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Sunday, March 12, 2006

perifrasis TENER + 過去分詞

perifrasis はじめに

Tengo escritos cinco capítulos del libro. はだいたい≒ He escrito cinco capítulos del libro. であり「完了」を表わすのだから、「tener+過去分詞」は「haber+過去分詞」で置き換えられると考えてもいいけど、「tener+過去分詞」では過去分詞は目的語と性・数一致。

1. Tengo escrito el mensaje.
2. Tienes escrita una carta.
3. Tenemos escritos cinco capítulos del libro.
4. Tienen escritas sus historias.

「tener+過去分詞」は「動作の完了」を表わすが、「累積してきた」「その結果」をも示す。何ページも読んできて二百ページ読み終わったんですよ、という感じか。

‘escribir’という動作が目的語(mensaje, carta, capítulos, historias)に対して前から行われていたのだが完了しました、そしてそれで生じた結果が存在しますよ、と。だから、その‘動作’にあたる動詞は他動詞でなきゃいけないし、‘目的語’はきちんと示されていなきゃいけない。

5. Tiene escrito el mensaje. → escribir[他] / el mensaje[目]
6. Ya lo tengo corregido. → corregir[他] / lo[目]
7. Te tenemos dicho que no fumes. → decir[他] / que no fumes[目]

↑の7.の例にあるとおり、「繰り返し」のニュアンスが含まれることもある。

8. Le tenemos dicho (siempre) que se limite a beber.
9. Yo ya los tengo vistos desde que era pequeño.
10. Te tienen prohibido ver anime en casa.

主に「現在」「不完了過去(線過去)」「未来」の時制で使われる。「完了過去(点過去)」は‘ほんの一瞬のうちに’みたいな文脈があれば使われることもあるけど、といったところ。

11. Tienes corregidos los errores.
12. Tenían tendidas sus toallas.
13. Tendré escritas unas 150 páginas.
14. En una hora tuve corregidos los exámenes.

tenerと過去分詞の間に目的語を持ってくることがある。

15. Tengo todos los errores corregidos.

でも、目的語が「文」だったら間に持って来てはダメ。

16. ○ Te tengo prohibido que bebas.
17. × Te tengo que bebas prohibido.

それっぽい文を検索:
・Ya tengo hechos los deberes.
・Nacido en esa bonita villa, por siempre tendré escrito su nombre en mi DNI.
・Teníais decidido donde instalar los generadores del aire acondicionado.
・Tiene leídas las dos novelas.
・Se miró la mano, la tenía manchada de sangre.
・Tenía pensado ir a verle.
・Tienen publicadas sus propias políticas de privacidad.
・Ya te lo tengo advertido.
・Tengo las primeras páginas leídas.


3/23追記 長らく臥せっていたのですが、ちょっと続きを。

※次に挙げる例文については、参考書によっては「たしかに‘tener+過去分詞’の形だけど、これはペリフラシスとはみなしません」と説明していることもあり。私、この辺の判断(ペリフラシスに含むのか否かという判定)はちょっと自信ない。

過去分詞が目的語の心理状態を表わしているようなものの場合。
18. Me tienes preocupado.
19. Me tiene encantado.

だって、これら↑は過去分詞じゃなくて形容詞でも言えちゃうから。
20. Me tienes contento.
21. Me tiene enfermo.  


3/23
そして余談。
私、こないだこれを最初に書いた後、ふと「tener+過去分詞」で検索してみたのね。そして、「教えて進路Q&A」という掲示板で、「No tengo hecha la reserva.」という文についての質問・回答を見かけた。

そこ↑で回答を寄せた人がいるけれども、それ、ちょっと首を傾げたくなることを書いてあるから。質問者は鵜呑みにしてしまったようだけれども、こういうのは不運です。ネットでこういう勉強をするのはこういう(誤った説明をされちゃう)落とし穴があるから危険なのですわ。

話者が男だったら「Tengo entendido que …」、女だったら「Tengo entendida que …」となる、などと回答者は言っているけれども、それは違うでしょ。ここまでの説明からもわかるように、過去分詞は目的語と性数一致をするの。主語のセックスは関係ない。

この例で言ったら、「que …」以下の従属節が目的語であるから、そこと性数一致をする。ということはつまり、男がしゃべっても「Tengo entendido que …」だし、女がしゃべっても「Tengo entendido que …」なはずでは?


