ入の改宗者フェルナンド・デ・ローハス(1465頃~1541)の手になるものであることがほぼ確実視されている.

若い貴族であるカリストが,逃げた鷹を追ってメリーベアの家の裏庭へ入り込む.カリストはメリーベアの美しさの虜となるが,彼女は彼を拒む.そこでカリストは召使サンプロニオの助言に従って,とりもち婆のセレスティーナに頼る.セレスティーナは手練手管を弄してメリーベアを手なづけ,2人の仲をとりもつ.セレスティーナはその報酬として金の鎖を受け取るが,これを見たカリストの召使いたちは強欲にとりつかれ,老婆を殺す.2人の召使は司直に捕らえられて死刑に処される.

一方カリストは,メリーベアとの逢瀬を楽しんでいる時に街路でする物音を確かめようと外に出て,梯子から足を踏みはずして転落死する.悲嘆にくれたメリーベアは,父親プレベリオに恋の顛末を打ち明けた後,塔の上から身を投げて死ぬ.end


(※『文学・演劇』担当は牛島信明先生
(※それから一応つけたしときますと、シェークスピアは1564~1616で、『ロミオとジュリエット』の発表は1595年頃ですからね。『ラ・セレスティーナ』の方が1世紀早い)

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


celestina それで観始めたんだけど。
ニヤニヤニヤニヤが止まらなかった。まだお会いしたこともない映画ブログ友達の皆さんの顔が‘思い浮かび’、「これ、みんな観たんだなぁ」「どんな顔して観たんだろうなぁ」と想像すると微苦笑が抑えられなかった。

ど、どうだったよ?>みなさん


Canal +(カナル・プルス)だったかと思うんだけど、たしか週末の夜中あたりには有料でポルノを流してた。友人宅で観る機会があったんだが、その夜はコスプレものだったんだ。『アマデウス』みたいなかっこうの男女が好き勝手にSEXしてた。脈絡もなく。SEX→小芝居→SEX→体位変えてSEX→小芝居→人が増えてSEX→小芝居……∞ 

くっだらなくってねぇ。ポルノ俳優業ってのはどこの国でもご苦労だなと思った。

『La Celestina 情熱の処女~スペインの宝石~(邦題がアホらしくてしかも長ぇよ)』も、まぁ、そんなものよ。コスプレと怪しげな言葉遣い。「わらわ」とか言っちゃいそうな。さすがに裁判官みたいなヅラをつけていたりはしないけど。で、やにわにSEX。

「ポルノ映画」と名乗っていない(=一応真剣に映画として製作している)分、こっちの方がたちが悪いというか。無駄にお金のかかったお姫様ごっこというか。


何が良くないって、登場人物の喜怒哀楽の描き方が(゜Д゜) ハア??なんだよな。喜怒哀楽の、ベクトルの向きは理解できなくもないんだけど、大きさが理解できない。いちいち振り幅がデカすぎ。原作を国家的古典として知っているスペイン人は理解ができるのかもしれないけども、映画作品として鑑賞する者にはめまぐるしすぎてついていけない。ついていきたくない

古典を知らない者は行間を読み続けなければ置いていかれる、というワガママなストーリー運びは映画としてはズルいでしょ。


あとはさ、元々が戯曲形式だからか、なんでもかんでも喋るんだよ。ことばで説明されすぎ。「恋に落ちました」「恋に身を焦がしています」「SEXします」「濡れてます」「挿れます」「殺します」「死にます」「目の前で死なれます」「目の前で死なれました」ってのを、全部ことばで発表するんだもん。馬鹿馬鹿しくて。スポーツ中継か

まぁ、そんなだから日本語吹き替えで観る、というか聞く・聞き流すのに適していたんだが。(※「濡れてます」「挿れます」はさすがにネタだが、近いことは言っていた)


出演陣はわりとメジャーどころを揃えてる。一度はどこかで観た人々。みんな若い頃の作品だから、たぶん黒歴史

じゃぁなんでこんなの(失敬)がわざわざ日本で売られてるかって言ったら、ペネロペが出てるから。でしょ。allcinemaの紹介ページでわかるとおり、1996年作品を6~7年も経ってから公開するなんてのは、結局はそういうことだろ。

その実、ペネロペは乳首も出しちゃいないのにな(いないよね?)。JAROって何じゃろ。

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Comments

タイトルの「Celestina」とは登場人物の老婆の名前ですが、辞書にはこうも書いてある:
book (Fernando de Rojas作の『カリストとメリベアの悲喜劇』-1499年-に登場するやり手婆さんの名に由来する)売春斡旋人,売春仲介人.(クラウン西和辞典

book Real Acedemiaの辞書にもこうある:
(Por alusión a Celestina, personaje de la Tragicomedia de Calisto y Melibea).
f. alcahueta (mujer que concierta una relación amorosa).

