« El Espinazo del Diablo / デビルズ・バックボーン [メキシコ映画] | Main | El Viaje de Carol / キャロルの初恋 [スペイン映画] »

Saturday, September 02, 2006

Planta 4ª [スペイン映画]

plantaタイトルの『Planta 4ª』は直訳すれば「4階」。もうちょっといえば「4階病棟」。(日本で言うところの5階?)

そう、これは闘病ものです。子ども・難病(癌)・闘病・病棟と来たら、最初っから手に取らない人もいるかもね。無理もない。だって、‘よくある’話なんだもん。難病の少年が病棟で繰り広げる人間ドラマという以上、あらすじの書きようがない。もう、ソレなんだ。


(どこかのあらすじ文を和訳)
ミゲル・アンヘル、イサン、ダニィ、ホルヘは10代半ば。一風変わった‘ムラ’を形成している。病院の癌病棟。自分の境遇を楽しむことで、病棟での日々をやり過ごしている。白衣を着た大人たちがコントロールするこの小宇宙で彼らの毎日は流れる。低ナトリウム食品、新入り患者に挨拶、看護婦をからかって、深夜の廊下で大冒険、よそのチームとバスケットの試合。友情、そして集団への帰属意識は思春期においては大切なものだが、塀の中でパジャマ姿で馬鹿げた日々を過ごさなければならない者にとっては特に必要なのだ。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


つまらないことは無いんですよ。笑い声が出ちゃったシーンも涙ぐんだシーンもあったよ。ただ……オーソドックスでね……。時々、日曜の昼下がりなんかに1時間半とかそれくらいの不思議な長さでヒューマンドラマ的なのを放映してるじゃないですか。「文化庁芸術祭参加作品」みたいなのが。

ああいう感じ。子どももの・微笑みものは私の好きなパターンではあるんだが……。


子役はみな巧いように見えて実は棒読み気味なのでは? もしも私がスペイン語ネイティブだったならそこが気になっただろう。この子たちの喋り(演技)は、金八の生徒役たちの「たしかにお上手だから制作サイドには気に入られたんだろうけど、観てるこっちには鼻につく」もの、うん、児童劇団あがりの子役特有のクササがある。

「難病だけど決して元気を失わず院内でハチャメチャをやらかす」「アクション映画における‘おもくろ’のような雰囲気の、理解ある大人」。これを定石どおりに撮るのはある意味勇敢というか。


(コメント欄にメモあり)


Planta 4ª @IMDb
(英題: The 4th Floor)
(和訳: 4階病棟)
Planta 4ª @Yahoo Cine
Planta 4ª @Terra(Trailer等)
・←これがサントラかどうかはちょっと自信ない。たぶんそう…

監督: Antonio Mercero アントニオ・メルセロ
脚本:Albert Espinosa  アルベルト・エスピノーサ
制作: Cesar Benitez セサール・ベニテス
撮影: Raúl Pérez Cubero ラウル・ペレス・クベーロ
音楽: David Muñoz ダビッド・ムニョス  José Muñoz ホセ・ムニョス

出演:
Juan José Ballesta フアン・ホセ・バジェスタ (Miguel Angel ミゲルアンヘル)
Luis Ángel Priego ルイス・アンヘル・プリエゴ (Izan イサン)
Gorka Moreno ゴルカ・モレーノ (Dani ダニ)
Alejandro Zafra アレハンドロ・サフラ (Jorge ホルヘ)
Luis Barbería ルイス・バルベリア (Alfredo アルフレド)
Marcos Cedillo マルコス・セディージョ (Pepino ペピーノ)
Marco Martinez  マルコ・マルティネス (Francis フランシス)
Miguel Foronda ミゲル・フォロンダ (Doctor Gallego ガジェーゴ医師)
Maite Jáuregui マイテ・ハウレギ (Gloria グロリア)
Elvira Lindo エルビラ・リンド (Enfermerita 看護士ちゃん)

しっかし、主役のフアン・ホセ・バジェスタ(1987年生まれ)の芸歴は華々しいな。

bola 13歳 『El Bola』(2000)