ああ、こういう時には誰かに確めたい。
どこか、信頼できるソースが欲しい。
ネットの掲示板にしたって、もう少しまともなところで教わりたい。

そんな時のために昔の先生が教えてくれたのが、Instituto CervantesのCentro Virtual CervantesにあるFOROS (掲示板各種)です。

そこで、私、質問しときました。http://cvc.cervantes.es/foros/leer_asunto1.asp?vCodigo=27002

↓↓↓↓

En un foro de idioma español en Japón, hay una persona (japonesa) que explica la estructura "TENER + participio", poniendo como ejemplo la frase "Tengo entendido que ... ".

Eso me parece bien, pero lo que ella dice a continuación me parece extraño. Dice que si el hablante es un hombre, la frase será "Tengo entendido que ..." y si es mujer, "Tengo entendida que ..."

Según tengo entendido yo, el género (y número) del participio concuerda con el objeto. Y en ambas frases que ella pone, el objeto tiene que ser la oración subordinada. Así que creo que el esquema será como lo siguiente:

El chico tiene entendido que ...
La chica tiene entendido que ...
Los chicos tienen entendido que ...
Las chicas tienen entendido que ...

¿O estoy equivocada?
______________________________________________


この私の問いに対し、「creo que no estás equivocada.」「Efectivamente, Reine. Es como tú lo expones.」という簡素なレスがついた。そして、過去スレッドを紹介してくれたのでした。


ネットで質問することの危うさを指摘したばかりの私がネット検索に頼るのもアレなのですけど、ためしに検索してみるとよいのですよ。

さっきのアヤシゲな回答者氏のいうとおり、主語のセックスによって過去分詞がentendido/daに分かれる(性数変化する)のであれば、ネット上には「tenemos entendidas que …」というフレーズがそこそこ見受けられるでしょう、ってことになるでしょ?

Mr.回答者のあの説が正しければ、例えば女性限定サークルHPなどで「我々は……と理解しておる」という文が「tenemos entendidas que …」であると考えられるでしょ。「ellas tienen entendidas que …」「nosotras tenemos entendidas que …」などなどがネット上に転がってていいはずなのですわ。

tenemos entendidas que
tienen entendidas que
tenian entendidas que

……などなどさ。無いでしょ。ヒットしないってことは、かなりの確率で「そんな言い方はありません」ってことなんだよ。ありえませんってことなのですよ。


3/23
それからMr.は「tener + 過去分詞は古い形です。」と回答しているけど、そうなのですか? というか、何がどう古いと言うの?

その辺は私にはわからないです。そのような文法の(スペイン語という言語の)歴史をきちんと研究した人間では私はないので。

ただ、ポルトガル語の現在完了の言い方が「ter+過去分詞」だってことを考えると、もしかしたらあの辺り(=漠然と、イベリア半島辺り)では、「(ポ)ter / (ス)tener + 過去分詞」が昔々の形として在って、分かれて行く過程で一方ではただ「現在完了」を、他方ではソレはperífrasisとして使われ現在完了には別の形を使うようにと異なっていったのです、……なんていう流れがあったのかもしれない。けど私にはわからない。

(※ガリシアとかそういう地方ではその辺の名残りがあったり……は、しないの?)

(※www.kansaigaidai.ac.jp/www/jf/jfea0018.htm ←こういう論文は関係があったりする?)


まぁ、その辺の考察はさておき、先ほどのMr.回答者のこの答え方は、「perifrasis」という概念がスコンと抜けているように見えるでしょ。これはそこのところをふまえていない答え方ですよ。

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Comments

「tener+過去分詞」を使ったことがなかったので、とても勉強になりました。「haber+過去分詞」とほぼ一緒なのですか。文章によっては意味合いが変るのでしょうね。使い分けるには、私にはまだ難しすぎるようです(>_<)。

Posted by: Fuka | Monday, March 13, 2006 at 03:55

私もスペイン語で説明をされてそれを理解したつもりで来ましたが、ではその‘理解したつもり’ってやつを日本語で他の人に説明しようとすると、「はて……」と固まってしまうのです。

↑に挙げた「それっぽい例文」ってのも、「これって……このperifrasisに該当……してる…んだよな……してる? …よね?」みたいな気弱な感じ。


なんかわかりやすい文が無いかなぁとさまよってみた:

> yo tengo comprada la version 8.1 y he probado la version 8.2 mediante descarga de …略.