鬼平でいうところの(←鬼平で言わなくていい)「阿呆烏(=ぽんびき)」に近い語と言えるでしょうか。(鬼平犯科帳 第3シリーズ 第14話『二つの顔』をよろしく)


でも、どうなのかな。「売春斡旋という違法行為を生業とする者」を必ず意味するもんなのかな。単に、「年頃の男女をくっつけたくてあれこれ要らぬ世話を焼いてくる年のいった女」を意味するんじゃなくて?

親戚のおばさんが見合い話を持ち込んできてわずらわしいというような場面で、あるいは、「アタシ、○○くんのことが好き」と言ってる女友達のために馬鹿正直に一肌脱いでやる女子生徒なんかを指して、「彼女はセレスティーナ(のよう)だ」と使っちゃったらマズいのかね? 通じるかもしれないけど常用されてはいないといった感じなのかな。(要調査)


使用例を一つ見つけた
http://es.answers.yahoo.com/question/index?qid=20061029061309AAMYsQz
「MSNメッセで男友達がいるんだけど、その人がカノジョが欲しいって言ってて。39歳~42歳の女がいいらしくって」と呼びかけている人が「Voy de Celestina (あたしがセレスティーナしちゃいます=仲をとりもってみましょう)」と書いており、読者が「Vas de Celestina (そうね、貴女セレスティーナよね)」と返している。

Posted by: Reine | Saturday, December 16, 2006 at 23:56

カリストがセレスティーナ婆さんに依頼したらホントにアッサリと恋が成就するんだよね。「その魔法、あたしにも教えてくれよ」って思うよね。

「とは言っても、あれは魔法でも何でもないよな」と思ったので、大学で心理学専攻だった友人にメールで尋ねた:

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


mail ある若い騎士が豪商の娘に惚れてしまいアプローチするんだけど、まずは肘鉄を食らい退散した。そこで騎士は呪術を使うとか言われてる婆さんに、その娘を落とすことができますようにと依頼する。で、婆さんがその娘に、「あの騎士さんがあんたのこと気に入ってるみたいやで」と告げる。すると、ほどなく娘も騎士にメロメロになっちゃって……みたいな。

「誰ソレが君のこと好きなんだってよー」と第三者からコッソリ吹き込まれた途端に、今まで意識したこともなかったのになんだか誰ソレのことが好きになっていっちゃう」という現象を、心理学的には「○○効果」などという名称で語ったりはするのでしょうか?

Googleで「心理学 効果 ‘好きになってしまう’」で検索したら「好意の返報性」という語句が目に入ったのですが、それでしょうか? end

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


彼女から「(何か用語が)ありそうだとは思うのだが、わからない」とのレスが来た。他の友達に聞いてみてくれるとのこと。

Posted by: Reine | Sunday, December 17, 2006 at 00:06

myおちごと先にも「ことばのプロ」の人が多いので聞いてみたけど、一様に「そんなのに名称があんのかあ?」と。

「んーー、だって好意を持ってくれてるんだなと聞けばやっぱり悪い気はせんでしょう。単にそういうことじゃないのか」とT氏が言う。(T氏=大学の先輩でもあり遊び仲間だった)

私: それそれ、好意。『好意の返報性』ってことばがヒットしたんだけど、それはどう思う?
T: へんぽうせい?
私: 返して報いるって。
T: あぁなるふぉど。いや知らん。

(などといったん終了したが数十分後に雑談再開)

私: さっき‘悪い気はしない’って言ったじゃん?
T: うん。……まぁ、相手にも寄るんだけどな。

私: でしょ? 今まさにそれを言おうと思ったんだわ。‘悪い気がする’場合もあるじゃんね。
T: あるな。

私: それじゃ最初にこっちの気持ちありき、じゃん?
T: んーー。っていうか、ゾーンがあんじゃないのか?