2010年2月5日 観ました

carol15歳 『El Viaje de Carol (キャロルの初恋)』(2002)

2006年9月2日 観ました

planta16歳 『Planta 4ª』(2003)

2006年9月2日 観ました.

virgenes18歳 『7 vírgenes』(2005)(7人のバージン)

2009年2月7日 観ました

彼の視線こっち向きの表情が4作ともジャケ写に採用されてることがすごいと思うんだよ。目か。「目力(めぢから)」というと眼光鋭いのを想像しがちだけど、彼の場合は弱弱しさ・怯え・愁い、じゃないかな。そこを買われているんじゃないか。

|

« El Espinazo del Diablo / デビルズ・バックボーン [メキシコ映画] | Main | El Viaje de Carol / キャロルの初恋 [スペイン映画] »

Comments

Elvira Lindo エルビラ・リンド (Enfermerita 看護士ちゃん)

この看護士は縮小辞を乱用するのです。pijamita, camita, enseguidita, muy prontito, Super prontito, vasito, galletitas, firmitas, preguntita, enfermitos, huesecitos, peloncitos, puntito ……。

だから、彼女が部屋を出て行くとすぐにイサンが新入りのホルヘに「No hagas caso a la enfermerita. あの看護士ちゃんのことは気にするな」と言う。

ちなみにこの看護士ちゃんを演じているのは『Cachorro / ベアー・パパ』にも出ていたElvira Lindo(エルビラ・リンド)ですが、そこでも書いたとおり、彼女は女優としてよりは『Manolito Gafotas』の作者としての方が知られているのではないですか。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:10

(‘おもくろ’的存在だと私が言うところの)Alfredoを演ずるLuis Barberíaという人は本業はミュージシャンなのかな? 音楽がうますぎるので俳優が本業じゃないだろうと思って調べてみた。Habana AbiertaというグループのLuis Alberto Barberíaという人でしょうか?

Luis Alberto Barbería: La sonoridad de su voz y su guitarra asume ritmos de la percusión afrocubana. Sus melodías se caracterizan por el lirismo y las influencias del jazz. Su poesía, de coloquial desenfado por su exquisita cubanidad. Ha trabajado y colaborado en discos y giras de Ketama.

参考: Boomerang

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:11

【ネタバレ】
音楽を担当しているMuñoz兄弟(DavidとJosé)といえばESTOPAです。
(たとえば: 『Voces de Ultrarumba』)

それでね。

主役の子ども達は病棟での生活の中でESTOPAに憧れてるわけです。そしてまた日々の活力としては車椅子バスケットボールに夢中でありまして、‘Los Pelones’というチームを名乗っています。治療のために頭を丸刈りにしていますから、pelón(禿頭の)をチーム名としています。

そしてある日ついに院内でESTOPAのコンサートが開かれるのです。ESTOPAはこんな挨拶を述べます:

「Queremos dedicar esta canción a unos amigos nuestros muy especiales. この歌を僕らの特別な友人に捧げます。――――Los Pelonesに!!!」。で、わーわーという歓声の中、室内は手作りなどの飾りつけをしてあって、病気の子どもたちが盛り上がり、コンサートが始まり………


……あまりにも正攻法で、というかマンネリズムで、このシーン、恥ずかしくて観てらんなかったよ、あたしのようなおっさんは。ダメだったねぇ。受け付けない。土ワイ(土曜ワイド劇場)の劇中ファッションショーを再放送で見てしまった時のような寒さを感じた。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:26

Planta 4ª está basada en una historia real. Su co-guionista Alberto Espinosa vivió las experiencias recreadas en la ficción por el personaje de Izan.

脚本のAlberto Espinosaが15歳くらいの時に実際に経験したまんまを描いているらしい。監督は「こんなことまで……?」とヒき気味だったんだが、アルベルトはサラッと「あぁ、こんなの日常でしたよ」って言うのでどんどんエピソードを詰めていったとな。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:35

・que te cagas: muy bien, magnífico, impresionante

・ir al grano: fr. coloq. Atender a la sustancia cuando se trata de algo, omitiendo superfluidades.