何のソフトの話をしているのかはわかりませんが、この人はバージョン8.2はダウンロードして試した(ことがある)ようです。そして、バージョン8.1は買ってあるのです。

ここでもちろん彼は「he comprado la version 8.1」と言ったってよかったはずなんだけど、「haber+過去分詞」を使わずに「tener+過去分詞(tengo comprada)」を使ったわけですね。

「comprarという動作をした結果、バージョン8.1は現に手元に有る」。この説明が他のケースにも使えるかどうかはわからないんだけど、ここら辺の‘気分’みたいなものを感じ取ればいいかも…。

ごめん、説明できなくて>Fuka-chan

Posted by: Reine | Monday, March 13, 2006 at 12:35

サラマンカ大学国際コースの"Nivel de perfeccionamiento"のテキストをざっと見ましたが、見つかりませんでした。

Posted by: abetchy | Monday, March 13, 2006 at 21:06

それは奇怪ですよ。載ってないとは思えないんだけどな。

tener+participioは参考書によって「これは本書ではperifrasisとはみなさない」などと除外されるようなマイナー扱い・微妙扱いのperifrasisではないと思う。

ちなみに、私の持ってる中では以下の教科書に記載ありです:
Curso intensivo de español : gramática (ISBN: 84-7143-419-9 ; 978-84-7143-419-7 )

Método de español para extranjeros. Nivel Superior (ISBN: 84-85789-95-4 )

Curso de perfeccionamiento. Hablar, escribir y pensar en español (ISBN: 84-7143-460-1)

Problemas básicos del español. Perífrasis verbales (ISBN: 84-7143-465-2)

Posted by: Reine | Monday, March 13, 2006 at 21:54

バシコとスペリオールとペルフェクシオナミエントで完結するという構成だったようなので、ペリフラシスはスペリオールぐらいに載ってんのかな。スペリオールの教科書ないんだよね。バシコも。

実家に帰れば個別テーマに特化した文法書があるので、その中に何かあるかも。

Posted by: abetchy | Tuesday, March 14, 2006 at 22:04

(教科書についてちょっと書いたんだけど、話が逸れるから消しといた)

いずれにしても、
> 何かあるかも
というか、あるはずなのですよ。perífrasis(tener+participio)とは、それを習わずしては「スペイン語を一通り習いました」とは言えないとさえ思えるような大事な課なのです。スペイン語の深淵であり遊び心(?)であり、っていうかね。おもしろいんだよなぁ。

Posted by: Reine | Wednesday, March 15, 2006 at 08:38

なるほど。なるほど。

早くから、文法を投げ出していた私は、
tener+participioに関しては、和訳をすることをあきらめ、ニュアンスとしては、
~しちゃったよ とか ~もうとっくにしてたよ
とかとして、理解していた。

はずしてはいなかったと思ってもだいじょぶ?先生?

Posted by: mona | Wednesday, March 15, 2006 at 18:37

今朝の時点では今日一気にこの件を片付けようと思ってましたが、昼前から一気に花粉症に襲われて寝込んでいます。想像できない人はできないかもしれませんが、こうなっちゃうと、なにごともできない。

ので、ちょっと休止。とMEMO。

Posted by: Reine | Sunday, March 19, 2006 at 00:19

そしてmona氏

日本語訳がテーマになるとまた厄介なので、私は本文中の数々の例文を訳さないでおいたのですけど。

どうなのかな。
「tener+過去分詞」の訳し方は例文によってバリエーションがあるけど、私の感覚ではもっとも出番が多そうなのは、「~してある」かなぁ。

私がふだんの会話やメールで、一番すんなりと「tener+過去分詞」を用いたくなるのは、「もう航空券は買ってあるんだ」とか「ホテルは予約してあるから心配御無用」とかいう文脈においてなんだよね。

Posted by: Reine | Thursday, March 23, 2006 at 23:20

うーん,おもしろいすぎるのだが,スペイン語がまったくわからないわたしが書くのは,非常に恥知らずな態度なのだけど,恥知らずに書きます.全然,かすってなかったらすいません.