私: ゾーン
T: 白から黒までさ。真ん中は灰色でさ。そこにかなり幅を持たせてあるんだろ。

私: どっちかに転ぶって話?
T: そう。で、多くの場合はいい方に転がるようにできてるんだろ。白い方に。‘悪い気がしない’方にさ

(またしばらく黙り込んでから)

私: またさっきの話だけどさ。あたしわかっちゃったんだけど。
T: なに?

私: 多くの場合‘悪い気がしない’って言ったよね。
T: うん。

私: あたしの場合さ、ほとんど常に‘悪い気がする’んだよね。思い起こせば小学生くらいからそうだったと思う。好きだとか言われると気持ち悪くなんの。それまで意識してなかった人なのに。身の毛もよだつってくらい気持ちが悪くなる。

T: ………困ったもんだな……。
私: 困ったもんだよ。

Posted by: Reine | Sunday, December 17, 2006 at 00:29

これで〆ちゃさすがに悪いので、前出の『スペインハンドブック』の解説のつづきを紹介しようと思います。これを読んでこの映画への理解を深められればよいのではないでしょうか

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

book かくして「恋に狂った者への戒め」という意図は達せられたのであるが,この作品の中世的な,教化的意図は外面にすぎない.というのは,この悲喜劇のどこにも,神の摂理という道徳律によって与えられた罰を思わせるものはないからである.そうではなく,偶発的事件によって受ける罰が,人間存在の宿命的法則として現れてくるのである.

しかしこの作品の最大の魅力は,何といっても人間の心理的洞察の深さであろう.かリストのメリーベアに対する愛のごとき貴族階級の情熱や感情,召使いたちの卑俗さや偽善性,それぞれに応じた多様な言語表現を得て,実に見事に掘り下げられている.そしてここには,人生の悲喜劇的感情が宿命的な苦悩の錯綜として提示されているが,改宗ユダヤ人ローハスの精神的苦悩に根ざすと思われるこうした厭世的リアリズムは,1500年当時のヨーロッパでは比類のないものであり,これが<悪者小説>をはじめとする後世の文学に大きな影響を及ぼしたのは,むしろ当然である.

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


原作は面白そうなんだよね。ほんとに。

Posted by: Reine | Sunday, December 17, 2006 at 00:38

・DVD 情熱の処女~スペインの宝石~
・ビデオ 情熱の処女~スペインの宝石~【字幕版】
・ビデオ 情熱の処女~スペインの宝石~【日本語吹替版】
・洋書 La Celestina/celestina (Leer En Espanol, Level 6)
・洋書 La Celestina
・和書 ラ・セレスティーナ

ペネロペ・クルス/情熱の処女(おとめ)~スペインの宝石~ @ぽすれん
La Celestina @IMDb
情熱の~@シネマカフェ
情熱の~@goo映画

監督:Gerardo Vera ヘラルド・ベラ
原作:Fernando de Rojas フェルナンド・デ・ロハス  
出演
Penélope Cruz ペネロペ・クルス: Melibea メリベア
Juan Diego Botto フアン・ディエゴ・ボット: Calisto カリスト
Terele Pávez テレレ・パベス: Celestina セレスティーナ
Maribel Verdú マリベル・ベルドゥ: Areusa アレウーサ
Jordi Mollà ジョルディ・モリャ: Pármeno パルメノ
Nancho Novo ナチョ・ノボ: Sempronio サンプロニオ
Candela Peña カンデラ・ペニャ: Elicia エリシア

Posted by: Reine | Sunday, December 17, 2006 at 00:39

つけたし。思いついたんだ、やっと。
これを観ていて受ける印象を一言で表すと「紙芝居」です。ずっと紙芝居を見せられているような感覚がしてた。

Posted by: Reine | Sunday, December 17, 2006 at 01:41

どうも。レンタル元のアベッチです。
筋、覚えてないよ。
だってさ、アダルトビデオなんでしょ、これ?

というつもりで観たわけじゃないんだが、
ストーリーを覚えてるほどの作品じゃないよね。

記事中のコメント: 
『La Celestina 情熱の処女~スペインの宝石~(邦題がアホらしくてしかも長ぇよ)』

この一文こそが、この映画の評論として最適だと思う。もっと感動できるスペイン映画、たくさんあるんだけどさぁ、

配給会社の皆さん……。って思わせてくれる邦題だよね。

Posted by: Abetchy | Sunday, December 17, 2006 at 15:50

え? お好きなフアン・ディエゴ・ボットさんが主役だと言うのに、日本語吹き替えで見たんですか? 彼の声を聞くと言う楽しみを放棄してしまうなんて・・・(笑)

>あとはさ、元々が戯曲形式だからか、なんでもかんでも喋るんだよ。ことばで説明されすぎ。~中略~ 馬鹿馬鹿しくて。スポーツ中継か。

戯曲だったんですか。本で読んだら、映画を観るのとは違った意味で楽しそうな気がします。

セレスティーナは、辞書に「売春斡旋人,売春仲介人」と言う意味で乗ってるんですね。
うっかり自分の娘の名前につけたら、まずいのでしょうか?(笑)

Posted by: 哀生龍 | Sunday, December 17, 2006 at 16:31

■Abechy
>アダルトビデオなんでしょ、これ?