・de puta madre: fantástico, estupendo, genial

・eternizarse: coloq. Dicho de una persona: Tardar mucho en hacer algo

・luego en seguida se le coge el puntito: じきに慣れますよ

・dar el alta: fr. Declarar curada a la persona que ha estado enferma.

・Fijo que …: 確かに,確実に.

・Ok, mackey. ←これ時々きいた。「OK」って言うかわりに「OK, mackey.」って言う(人がいる)

・molar: coloq. Gustar, resultar agradable o estupendo

・forrarse: coloq. enriquecerse.

・necesidades: (主に[複])(婉曲) Evacuación corporal de orina o excrementos.

・ni de coña: en absoluto, para nada

・mueca: Contorsión del rostro, generalmente burlesca

・quimio→quimioterapia.
1. f. Tratamiento de las enfermedades por medio de productos químicos.
2. f. Tratamiento del cáncer con productos químicos

・levantar cabeza:
1. fr. coloq. Salir de una situación desgraciada.
2. fr. coloq. Recobrarse o restablecerse de una enfermedad.

・tragarse: tr. Dar fácilmente crédito a las cosas, aunque sean inverosímiles.
例) Le contó una mentira y no se la tragó.  

・a mis, a tus, a sus, etc., anchas: advs. coloqs. Cómodamente, sin sujeción, con entera libertad.

・La que nos va a caer! = We're in for it.

・No me ralles con ... :
・rallar: coloq. Molestar, fastidiar con importunidad y pesadez.

・colarse: coloq. Introducirse a escondidas o sin permiso en alguna parte.

・peaje: 料金所

・病室に我が子を置いて帰って行こうとする母親が、同室の患者に向かって、「Cuídamelo, ¿eh?」と言い置く。これは、日本語で言うところの「(この子を)よろしくお願いね」だな。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:39

「creo que estos chicos son bastante especiales. この子たちは特別だと思います」「¿Porque tienen cancer? (癌だから?)」
「No porque tengan cáncer. Sino porque están superando el cáncer. (癌だから特別なのではありません、癌を乗り越えているから特別なのです)」

これは「no porque + 接続法, sino porque + 直説法」の文。「~だからホニャララするのではなく、……だからホニャララする」。


例)No digo groserías porque las necesite, sino porque me gusta cómo suenan.

じゃぁ、この話者はgrosería(下品なコトバ)を言うのか言わないのか、どっち?

頭ン中がグニュっとなるかもですが、冒頭の「No」の位置をずらしてみればわかるでしょう。このようにずらしてみる:
Digo groserías no porque las necesite, sino porque me gusta cómo suenan.

「言う」んです、この人はgroserías(下品なコトバ)を言うんです。そして、「必要だから言うんじゃなくて、響きが好きだから言うのだ」と続けてるのです。

このように、「no porque」の「no」が前に出て来ている場合もあるので注意です。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 11:52

最後に一つくだらないことを言いますが。

ジャケ写を見て。上半身裸の少年たちが日光浴をしているでしょう。これが、もうね。凄いんだってば。カラダが。……いや、あたし、ショタとかじゃないですよ、全っ然。この少年たちのカラダに「ほほぅ……」となるのはショタコン的視線ではないです。だって、もう出来上がっちゃってるんだから、彼らのカラダ。

役者たちは16~7なのよ、皆。それで既にこんなに大円筋だか広背筋だかができちゃってるもんなのか?と目を瞠る。(日本の16~7歳男子の上半身裸をきちんと見たことないので日西比較はできないのですが)

ちょっと日本男性のみなさんには申し訳ないことを私はこれから書きますがね。日本の女が痩身にほとんど病的に執着しなきゃいけないのは、男の体が貧弱だからじゃないのかね? だって、人種が違うと安定感が格段に違うでしょ。そんでもって町を歩いて見回せば、ニッポンダンジの何と華奢なことか。吹けば飛ぶような将棋の駒か。それは認めるでしょ?