完了の助動詞に2つの形式がある言語って結構いっぱいあって(昔はもっとあったらしい),ドイツ語とかイタリア語とかは,パーフェクトを作るときにhave系列かbe系列かを使うと言われています.この種の区別は,動詞の意味と関係あると言われていて結構研究があるです(いわゆる非対格性,unaccusativityと言われる現象とからめて論じられています).ドイツ語だと,

http://home.hiroshima-u.ac.jp/mituyos/2005YoshidaPerfektSeinhaben.pdf

とかあって,

http://www.google.com/search?hl=ja&q=%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E8%AA%9E%E3%80%80%E5%8A%A9%E5%8B%95%E8%A9%9E%E3%80%80%E9%9D%9E%E5%AF%BE%E6%A0%BC&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

を見るといろいろとある模様.この手の研究のサーベイとしてわたしの知り合いがやったもの(対象はドイツ語)があるので,良ければワードファイルで送ります(再帰動詞と絡めてあってものすごい面白い).

あとは,ざっと眺めただけなんだけど,

http://www.cog.jhu.edu/grad-students/culbertson/Thesis%202004.pdf

も気になるです(歴史と絡めてあって,昔のポルトガル語とかに対する言及もあり).

もう恥をかいている気分に満ちているのですが,まぁいいですよね.

Posted by: はたけやま | Friday, March 24, 2006 at 00:31

すっごいよ、いつも本当にありがとう、はたけやま氏。

もう布団に入ってしまってもう寝酒(カリン酒)も飲んでしまったので、リンク先は明日読みます。ありがとう。

このblogも、はたけやま氏が登場してくれると格調高くなるな。途端に信憑性が出てくるというか。

Posted by: Reine | Friday, March 24, 2006 at 00:55

いやReineさんが,すごいよ(本心).

テアル形の意味・用法についてならばご説明しまくりますので,使ってくださいな.

Posted by: はたけやま | Friday, March 24, 2006 at 01:13

今、やっと一番上の(hiroshima-uの)が印刷できたYO! (1月のアクシデント以降、パソコンの調子がやはり悪く、作業がすんなりとできないことがある)(もう、このパソコン死むのかな……)

そして……し、下のは、英語ではありませんか!

あと、昨夜、この件のついでに調べてたときに見かけたのが http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/naotoshi/6.pdf なのですが、これはなんとなく、ファイル名から察するに私の知っている先生かもな、と。

Posted by: Reine | Friday, March 24, 2006 at 21:53

というかね、私いいこと思いついたんですけど、はたけやま氏、あなた平成18年度でスペイン語をマスターしてくれませんか? それ、私、とても助かるのです(←どういう時にか、は知らない)。

Posted by: Reine | Friday, March 24, 2006 at 21:58

わたし語学の才能なんで,1年とかじゃまったくものにならないこと,この上ないですよ.

Posted by: はたけやま | Sunday, March 26, 2006 at 01:04

いや、ダイジョブだから。

さっき私はお風呂に入りながらそのコメントについて考え直してて、「1年」なんて長い期間を設定したことは失礼だったなと思ってたとこですよ、ちょうど。


あ、そうだ。
はたけやま氏のこちらですが
> 良ければワードファイルで送ります

それ、私が読んでもわかりそうな文ですか?
だいじょぶそう?

そしたら、ためしにお送りくださいますか。

感想を述べられる自信は無いですということを謝っておこうと思います。

Posted by: Reine | Sunday, March 26, 2006 at 01:07

えっと、一部テクニカルなとこもあるけど、そこは飛ばして大丈夫。つーわけで、送りましたです。

Posted by: はたけやま | Monday, March 27, 2006 at 17:34

ありがとう。今帰宅して今開きました。

これからプリンタのインクを補充して、印刷して、読みます。がんばります。

昨日、インクを補充する時に漏れてこないよう嵌めておくキャップの無いまま、なんとかなるだろうと強行した結果、ダダ漏れになってしまい、手が真っ青になりました。

その手のまま買い物と犬の散歩に行き、散歩道で知らないおばさんと犬談義をしたのですが、おばさんの視線が私の青レンジャーっぽい手先に釘付けでした。

(※いや、青レンジャーは黒い手袋をしているらしい)

とにかくがんばります>ファイルを読み解くのを。

Posted by: Reine | Monday, March 27, 2006 at 21:32

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