いや、ちがいます(笑
18禁ではあったと思うけど。でも18禁にするほど局部の露出があったとも思えない。「18禁」というラベルを餌にしてるんじゃないかとさえ思う。つまり中途半端なエロ。ですよね?

>もっと感動できるスペイン映画、たくさんあるんだけどさぁ

本当にそればっかりはな……。お金がどれくらい動くのかってことだけが大切にされてるんだろう。

まぁ、そんなだからというわけでもありませんが、未公開の優れたスペイン(語)映画にこのblogで興味を持ってくれ、なるべく多くの人が自力で入手・鑑賞してくれることを願い、私はできるだけ多くの未公開映画を紹介しようと思っているの。かもなぁ。


■哀生龍さん
>彼の声を聞くと言う楽しみを放棄してしまうなんて

おぉ。その発想はありませんでした。やっぱり私、顔上等主義なんですね……。もうね、今回は浪川大輔さんの声で鑑賞しました。

そしてこの作品は、文学作品として読めばきっと面白いんだと思います。『単行本のレビュー』でも「まるで漫才」と書いておいでの読者がいますね。

Posted by: Reine | Monday, December 18, 2006 at 22:39

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

ご紹介頂いた本を、やっと入手致しました。
購入前は“高い”と思ったのですが、納得の大きさと分厚さ、そしてケース入り!
毎晩、就寝前のベッドで楽しもうと思います。
キャストの顔を思い浮かべながら・・・

Posted by: 哀生龍 | Monday, January 08, 2007 at 09:13

哀生龍さんおはようございます。今年もよろしくお願いします。

どの本どの本? 『ラ・セレスティーナ (単行本) 』でしょうか? すごい。こんな言い方も随分とアレですが、偉いですね。尊敬します(私、本を読む集中力が持続しないので……)。漫才みたいなやりとりとやらが楽しみですね。

またしょっちゅう貴ブログにうかがうと思います。よろしくお願いします。

Posted by: Reine | Monday, January 08, 2007 at 09:38

中級スペイン文法』をめくっていて見かけたこと:

古典期のスペイン語(16~17世紀)
……略……14世紀から15世紀にかけて新しい精神文化,ルネサンスの波がスペインに打ち寄せた.15世紀前半には……略……イタリアとの関係が緊密化し,ラテン語・ラテン文学への関心が高まり,古典古代は知的活動の最高の理念として,知識人のあこがれの対象となった.……略……カスティーリャ語は,……略……徐々に中世語的な特徴を捨て,近代語としての輪郭を顕著にし始める.……略……

一方、教養階級の中にはラテン語・ギリシャ語への断ちがたい憧れ,賛美があった.彼らはこれら古典語とカスティーリャ語とを比較しては,その乏しさを嘆き,……略……フアン・デ・メナJuan de Mena(1411-1456)は,「カスティーリャ語は野卑で無乾燥な rudo y desierto 言葉,卑しくて低級な humilde y bajo 言葉」と決めつけ,ラテン語の規範に依った韻文のための言語の創造を目指している.……略……

しかし15世紀も末になると,この「卑しくて低級な」カスティーリャ語が文学のための言葉としての地歩を固め,その時代の人々の情感を吐露するための唯一の表現手段となった.ここにスペイン文学の不滅の傑作『ラ・セレスティナ』 La Celestina が生まれる.

これは中世カスティーリャ語の可能性を最大限に引き出し,それまでは常にラテン語の後塵を拝してきたカスティーリャ語に文学語としての絶対的な資格を与えることになった作品である.このカスティーリャ語の質的変化は,ひいては,かつては古典語にのみ適用されていた「文法」の概念を,日常語カスティーリャ語の考察にも採用するための条件を満たすことになった.

Posted by: Reine | Sunday, October 26, 2008 at 09:15

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