男がこれでは女は乗れないでしょうが(←えっとポジショニングの話ではなく、気持ちの問題)。だから日本の女は体重を落とさなきゃいけないと追い詰められるわけだ。男があんなに細くちゃ無理もない。

この俳優達は16~7で、成人と比べれば ――難病の患者役なんだから尚のこと―― 明らかにヒヨッコな体つきであるはずなのに 既にこんなにガッシリしている……と、愕然とするシーンです。

日本の男はもっと体を作って欲しい。(と、マッチョ好きな私からのおねがいです。乗れやしない←ポジショニングの話ではなくて)


(※ただし、スペインにおいても女性の摂食障害は日本同様に社会問題であり、アパレル業界のサイズ設定が若い娘を拒食症に駆り立ててきたという反省から新たな指針を模索していたりもする(Empresarios de moda españoles se comprometen a unificar las tallas para luchar contra la anorexia)わけですから、男がマッチョであれば女がダイエットに苦しまなくて済むという公式が単純に成り立っているわけでもないのですがね)

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 12:15

そうだ、いい忘れてた。どんなに近くで見ていたところで患者でない者には患者の苦しみは結局はわからないだろうという普遍的なテーマが訴えられるシーンがある。

そこんところは、『カッコーの巣の上で』的だったかもしれません。ちょっと。

Posted by: Reine | Saturday, September 02, 2006 at 12:46

The comments to this entry are closed.

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33847/11724058

Listed below are links to weblogs that reference Planta 4ª [スペイン映画]:

» Me encanta hacer dieta. [Reino de Reine]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070205-00000016-mai-int <イタリア>政府の「やせ過ぎモデル」規制に反発 http://www.miami [Read More]

Tracked on Monday, February 05, 2007 at 20:54

» Krámpack / ニコとダニの夏 [Reino de Reine]
両親がダニを一人残して旅行に出掛けていった。これからダニはプールつきのこの別荘で夏休みを満喫するわけである。中学のときからの親友ニコも電車でやってきた。ニコとやりたいことは山ほどある。いっしょに狩りも... [Read More]

Tracked on Tuesday, January 01, 2008 at 17:56

» 7 vírgenes / 7人のバージン [スペイン映画] [Reino de Reine]
2006年秋のラテンビート映画祭で上映された作品 映画祭のサイトから: [E:pen]2005年サン・セバスチャン映画祭 最優秀男優賞、銀の貝殻賞受賞 ゴヤ賞最優秀助演男優賞受賞 南部の労働者が住む地区のある夏。矯正施設にいる少年タノは、兄の結婚式に参列するため48時間の外出を許可される。その48時間の間に、彼は親友と再会し、徹底的に楽しもうと、施設では禁じられているすべてをやりつくそうとする。飲酒、盗み、恋愛…、つまり昔の生活へと逆戻り。思春期ならではのエネルギーで思いっきり自由を謳歌する……... [Read More]

Tracked on Sunday, February 08, 2009 at 11:17

» ¿Y tú quién eres? [スペイン映画] [Cabina]
おはなし アナは公証人の資格試験にむけて勉強に励んでいる。我が子をぜひとも公証人にというのは父ルイスの悲願でもあった。 受験勉強に精を出すアナを一人マドリードに残し、家族は避暑地サンセバスティアンのリゾートホテルへ行く。しかし今年はいつもの夏とは違う。最近アルツハイマーの初期症状が見られる祖父のリカルドは一緒ではないのだ。 リカルドを施設に預けていくという両親のことばにアナは反発を覚えるのであった。 マドリードに残ったアナは特別養護老人ホームに祖父を見舞ううちアルツハイマー型認知症患者が直面する... [Read More]

Tracked on Friday, January 20, 2012 at 14:29

« El Espinazo del Diablo / デビルズ・バックボーン [メキシコ映画] | Main | El Viaje de Carol / キャロルの初恋 [スペイン映画] »